魔神英雄伝ワタル2のあらすじ一覧
ドツイタル将軍の子供たち――バンハル、スケバーン、ツッパリーの魔界3兄弟は、ひどくイラついていた。「ブラックボール」を見つけやすくするため「海の栓」を抜いたのに、配下のドン・モアイは失敗続き。「ブラックボール」がなければ、黒龍角の真なる完成はあり得ない。平謝りのモアイに、バンハルは自ら戦陣を執ると宣言するのだった。ちょうどその頃。クラマと合流したワタルたちは、突如現れた半魚人の軍団に取り囲まれ、ドン・モアイに捉えられてしまう。モアイは魔界3兄弟の目の前で、ワタルたちを巨大イソギンチャクのエサにするつもりなのだ!
「海の栓」を求め、港町・ナンタッケを訪れたワタルたち。地図はナンタッケの沖合を示しているが、海の水が減ったせいで船を出すことができず一行は港で足止めをくらっていた。オマケに、沖には「海神様」と呼ばれる怪物が棲みついており、船を襲って乗組員を一人残らず食べてしまうという。そんな中、ワタルたちは「エラハリ船長」なる船乗りと出会い、ともに海神退治に乗り出すことになった。エラハリは海神の魔手から唯一生き残った男で、「海神を倒す勇者」を募っていたのだ。
「海の栓」を探して「日出づる方角」に向けて旅する途中、ワタルたちは猿によく似た動物「ヤイヤイ」が棲む島に立ち寄る。島では、人々がヤイヤイを追い回している最中だ。島の男・タスマンの話では、大切な食料である「ヤジの実」を採るには、どうしてもヤイヤイが必要らしい。「ヤジの実」は近づく者に強烈なヤジを飛ばしたあげく、乱暴に振り落としてしまうヘンテコな植物。海の水が減ってからというもの、「ヤジの実」はヤイヤイ以外の動物を寄せつけなくなってしまったと言うのだ。ところが、このヤイヤイをキーウィ・パパイヤが独り占めしてしまい、島の人々は食糧不足に悩んでいた…。
海でひどい嵐にあい、とある島に流れ着いたワタルたちは、そこでトリ人間と化した海火子に出会う。マッドサイエンティスト・Dr.モロQが発明した「メカッ蚊」の仕業だ。この蚊には「バード菌」と呼ばれるバイキンが仕込まれており、刺された者をトリ人間に変えてしまうという。モロQは島中の人々をトリ人間にし、無理矢理「ブラックボール」発掘に駆り出していた。人々を元に戻す方法は、ただ一つ。ノグチ村のヒデーヨ博士が開発した「トリモドスワクチン」だ。ワクチンの完成には第四星界の海に住む「ナマズクジラ」の卵の殻が必要だが、その生態には謎が多く、また卵がどんな形をしているのかも定かではないという。
ワタルたちがやって来た第四星界は、「おもしろトロピカル」の世界。星の橋から海に落っこちたワタルたちは、女性ばかりが住む「ポリメシア」の漁船に拾われる。女だけ――と聞いてつい顔がゆるむシバラクだが、なぜか島には老人と子どもしかいない。この島の支配者、キャプテン・アッパーが島中の若い女性を連れ去り、ムリヤリ宝探しをさせているのだ。また、最近ではドワルダーのせいで海水が減りつつあり、このままでは島の漁業も成り立たなくなってしまう。島の人々を助けようと、早速アッパーの船に乗り込むワタルたち。だが、アッパーが操る魔神ボクボクサーの超スピードパンチの前に、大苦戦を強いられる!
