義経のあらすじ一覧
一ノ谷での義経(滝沢秀明)の武功に対し恩賞を与えるべき、という風潮が高まった。それを無視する頼朝(中井貴一)をよそに、後白河法皇(平幹二朗)は義経を検非違使左衛門少尉に任命する。戦の恩賞については頼朝の裁量内であったことから、政子(財前直見)らは頼朝への反発と考える。頼朝は法皇に取り込まれる義経を思うと歯がゆい。そんな中、義経の母・常盤(稲森いずみ)が病にふせる。
平家は10万の軍勢を集めて、一の谷に陣を構えた。義経(滝沢秀明)と範頼(石原良純)は二手に分かれ、その一の谷を目指す。源氏の動きを読んでいた知盛(阿部寛)は先手を打ち、資盛(小泉孝太郎)らを三草山に向かわせる。だが、三草山に差しかかった義経は、敵の気配を察知。義経は少数で一の谷の本陣を偵察した上で、敵の兵力を分散させる戦略を考える。
御所の前に義仲(小澤征悦)の首をさらすことになった。だが、義経(滝沢秀明)は気が進まない。その心中を探ろうと、後白河法皇(平幹二朗)と丹後局(夏木マリ)は、義経を御所に呼ぶ。そんななか、義経は静(石原さとみ)と静の母・磯禅師(床嶋佳子)をそばに置く決心を。
近江で軍議を重ねる義経(滝沢秀明)と範頼(石原良純)は、義仲(小澤征悦)を討つために軍を二手に分けて京へ。都入りした義経軍は、幽閉されていた後白河法皇(平幹二朗)を救出する。2つの軍勢に追われて兵力を分散させられた義仲軍は、義経軍によって討たれる。初陣で義仲を破った義経の名は、都中に知れ渡る。義経は源氏の大将として京に凱旋し、うつぼと再会する。
義経(滝沢秀明)は義仲(小澤征悦)の動向を見守っていた。義仲の軍勢は、兵糧不足のため都で乱暴を働くようになる。一方、平家は兵を募り、勢力の巻き返しを図っていた。没落した平家に代わって義仲を頼った後白河法皇(平幹二朗)も彼を見限り、頼朝(中井貴一)に密偵を送る。都の異変を知った義経は、義仲らのようすを頼朝に書状で知らせ、義仲追討の指示が下るのを待つ。
義経(滝沢秀明)は8年ぶりにうつぼ(上戸彩)と再会し、平家が都落ちをしたことを聞く。義経は、平家追い討ちに向かう義仲(小澤征悦)の動向を探ることに。一方、後白河法皇(平幹二朗)は没落した平家を見限り、比叡山に身を隠す。3日後、義仲はついに都入りをする。
義仲(小澤征悦)に敗れた後、平家の衰えが顕著に。都では夜盗が横行するようになる。宗盛(鶴見辰吾)は敗軍の将・維盛(賀集利樹)に激怒し、都に戻ることを禁じる。一方、義経(滝沢秀明)は三郎(南原清隆)に命じて鎌倉から大軍が向かっているとのうわさを義仲の陣営に流させる。義経は義仲が退却すれば戦わずにすむと期待したのだった。が、義仲は逆に、先手をとって京へと兵を動かす。
平家と戦う前に背後を固める必要を感じた頼朝(中井貴一)は北関東に出兵し、東国一円に支配権を確立。さらに行家(大杉漣)をかくまっていることを理由に、みずから大軍を率いて義仲(小澤征悦)を攻める。和睦の条件として、頼朝は義仲の子・義高(富岡涼)を鎌倉に送るよう要求する。一方、戦が相次いでいるにもかかわらず義経(滝沢秀明)に出陣の命令がなく、弁慶(松平健)は不満をもらす。
義経(滝沢秀明)は頼朝(中井貴一)から兄・範頼(石原良純)を紹介された。清盛や五足(ごたり)の死で落ち込んでいた義経は、数少ない肉親と巡り合えたことを喜ぶ。頼朝は主だった家臣と弟を集め、平家の衰退を教訓にして武家による新たな政治体制を築くという方針を発表する。一方、清盛の遺言に従って源氏討伐に向かった平家の大軍は、尾張で行家(大杉漣)を破る。
