澪つくし

かをる（沢口靖子）が無事を祈りながら待っていると、惣吉（川野太郎）はかすり傷で帰還。惣吉は騒動の責任を取って警察へ出頭する覚悟を語り、かをるはいつまでも待つと返答する。その後やってきた警察はけが人を連行し、惣吉も連れて行かれてしまう。残されたかをるは、自分が残った乗組員たちを支えなければと決意を固める。

• 沢口靖子
• 川野太郎

かをる（沢口靖子）は、名取村長（内藤武敏）の家を襲撃しようとする惣吉（川野太郎）たちを必死で止めようとする。だが、すでに襲撃に参加する人々は集まっており、惣吉も漁師たちを連れて出て行ってしまう。村長の家は反村長派の集団によって破壊し尽くされるが、村長と妻・ぎん（三ツ矢歌子）は部屋の奥へ隠れ難を逃れる。

• 沢口靖子
• 川野太郎

お盆を迎えても、惣吉（川野太郎）は使途不明金の問題で走り回っていた。詳しいことを話してもらえないかをる（沢口靖子）は不満をぶつけるが、惣吉は「思った通りにやらせてくれ」とかをるに告げる。そんな中、お盆の里帰りで外川に戻ってきたアミ（高師美雪）が善吉（安藤一夫）に会いに来る。善吉はアミを盆踊りに誘う。

• 沢口靖子
• 川野太郎

アミ（高師美雪）と会ったかをる（沢口靖子）は、善吉（安藤一夫）にアミとの会話の内容を伝える。一方、2万円の使途不明金をめぐり村議会が開催されるが、名取村長（内藤武敏）は一方的に収入役に罪を押し付けて閉会してしまう。惣吉（川野太郎）ら反村長派たちは、収入役の反論を聞き、村長が私的に村の予算を流用したと確信する。

• 沢口靖子
• 川野太郎

名取村長（内藤武敏）に対する風当たりが強まり、姪であるかをる（沢口靖子）は肩身が狭くなる。そんな中、るい（加賀まりこ）に呼び出され家を訪ねたかをるは久兵衛（津川雅彦）と対面。「軽々しく政治に首を突っ込むな」という久兵衛にかをるは反発し、話は物別れに終わるが、久兵衛は成長したかをるの姿を喜んでいた。

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• 川野太郎
• 津川雅彦

惣吉（川野太郎）の親方就任が決まり、かをる（沢口靖子）と惣吉はあいさつのためるい（加賀まりこ）の家を訪問。かをるはるいに、入兆の一員にならないのかと尋ねるが、るいはその気がないと明かす。そんな中、村長の名取（内藤武敏）をめぐる高神村役場の使途不明金問題が紛糾。かをるは村長辞職の陳情書に署名する。

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• 川野太郎
• 津川雅彦

惣吉（川野太郎）は弥太郎（明石家さんま）が漁師仲間から痛めつけられているのを目撃。漁師たちの陸者に対する偏見を力強く説き伏せた惣吉に、かをる（沢口靖子）は頼もしさを感じていた。そんな中、律子（桜田淳子）が外川にやって来て、るい（加賀まりこ）に久兵衛（津川雅彦）の後妻になるよう勧めてほしいとかをるに告げる。

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• 川野太郎
• 津川雅彦

かをる（沢口靖子）と惣吉（川野太郎）は千代の葬儀に出かけるが、門前で梅木（柴田恭兵）に止められてしまう。納得できないかをるだったが、惣吉とるい（加賀まりこ）に説得され引き下がる。そんな中、入兆では律子（桜田淳子）が「演劇の勉強をしに東京へ行きたい」と言い出し、英一郎（鷲生功）は「進学を諦めて家にいる」と明かす。

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• 津川雅彦

惣吉（川野太郎）が何とか造船所と話をまとめ鹿児島から帰宅。かをる（沢口靖子）は無事を喜ぶが、緊縮財政に変わりはなかった。その頃、ニューヨークの株式市場が大暴落し、恐慌に陥っていた。入兆でも善後策を話し合っている最中、病院にいたるい（加賀まりこ）から千代（岩本多代）が大量にかっ血したと連絡が入る。

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かをる（沢口靖子）と惣吉（川野太郎）は、新造船の価格急騰の件を村長の名取庄右衛門（内藤武敏）に相談。だが、名取は役場の決定を覆すことはできないと取り合わない。困った惣吉は船村（織本順吉）を連れて造船所のある鹿児島へ向かう。そんな中、入兆を追い出された弥太郎（明石家さんま）がかをるの元にやって来る。

