砂の器(中居正広主演)のあらすじ一覧
今西(渡辺謙)は、かつて島根・亀嵩(かめだけ)にいた千代吉(原田芳雄)親子が事件の鍵だと直感。千代吉の故郷・石川を訪れるが、人々がいまだに彼に深い憤りを抱き、親子について話すらしようとしないことに驚く。事件の根の深さを痛感した今西は、その足で和賀(中居正広)の本籍地・長崎へ向かう。一方、捜査の手が迫ったことを感じ、和賀の神経はずたずたに。新曲披露コンサートも迫り、いらだちを募らせる。そんな中、自分がサミットで新曲を弾くことを報じた新聞を手にした和賀は、別の記事に目を奪われる。
吉村(永井大)が見つけた布の断片から三木の血液が検出された。事態が進展したため、再び捜査本部が置かれることに。今西(渡辺謙)は玲子(佐藤仁美)の行方を追うべく、玲子が勤めていたクラブの顧客を中心に聞き込みを開始する。一方、綾香(京野ことみ)との結婚を控えた和賀 (中居正広)は、あさみ(松雪泰子)といることに安らぎを感じていた。あさみの存在は和賀にインスピレーションを与え、新曲は着実に完成へ近づいていく。そんな中、クラブの常連客だった関川(武田真治)にも捜査の手が。しばらくして今西のもとに玲子発見の報告が入る。
互いのぬくもりを求め合い、和賀(中居正広)とあさみ(松雪泰子)は一夜を共に過ごした。翌朝、ピアノの前で思考にふける和賀に、あさみは自分が女優をめざす理由を告白。自分を捨てた親に「自分を見つけてほしい」という欲求があったと話す。だが、和賀は表情を変えることなく、もうすぐ綾香(京野ことみ)と婚約すると告げる。そんな中、蒲田操車場殺人事件の捜査本部が1週間後に解散することが決定。わらをもつかむ思いの今西(渡辺謙)は、吉村(永井大)が見つけてきた新聞記事に目を留める。
和賀(中居正広)は自殺をはかったあさみ(松雪泰子)を助けてしまった。唯一の目撃者を救った自分の行動に驚き戸惑う和賀は、感謝のことばを口にするあさみに素っ気ない態度をとる。後日、東京に戻った和賀に、綾香(京野ことみ)の父・田所(夏八木勲)からピアノ演奏の依頼が。場所が三木殺害現場の近くだったことに和賀は内心動揺する。一方、今西(渡辺謙)は三木に関する情報収集に奔走。三木の息子・博(佐藤二朗)が父の出身地は東北ではなく岡山だと証言したことから、捜査は振り出しに戻る。
みずからの過去を知る男・三木を殺した和賀(中居正広)は、証拠の隠滅に奔走。警察は被害者の身元の判明に手間取り、和賀の狙いどおり捜査は難航する。だが、和賀は事件の夜にぶつかった舞台女優のあさみ(松雪泰子)が自分の顔を見覚えていることに不安を感じていた。一方、あさみは主演するはずだった舞台の降板を劇団主宰者の麻生(市村正親)に告げられ、自暴自棄に。あさみと同じ劇団に所属する宮田(岡田義徳)からさりげなく情報を得た和賀は、バーで泥酔したあさみに接近。介抱を装い、あさみの部屋へ上がり込む。