「星力」の封印を解くカギ――プリプリ姫のステッキを手に入れ、そのステッキの力でアストロジェッターとスターベイダーを強化したマルダルマ一味は、プリプリ姫を救出すべく要塞(ようさい)に潜入してきたワタルたちを迎え撃つ。一方、体当たりで牢を破った海火子は、プリプリ姫を連れて脱出に成功。姫の無事を確認したワタルたちは、戦神丸、天王丸と共にマルダルマ一味に最後の決戦を挑む。スターベイダーと変型アストロジェッターの連携攻撃に、龍神丸も宇宙型となって対抗する。
戦いのドサクサの中、ついにプリプリ姫を捕らえたマルダルマたち。敵は「星力」を封印したカギのありかを聞き出そうと、姫の前でハナラッキョを食べまくる。ハナラッキョが大嫌いな彼女にとって、これは耐え難いゴーモンだ。見かねたポシェットは、テクマク星のシンボル「太陽の塔」にカギを隠したと白状。喜び勇んで「太陽の塔」へと向かうマルダルマだが、ポシェットが教えた情報は真っ赤なウソだった。ワタルたちと連絡を取るべく、ポシェットは独り要塞(ようさい)を脱出する。
ワタルたちが次にやって来たのは、ロボットたちが暮らす工業都市・メロロポリス。そこではマルダルマがロボットたちを激しくコキ使い、「地上戦艦」なる兵器の開発を進めさせていた。町を歩き回る中、ワタルたちは瀕死のロボットと出会い、その命を救う。ロボットは、開発責任者・メンテナンスマンに逆らい、サビつけ液をかけられ捨てられていたのだ。ロボットから事情を聞き、ワタルたちはマルダルマの移動要塞に乗り込む。ところが、侵入早々に見つかってしまい、一行はマルダルマ一味とひと悶着。そこに牢を脱走したヒミコが乱入するのだが…。
敵の本拠地・スターゲイト・タウンを目指す中、ワタルたちはクラップタウンの青年・ニキサクと出会う。町の支配者・アキノソーラは「お天気コントロール雲」を乗り回し、天候を思うままに変化させて人々を苦しめていた。晴れかと思えば、次の瞬間には雨のち大風、そして雪…という具合に、コロコロと天気が変わってしまう。おかげで作物はまともに育たず、町の青年団もアキノソーラに悪戦苦闘する毎日だ。ニキサクに町を案内してもらう最中、ワタルたちはアキノソーラと遭遇する。お天気コントロール雲に乗り上空から攻撃を仕掛けてくる敵に、ワタルは「星のフラメンコ」で対抗。鳥たちにつつきまわされ雲が落っこちたアキノソーラは、魔神ギャラクシーコマンダーで勝負に出る。
ワタルたちの活躍で、ようやく元の姿を取り戻した第三星界。ところが、突如現れた謎の宇宙船に、ヒミコと海火子がさらわれてしまった! では、今ワタルたちと一緒にいるヒミコは…? 彼女の名はプリプリ姫、星界山のはるか彼方にある「宇宙界」のお姫様だ。だが、彼女の故郷・テクマク星がドワルダーの手下・マルダルマに乗っ取られ、今や宇宙界は大混乱だという。しかも、プリプリ姫とヒミコはウリふたつ。以前から姫を付け狙っていたマルダルマは、間違えてヒミコを誘拐してしまったのだ。プリプリ姫の従者・ポシェットから事情を聞いたワタルたちは、宇宙界を、ヒミコを救うべくテクマク星へと向かうのだった。
「オリオンのタクト」の助けを借り、ついにアチャラコチャラ湖にたどり着いたワタルたち。中州にそびえる敵の本拠地・小豆栗山城に乗り込むも、のっけからノムガナのわなにはまり、地下牢に閉じこめられてしまう。ひとり脱出に成功したヒミコも、見張りのゴーキントンに見つかってそのまま戻ってこない。どうにか牢を出たワタルたちは、脱出したはずのヒミコを別の牢屋で発見するのだが…。どうも彼女の様子がおかしい。腰元に変装して宴会に紛れ込んだワタルたちは、ついにノムガナを捕らえることができた。湖を元に戻せと詰め寄るワタルたちに、ノムガナは魔神シュテンカクを召喚。尾羅家伝来の名刀「マチャムネ」を振り回し、龍神丸と忍神丸に襲い掛かる。
