じんわりしみる「ミストボイス」 注目歌姫の新作が登場

2017/01/25 22:56 配信

音楽 インタビュー

塩ノ谷 早耶香

EXILEやE-girlsらを擁するLDHに所属するソロアーティスト塩ノ谷早耶香。デビュー5年目を迎える彼女が、2nd アルバム『Mist-ic』をリリースした。本作に込めた思いをインタビュー!

――まずジャケットについて、ふんわりとしたガーリーなテイストになっていますね。

「昨年からビジュアル面はちょっとずつ変化してきていて。今までは少し背伸びした感じというか、大人っぽさも出していたんですけど、そうじゃなく自然体な自分も表現していけたらより人間味溢れるものが出てくるんじゃないかなって。『誰かのそばに寄り添う』というテーマにも合ってると思うし、最近は徐々にこういうスタイルにシフトしています。普段の私も全然カッコつけていないので(笑)、これが素な感じはしますね」

――タイトルにはどんな意味があるんですか?

「自分の声についていろいろ考えたときに、私はズドンと心に突き刺さるような声というよりもミスト(霧)のようにじんわりと染みていく声なのかなって。優しさも切なさも楽しさも染み込んでいくように届く『ミストボイス』を目指したいという気持ちもあるので、MistとMUSICを合わせた『Mist-ic』にしました。

――リード曲の「BELIEVING」は映画「イタズラなKiss THE MOVIE2~キャンパス編~」の主題歌。どんな楽曲になっていますか?

「映画のヒロイン・琴子ちゃんのイメージにピッタリな、見栄っ張りなんだけどかわいらしい…みたいな部分も感じられる曲になったんじゃないかなって。顔には出さなくても、女の子ってきっといつも心の中で揺れ動いてるところがあると思うんですよ。琴子ちゃんもそうなんですけど、彼女はどんな状況でも真っすぐに一人の人を愛していて、何があっても気持ちを曲げない。そこが本当に素敵だなと思ったので、歌詞にはそういう部分も表現していますね。サウンド面は‛90年代っぽい雰囲気を意識しています」

――MVでは初のダンスパフォーマンスを披露していますが、見どころは?

「ダンスは昔からやっていたので、いつかダンスでも魅せる作品ができたらいいなっていうのは思っていて。タイミング的にも新たな年の始まりですし、新たな塩ノ谷早耶香を見せてみんなをビックリさせたいなっていうところからこの曲でダンスを取り入れてみました。振りは私が昔から好きでお世話になっているダンスの先生につけていただいて、本番もすごく楽しく踊れました。曲の感情をダンスでも表現しているつもりです」

――アルバムには、ほかにも多くの女性が共感しそうなリアルな新曲が入っていますね。

「『YOU&ME』はデビューシングル『Dear Heaven』を作ってくださったマシコタツロウさんと共作した、遊び心満載の1曲です。ツンデレな女の子の遊園地の初デートを描いた、ちょっぴりダサかわいいナンバーになりました。私自身もどちらかといえばこんな感じなので、自分らしさもちょっと入ってるかなと思います。『GOOD BOY』はのんびりしたR&Bテイストの曲で、パジャマのまま淹れ立てのブラックコーヒーを朝からちょっと無理して飲んでるみたいな。大人な恋にあこがれる、少し背伸びした女の子像が描けたかなと思います」

――塩ノ谷さんの歌詞って、同世代の女の子が自分と重ねながら聴けそうなリアルな描写が多いですよね。

「ありがとうございます。歌詞は全て実体験をもとに妄想を膨らませて書いています。やっぱり自分の中に少しでもその感情がないとなかなか書けないので。だから苦しい歌詞とか書いてるときは、毎日『はーっ(溜息)』みたいな(笑)。歌詞の中で嘘はつきたくないし、普段があまり素直になれないぶん、歌には素直でありたいなと思っているんです」

――なるほど。ではアルバム全体の聴きどころを教えてください。

「今回はアルバム全体としても流れをすごく意識して作っていて。1曲目『BELIEVING』がオープニングテーマ、10曲目の『キミの側で(Mist-ic ver.)』がエンディングテーマのイメージで、2曲目から9曲目は片思いから始まって…っていうストーリーっぽい構成なっているんです。そのあたりも注目して聴いていただけたらうれしいです」

――そんな2ndアルバムのリリースから始まった2017年。抱負はいかがですか?

「2016年はフィンランドに行って曲作りをしたり、さっきもお話ししたビジュアル面の変化があったりと、すごく挑戦の多い年だったんです。そこでいろんなことを感じたり、勉強させられたりすることがあったので、2017年はそれをさらに広げていけたらなって。今回のアルバムが『自由に音楽を表現することの楽しさ』を実感できた1枚でもあるので、これからもそれを大いに感じながら音楽活動を続けていけたらなと思います」

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