頼朝(中井貴一)の御所内に屋敷をもらった義経(滝沢秀明)だが、目立った仕事は与えられず、家来たちは不遇を嘆いていた。そんなとき、京では清盛(渡哲也)が突然、病に倒れる。時子(松坂慶子)ら平家一門は全力で看病するが、熱は下がらず、清盛の死が迫っていると覚悟を決める。頼朝から清盛の危篤を聞かされた義経は、内心の動揺を隠し、源氏の一員として気丈に振る舞う。
義経(滝沢秀明)と結ばれた静(石原さとみ)は京に戻らず、鎌倉で暮らすように。三郎(南原清隆)らは弁慶(松平健)がしつこく静を京に帰そうとするのを見とがめ、説教する。が、色恋に興味のない弁慶は義経と静の関係が理解できない。そんなとき、弁慶は海で溺れ、漁師の娘・千鳥(中島知子)に助けられる。成り行きから千鳥の裸を見た弁慶は、赤面して礼も言わずに逃げ帰ってしまう。一方、義経を呼び出した政子(財前直見)は嫁を世話したいと申し出る。
盗賊が横行し、京は荒れ放題の状態に。都を福原から京に戻そうという声が平家の中にも多くなり、ついに清盛(渡哲也)は京へと戻る命令を出す。そんな中、頼朝(中井貴一)と亀の前(松嶋尚美)の密会現場を政子(財前直見)が目撃。怒った政子によって家を焼かれ、鎌倉にいづらくなった亀の前は故郷へ帰ることに。亀の前を見送った義経(滝沢秀明)は、静(石原さとみ)に「今も京に帰りたいのか」と問いかけ、「そばにいてほしい」と心の内を打ち明ける。
平家打倒に立ち上がった源氏の長老・頼政(丹波哲郎)は、知盛(阿部寛)らが率いる追討軍の前に敗北。頼政は立てこもった宇治の平等院で自害する。遷都を強行し、権力の頂点を極めた清盛(渡哲也)は頼政の亡霊に悩まされるように。そんな中、反平家の機運が高まっていた東国では、その大将に担ぎ上げられた頼朝(中井貴一)が兵を挙げる。頼朝の挙兵を知った義経(滝沢秀明)は奥州を発って兄の軍勢に加わりたいと秀衡(高橋英樹)に訴える。
重盛(勝村政信)の死後、平家の横暴は目に余るものに。京に残って、清盛(渡哲也)に仕えていた源氏一門の仲綱(光石研)は宗盛(鶴見辰吾)からひどい侮蔑を受ける。仲綱の父で源氏の長老・頼政(丹波哲郎)は屈辱に耐えかね、平家を討伐しようと決意。皇族の以仁王(岡幸二郎)をかついで頼朝(中井貴一)や義仲(小澤征悦)ら全国の源氏に挙兵を呼びかける。奥州に滞在中の義経(滝沢秀明)のもとにも、叔父の行家(大杉漣)が使者としてやってくる。
平泉から越後への旅路にあった義経(滝沢秀明)は、女武者に追われる男侍と出会った。それがいとこの義仲(小澤征悦)とその恋人・巴(小池栄子)だと知り、胸を高鳴らせる義経は、後を追う。一方、都の人々は頻発する火事や盗賊の横行に、恐怖と不安を募らせていた。やがてそれは、平家への不満となってくすぶるように。そんな中、清盛(渡哲也)がもっとも信頼していた嫡男・重盛(勝村政信)が死去。平家の栄華に陰りが見えはじめる。
義経(滝沢秀明)は泰衡(渡辺いっけい)を捜しに出た。途中、断崖の木に引っ掛かった泰衡の武具を発見。たくみに手綱を操って断崖を駆け降りると、傷だらけの泰衡が壁にもたれていた。秀衡(高橋英樹)は泰衡の救出に成功した義経に直々に太刀を贈る。この件で義経の器量が評判になり、娘との縁談を申し出る者が現われるように。義経が断わったため、「義経の正妻はうつぼ(上戸彩)なのでは」という噂が広まってしまう。
義経(滝沢秀明)ら一行は、藤原秀衡(高橋英樹)が支配する奥州・平泉に到着。その夜、自分たちを歓迎する酒宴の席で、義経は秀衡らの前で眠ってしまう。無礼な行動に怒った秀衡の嫡男・泰衡(渡辺いっけい)らは義経を保護することに反対。が、秀衡はようすを見るよう指示する。その後、義経が実は自分に一目おいていたことを知った秀衡は徐々に義経に好意を抱くように。義経が人を引き寄せる天性の魅力を備えていると気づく。