魔神英雄伝ワタル2のあらすじ一覧
【最終回】ドワルダーの正体は、なんと創界山で倒したはずのドアクダーだった! 暗黒龍を従え、救世主の魂を我がものにせんと襲い来るドアクダー。ワタルの魂を得ることで、ドアクダーは不滅の力――大暗黒龍をよみがえらせる力を手にするのだ。ドワルダーが放つ邪悪なオーラに呼応し、大暗黒龍と化した星界山がその全貌を現す。一方、イサリビと対峙(たいじ)する海火子は、父の口から驚くべき事実を知らされる。なんと、イサリビは星界山の王・星天王と星太后の一子だったのだ。星界山がドワルダーの手に落ち、イサリビは父・星天王の命令で独り第四星界へと逃れた。たどり着いたモリト村でワダツミと出会い、やがて海火子が産まれたのである。
シバラクによって第七星界に連れ去られ、生贄として捕らえられてしまったワタル。救世主の魂を食らうことで、ドワルダーは永遠の命を得ることができるのだ。ドワルダーにワタルの魂を捧げるべく、シバラクは「魔動の剣」を手に襲い掛かる。残された虎王たちは、第七星界への道をたどり、ワタルを追ってドワルダー神殿へと乗り込む。襲い来る黒龍角を海火子と虎王に任せ、神殿内を突き進むクラマとヒミコ。意味ありげな部屋に辿り着いたクラマたちは、そこでドワルダーの恐るべき正体を目にするのだった。一方、黒龍角の執拗な妨害に手を焼きつつ、虎王たちはワタル救出に成功。だが、九死に一生を得たワタルに、またもシバラクが襲い掛かる。
長い旅路の果てに、父・イサリビとの再会を果たした海火子。だが、イサリビはすでに魔界の力に心を奪われ、ドワルダーの手下に成り下がっていた。イサリビは星界山のボス中でも最強とうたわれた戦士で、暗黒龍を復活させることのできる唯一の男でもある。ところが、その強大な力を恐れた各星界のボスが結託、彼を玉の中に封じてしまったのだ。暗黒龍復活に必要なアソウカの地上絵も完成間近、イサリビはワタル捕獲をシバラクとドツイタルに任せ、自らは暗黒龍に命を吹き込むべく、仕上げの儀式に臨むのだった。一方、アソウカ神殿に乗り込んだワタルたちは、そこで邪戦角、黒龍角と対峙。地上絵を巡り、魔神による激しい攻防戦を繰り広げる。
ドワルダーと同等の力を持つという人物を探し、クラマはモリト村に来ていた。そこで海火子の母・ワダツミと出会ったクラマは、彼女の夫・イサリビこそが目指す人物であることを知る。イサリビはドワルダーを倒そうと第七星界に向かったが、「魔界の者」にされたあげく玉に封印されてしまったという。そんな父を救おうと、海火子は玉を持って旅に出たのだ。だが、海火子は父が魔界に取り込まれてしまったことを知らない。玉の中に優しい父がいると信じ、辛い旅を続けているのだ。もし海火子が封印を解き、イサリビを解放してしまえば、星界山は一巻の終わりだ。ワダツミの願いを受け、クラマは海火子を止めるべく第六星界へと飛び立つ。
聖地アソウカを目指す中、ワタルたちはカラゾンの森でデス・ゴンドールの「魔法のクモの糸」に捕らえられてしまう。この糸に絡め取られた者は、デス・ゴンドールの意のままに動く「操り人形」となってしまうのだ。自分の意志と関係なくケンカを始めるワタルと海火子。デス・ゴンドールの魔法はやがて二人の心をも蝕み、魔神を呼び出しての殺し合いにまで発展してしまう。一方、打倒ワタルに執念を燃やし、身辺をうろついていたマーダレスは、独り難を逃れた虎王と出会い、命を救われる。自分の身に代えてもトモダチを守ると語る虎王に、彼女は…。
ワタルたちがやって来たナステカ村には、「決して怒ってはならない」という奇妙な掟があった。村には「プンスカプンの像」と呼ばれる神像があり、これが人々の怒りを吸収して大爆発を起こすのだという。これは本来「ニコルコンの像」といい、喜びを司る神様だった。ところが、第六星界のボス・デスゴンドールが聖地アソウカを汚してからというもの、「ニコルコンの像」は村を滅ぼしかねない、「爆弾」と化してしまったのだ。
「暗黒の矢」を受け魔界の一員となったシバラクは、第七星界にあるドワルダー城に迎え入れられていた。魔界の将軍に任じられたシバラクはマーダレスを部下とし、暗黒龍の骨からある魔神を復活させる。そう、創界山において龍王丸や龍神丸と対等に戦った、あの魔界の魔神を…。同じ頃、創界山の聖龍妃は、星界山を揺るがす巨大な悪の胎動を察知していた。翔龍子もまたワタルの身に起きた異変を感じ、はるか星界山へと旅立っていくのだった。
