義経のあらすじ一覧
遮那王(滝沢秀明)は京を離れ、供を申し出る喜三太(伊藤淳史)を連れて奥州平泉に出発する。道中、遮那王は山賊の三郎(南原清隆)に襲われたのを弁慶(松平健)に助けられ、弁慶を家来に。三郎にも家来になりたいとせがまれる。その後、遮那王は尾張で吉次(市川左團次)と合流。吉次から尾張が亡き父・義朝の最期の地だと聞いて、その場で元服を決意し、「源九郎義経」と名を改める。元服を果たした義経は、平家の追っ手から逃れるため、陸路を避け、海路を選択。吉次の手引きで次郎(うじきつよし)の船に乗り込む。
遮那王(滝沢秀明)が奥州行きの準備を始める一方、平家では摂関家との間で衝突が続き、清盛(渡哲也)と重盛(勝村政信)の間に意見の対立が生まれていた。また都では、伊豆の頼朝(中井貴一)が政子(財前直見)と親密な仲になっているとの 噂が飛び交い、源氏の復興を恐れた宗盛(鶴見辰吾)は清盛に遮那王の処分を急ぐよう進言。平家の脅威を感じた遮那王は、都を離れる前にお徳(白石加代子)のもとを訪ね、清盛に会いたいと訴える。
ある日、福原へ向かう清盛(渡哲也)の行列を見かけた遮那王(滝沢秀明)。かつて清盛が語った理想郷・福原へのあこがれを強める。遮那王は吉次(市川左團次)に同行を頼み、福原へ。その海の光景に感動するが、船上に清盛に似た人影を見たとき、自分と清盛との埋まらない隔たりを悟る。そのころ伊豆では、政子(財前直見)が恋わずらいに沈んでいた。政子を心配する時政(小林稔侍)は、その原因が頼朝(中井貴一)だと知り動揺する。
遮那王(滝沢秀明)を消そうとする平家の圧力は、鞍馬寺まで及びはじめていた。盛国(平野忠彦)は鞍馬寺を訪ね、遮那王の出家が遅れていると覚日(塩見三省)を責める。吉次(市川左團次)は遮那王の身を案じ、都を去って先祖ゆかりの奥州に移れと勧める。同じころ、伊豆では遮那王の腹違いの兄・頼朝(中井貴一)が北条時政(小林稔侍)の監視下で暮らしていた。ある日、狩りに出た頼朝は、時政の娘・政子(財前直見)に出会う。
洛中から戻る途中、遮那王(滝沢秀明)は五条大橋で平家から刀狩りをしていた弁慶(松平健)に呼び止められる。弁慶は遮那王を平家と勘違いし襲いかかるが、鞍馬山で鍛えられた遮那王の武術に一蹴される。一方、清盛(渡哲也)は時子(松坂慶子) に徳子(中越典子)を帝の妃にする計画を告白。時子ら一門の女たちは水面下で動きはじめる。そんな中、伊豆の国主・源頼政(丹波哲郎)が清盛を訪問。そのとき、源氏の家宝である髭切(ひげき)りの太刀が、幼き日の頼朝(池松壮亮)にすり替えられていたことが判明する。
鞍馬寺での修行でたくましく成長を遂げた遮那王(滝沢秀明)。だが、心の中では自分が源氏の血を引いている事実を受け入れられずにいた。遮那王は自分が源氏だと教えてくれた新宮十郎(大杉漣)を捜しに都へ。だが、新宮十郎は姿を消しており、失意の遮那王は迷いを捨てるため、鬼一法眼(美輪明宏)のもとで兵法に打ち込む。一方、都では濡れ衣から寺を追放された武蔵坊弁慶(松平健)による刀狩りが騒ぎになっていた。
平家に出入りを禁じられた牛若(神木隆之)は、都で孤児の五足(北村有起哉)らと遊ぶようになっていた。その姿を見た重盛(勝村政信)は、源氏の残党が牛若を中心に結集する恐れがあると清盛(渡哲也)に進言。清盛から牛若の処分を迫られた常盤(滝稲森いずみ)は、牛若を仏門に入れることを決意する。鞍馬寺へ預けられた牛若は遮那王(滝沢秀明)と名づけられ修行を開始。だが、理由もわからず出家させられた牛若は母を慕い、たびたび寺を抜け出す。
清盛(渡哲也)を父と信じ、牛若丸(神木隆之介)は7歳に成長。だが、清盛の嫡男・重盛(勝村政信)は、源氏の遺児に処分がないのはおかしいと、清盛に牛若丸の処断を迫る。ある日、清盛は大切な屏風に牛若丸の落書きを発見。が、清盛は牛若丸を責めず、屏風に描いた理想の都・福原への夢を語る。一方、清盛の妻・時子(松坂慶子)は夫が常盤(稲森いずみ)の家に通っていると噂を聞く。驚いた時子は常盤と面会。常盤が清盛の子を妊娠中と知り愕然とする。
12世紀後半、源氏と平家が覇権を争った戦乱の時代に活躍した武将・源義経(滝沢秀明)の波乱の生涯を描く。1159年、平治の乱で源氏は壊滅的な打撃を受ける。総大将・義朝(加藤雅也)の愛妾・常盤(稲森いずみ)は京を追われ、乳飲み子の牛若(後の義経)とその兄弟を連れ逃亡。が、常盤は道中で義朝が死に、母が平家に捕えられたと知る。覚悟を決めた常盤は平家総大将・清盛(渡哲也)に出頭。自分の命と引き換えに、母と子の助命を請う。