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発注していた新造船の価格を一方的に値上げされ、金策に走り回っていたとね（草笛光子）は、久兵衛（津川雅彦）と会った際かをる（沢口靖子）の勘当を解くことを提案。だが、久兵衛は聞く耳を持たず、とねは「孫が出来ても会わせない」とうそをつく。そのことを久兵衛から聞いたるい（加賀まりこ）は、かをるの様子を見に来る。

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業者が入兆に「アミノ酸液を使えばしょうゆを安く作れる」と売り込みにやって来る。だが、久兵衛（津川雅彦）は「味が悪くなるなら使わない」と追い返す。一方、かをる（沢口靖子）と惣吉（川野太郎）が千代（岩本多代）の見舞いに行くと、千代はるい（加賀まりこ）に「自分が死んだら久兵衛の正妻になってほしい」と告げる。

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清次（寺田農）が久兵衛（津川雅彦）に呼び出され、入兆以外から仕事を受けたことを責められる。だが、律子（桜田淳子）は零細企業を責められないと口を挟む。そんな中、律子の前に河原畑（石丸謙二郎）が現れ、小説をこき下ろしたのは律子を傷付けたかったからだと謝罪。その上で、律子に結婚を前提に交際してほしいと申し込む。

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文吉（飯沼慧）の四十九日の法要が行われる中、アミ（高師美雪）は家族が大黒柱を失いバラバラになったと明かし、善吉（安藤一夫）に別れを告げる。一方、入兆では久兵衛（津川雅彦）が愛車を手放すことになり、千代（岩本多代）と車で花見へ向かう。そこで千代は、自分が死んだらるい（加賀まりこ）を後添いに迎えてほしいと言い出す。

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鯉沼（岡本早生）が海で事故に遭い命を落とす。漁師たちは、黒不浄を止めて漁に出ることを決めた惣吉（川野太郎）の判断を糾弾。鯉沼の妹・アミ（高師美雪）が善吉（安藤一夫）の幼なじみだったことから、善吉も惣吉に怒りをぶつける。その後、惣吉は漁に出たくないと酒浸りの若い漁師たちと話し合おうとするがぶつかってしまう。

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姿を消した文吉（飯沼慧）は網蔵で亡くなっており、後日盛大な葬儀が執り行われる。外川の漁師たちには、葬儀後一週間漁を休む「黒不浄」という習わしがあったが、この海域でイワシが大漁だと聞いた惣吉（川野太郎）は船を出そうと言い出す。かをる（沢口靖子）たちは心配しながら帰りを待っていたが、悪い知らせが入る。

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• 川野太郎

赤川（吉村直）に召集令状が届き、入兆内は不穏な空気に包まれる。水橋（寺泉哲章）には懲役2年の判決が下り、律子（桜田淳子）と久兵衛（津川雅彦）は社会の動きについて語り合う。そんな中、律子が書いた小説を芸術家たちは絶賛するが、作家の河原畑（石丸謙二郎）は資産家の娘である律子がプロレタリア文学を書くことに異議を唱える。

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昭和四年の正月、かをる（沢口靖子）たちは浜辺へ連れて来た文吉（飯沼慧）に元気になってもらおうと大漁旗を見せていた。その頃、千代（岩本多代）を見舞いに行った律子（桜田淳子）は、家に閉じ込められている自身の現状を報告する。その後、かをると惣吉（川野太郎）はるい（加賀まりこ）を訪ね、新婚生活の様子を明かす。

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婚礼が終わり、惣吉（川野太郎）は漁へ出かけた。かをる（沢口靖子）は網主の女房として、すべての乗組員や家族の面倒を見ることに。漁師の世界のしきたりや約束ごとにまごつきながらも、かをるはせっせと仕事をこなす。一方、久兵衛（津川雅彦）はかをるを嫁にやった寂しさを紛らわせるため、るい（加賀まりこ）の家を訪れる。

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かをる（沢口靖子）と惣吉（川野太郎）の結婚式は、客を入れ替えながら四日四晩続いた。その間かをるは寝たきりの惣吉の父・文吉（飯沼慧）と言葉を交わしたり、吉武家の炊事場の女中たちと漁師の家の台所について話を聞いたりしていた。披露宴が終わった五日目の晩、二人は愛を語り合い、ようやく結婚できた幸せを噛みしめる。

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