マーダレスが放った矢を間一髪でかわしたワタル。暗殺者の追跡をクラマに任せ、一行は「光の女神像」があるというアンハッタンの町へと向かうことになった。ところが、町はすでに魔物たちで埋めつくされており、女神像に近づくのも容易ではない。ワタルたちは知恵を絞り、海火子のモリにロープをくくりつけ、ビルからビルへ綱渡りをしながら女神像を目指すことにした。そこに第五星界のボス、ワイヤッテ・オルネンが現れ、あの手この手で一行の行く手を妨害する。一方、ワタルたちと別行動を取っていたクラマは、マーダレスと対峙(たいじ)していた。ドワルダーの恐るべきたくらみ、そしてワタルの危機を知った彼は、傷付いた体を引きずりつつ仲間の元へと急ぐのだが…。
カモシレーヌの導きで真の姿に覚醒した龍星丸。その力に目をつけたドワルダーは、ワタルを魔界に引き入れるべく、女暗殺者・マーダレスに「暗黒の矢」を授けるのだった。一方、「聖なる松明の火」を手に入れたワタルたちは、第五星界の町・オレントンにたどり着いた。「光の女神像」があるという町・アンハッタンを目指す一行だが、辺りはすっかり魔界の闇に包まれ、思うように進むことができない。松明の光を頼りに暗闇を行く中、謎の魔物に襲われたワタルたちは町の少女・ティラミスに救われるのだった。
星天界の聖火を手にするべく、それぞれの「愛」を探し出した仲間たち。最後は、いよいよワタルの番だ。ワタルが送り込まれたのは、地球最後の日を明日にひかえた現実世界だった。膨張した太陽が地球を飲み込むのは、翌日の朝。もはや、人々は明日の太陽を拝むことすらできなくなるのだ。ありもしない避難場所を求めて人々が逃げまどう中、ワタルは1人の画家と出会う。彼は翌朝には描き上がると語り、取り乱すことなく黙々と絵筆を走らせている。壁に描かれているのは太陽と海、それは全ての命の源にして、人間の故郷でもある。なぜ、人間に命を与えてくれた太陽が、今度は人間を滅ぼそうとするのだろう? ワタルの素朴な疑問に、画家は人間がおごり高ぶったからだと答える…。
カモシレーヌが与えた「愛」探しの試練、次はシバラクの番だ。剣の道とは、おのれを守り、敵を討つことだと言うシバラクに、カモシレーヌは一輪の花を突きつける。気が付くと、シバラクは修業時代の自分に戻っていた。むやみに剣を振り回し、ただ乱暴を働くだけの毎日。そんなある日、酔いにまかせて町で大暴れしたシバラクは、謎の剣士にそれをたしなめられる。これを逆恨みし、仲間とともに剣士に斬りかかるシバラクだが、歯が立たぬどころか逆に返り討ちにされてしまう。「お主にこの花が斬れるかな?」――その言葉はシバラクの耳に焼き付つき、いつまでも離れることはなかった…。
星天界で「愛」を探す試練を乗り越えたヒミコと海火子。次はクラマが「失った愛」を取り戻す番だ。かつて、クラマにはユリアという恋人がいた。彼女と出会う以前のクラマは、無茶をやっては他人を傷付けるような人間だった。悪い仲間とつるみ、対立するチームと争い続ける日々。そんなクラマに、ユリアは「愛」を教えた。彼女と共に生き、彼女を守り続ける…だが、クラマのささやかな夢は、いとも簡単に破れてしまった。ユリアが止めるのも聞かず、敵チームとの決闘に臨むクラマ。そして彼女は、敵の凶刃からクラマをかばい、あっけなく命を落とす。ユリアに心配をかけぬよう、クラマはこの決闘を最後に仲間から抜けるつもりでいたのに。恋人の亡骸を抱き、クラマは声の限りに泣いた――。
星天界の聖火を手に入れるため、それぞれの「愛」を探すことになったワタルたち。「笑顔」という「愛」を見つけたヒミコ、今度は海火子の番だ。ところが、海火子には自分の「愛」がどこにあるのかすら分からない。カモシレーヌは海火子が肌身離さず持ち歩いている玉を取り上げ、父を信じ切れぬ「心の曇り」を指摘する。そう、海火子の胸の玉には、彼の父親が封印されているのだ。気が付くと、海火子は生まれ故郷・モリト村に放り出されていた。戸惑いつつ生家を訪れた彼は、そこで若き日の父・イサリビと、出産を間近に控えた母・ワダツミを目撃する…。
聖なる炎を求め星天界を訪れたワタルたちは、そこでカモシレーヌと再会する。彼の正体は星天界を司る神で、ワタルたち一行に松明をともす資格があるか否か判断しかねていた。救世主ワタルの力を試すため、魔神・炎神丸で挑んでくるカモシレーヌ。ワタルも龍星丸で応戦するが、炎神丸には必殺の光龍剣もきかない!? ガク然とするワタルに、カモシレーヌが語り掛ける。「お前はまだ、龍星丸の本当の力を知らぬ」――と。ワタルから龍星丸を取り上げたカモシレーヌは、一行にそれぞれの「愛」を探すよう命じる。これをクリアすれば、星天界の聖火をもらえるのだ。カモシレーヌに指名され、ヒミコは独り「愛」探しの旅に出掛けるのだった。
険しい岩山を越え、ワタルたちは映画の都・ハリボテウッドに到着した。ところが、そこで上映されている映画は、ワタルたちが悪役のものばかり。監督はドワルダーの手下、オスカー・カントックだ。カントックの映画はどれも物騒なもので、撮影に付き合わされる人々もほとほと困り果てていた。町の人々を救うため、撮影現場に乗り込むワタルたちだが、逆に捕らえられ迫り来る魔界の闇にさらされることに! 不思議な力の作用で危機を脱したのもつかの間、今度はワタルが「ワレワレマスク」を被せられてしまう。「ワレワレマスク」は被ったら最後、必ず仲間割れを起こすという恐ろしいシロモノだ。
化け物がウヨウヨいるという魔界の闇を目指し、ワタルはキンキラシティにやって来た。だが、闇のカーテンが迫っているというのに、人々は一向に逃げ出す気配がない。それもそのはず、地下には金の鉱脈が走っており、町はゴールドラッシュに沸き返っていた。人々が金に執着しているのは、オッカー・キンババが売り歩く「魔物よけ3点グッズ」と交換するためだ。これは帽子、手旗、メガホンの3点セットで、持っていれば闇の中でも魔物に襲われることがないという。一行が出会った少女・クレメンタインの祖父もグッズを手に入れようと躍起になっており、彼女はひどく心を痛めていた。だが、3点グッズはどう見ても安物で、とても金に釣り合うようなシロモノではない。怪しいとにらんだワタルたちは早速キンババの店に乗り込むが、人々は皆売り口上を信じ切っていてワタルの言うことに耳を貸さない…。
パワーアップした龍星丸の絶大な力に、一時退却を余儀なくされた魔界3兄弟。「ブラックボール」を回収したものの、肝心の黒龍角が破壊され、ドツイタルは大荒れだ。しかも、ワタルは第四星界を元に戻し、第五星界へと向かっている。父の怒りを鎮めようと、長女スケバーンは、第五星界のボス・ワイヤッテオルネンにワタル抹殺を命じるのだった。さて、次なる第五星界は「おもしろフロンティア」な世界。クラマと別れたワタルたちは、西部劇風の町・トゲトゲタウンを訪れていた。ところが人々には活気がなく、一様にうつろな目をしている。この町の支配者・ミカンキッドが「24時間中、ずっと眠ってはいけない」というムチャクチャな法律を作ったためだ。
「ブラックボール」を手にし、ついに真の完成をみた黒龍角。その魔界パワーによって、龍神丸が「二度と還れない」暗黒空間に引きずり込まれてしまった。だが、ワタルは諦めない。仲間たちが止めるのも聞かず、龍神丸を救おうと自ら暗黒空間に飛び込む。暗黒空間の扉をふさごうとする黒龍角に、戦神丸、空神丸、夏鬼丸が立ち向かう。一方、暗黒空間に足を踏み入れたワタルは、クモの巣にかかっていた妖精・エンマを救う。龍神丸らしき魔神を見たというエンマに導かれ、ワタルは不気味な雰囲気を漂わす沼を渡ることに。ところが、そこになぜか恐竜が出現。臆せず立ち向かうワタルだが、戦いのさなか、恐竜の姿が幻のようにかき消えてしまう。その牙から逃れたワタルに、エンマはひそかに舌打ちするのだった…。
「ブラックボール」を追って海に飛び込んだワタルたちは、ドン・モアイの海底都市にたどり着く。当のモアイは「海の栓」をさらに開くため、石像に祈りを捧げている真最中。そこにワタルたちと、「ブラックボール」が転がり込んできたから大変だ。ワタル一行とモアイ、さらに魔界3兄弟が入り乱れ、「ブラックボール」大争奪戦が始まった! クラマと海火子に「ブラックボール」捕獲を任せ、「海の栓」を閉めに走るワタルたち。そこに現れたのが、300年もの間「海の栓」を守ってきたニボシばあさんだ。「海の栓」とは石像が持つバルブのことで、これを左に回し続ければ海水をもとに戻すことができるという。ところが、「海の栓」にはドワルダーの呪いがかけられており、触れるどころか近づくこともままならない…。