「オリオンのタクト」の使い方を知る人物を探し、ワタルたちはプポンペン村へとやって来た。村には「実りの灯」と呼ばれる祠があり、その炎で鍛えた農機具を使うと作物がよく育つという。この聖なる炎を狙う不届き者が、辺り一帯の支配者・ジサマだ。ジサマは金にものを言わせて付近の土地を買い占め、「実りの灯」を渡すようしつこく迫っていた。ところが、村人たちの心配ごとは、これだけではなかった。川の中州にあるプポンペン村は、大量の海水が逆流する現象「パララッケ」に悩まされていた。湖が動き出してからというもの、川に流入する海水は増え続ける一方で、人々は不安な毎日を過ごしている。だが、唯一の避難場所である対岸はジサマの土地だ。彼は人々の弱みにつけこみ、「実りの灯」と引き替えに自分の土地を提供すると持ち掛けていた。
「オリオンのタクト」を求め、ワタルたちはチャンハイの町へとやって来た。一見するとごく普通の町だが、建物には綱が張り巡らされ、至るところに砂時計が置いてある。実はこの町、33時間33分33秒ごとに天地がひっくり返ってしまうのだ。町中の砂時計は、その時間を計るためのものだった。ワタルたちは町のサーカスを観ようとテントに入るが、なぜかお客はゼロ。団員も空中ブランコが得意な美少女・チェンミンと、ピエロの海太郎のふたりだけだ。天地逆転現象のせいで人々がサーカスまがいの生活を送るようになり、客足は遠のくばかり。大勢いた団員も1人2人と辞めていく中、旅人の海太郎がピエロ役を買って出たのだという。
鬼輪伴宙太からの情報をもとに、カンダーラの町を目指すワタルたち。だが、ひと足遅く、アチャラコチャラ湖はすでに別の場所に移動した後だった。何はともあれ、湖の次なる行き先を探らなくてはならない。そんな中、ワタルたちは、この町の支配者・ダイブタッタが人々にヘンテコなヨガを教えている様子を目撃する。湖が移動を始めてからというもの、カンダーラの地面はハマったら最後、決して抜け出すことができない「恐怖の大地」となっていた。建物も地面に沈みかけ、住民は安心して暮らすことができない。そんな人々の弱みにつけこみ、ダイブタッタは「ドワルダー流ヨガによる空中浮遊術」を伝授するといつわっては、法外な授業料を巻き上げていたのだ。
第三星界は、おもしろロマンの世界。ところが、あたりは穴ぼこだらけで、「ロマン」からはほど遠い景色が広がっている。第三星界が誇る湖・アチャラコチャラ湖があちこちに移動しているためだ。湖の中州には小豆栗山城があり、城主・尾羅ノムガナもドワルダーの呪いで悪の手先となっている。イカダに乗り込み、周囲の様子を観察するワタルたち。だが、第三星界に来て早々、ノムガナの配下・ウーロンティによって捕らえられ、城へ連行されそうになる。一行の窮地を救ったのは、ノムガナに仕える忍者・鬼輪伴宙太と魔神・忍神丸。それに忍犬のホッシーだった。
キラキラマウンテンは、第二星界のシンボルともいえる神聖な山。その頂には「スノーストーンの像」と呼ばれる石像があり、そのヘソに「星石」をはめ込めば山に雪が降るという。雪解け水は山を降り、カラカラに乾いた第二星界の大地をうるおしてくれるはずだ。エレファンの猛烈な鼻息によって、キラキラマウンテンの頂上近くまで吹き飛ばされたワタルたち。ところが、「スノーストーンの像」のヘソに空いているのは、星形の穴だ。一方、ワタルたちが持参したそれは、まるで漬け物石。ムリに穴に押し込んでみるが、当然おさまるはずがない。困り果てるワタルたちだったが…。
「星石」を奪った大怪鳥・オオバドリを追う中、クレオバトルの手下・ジャンゴリラに襲撃されたワタルたち。その危機を救ったのは、ウガンダと孫のボンブ、象のエレファンだった。彼らは水のある場所を求め、各地を移動しながら暮らしている。エレファンには水を探し当てるという不思議な力があり、おかげでウガンダたちも不自由のない生活を送ることができていた。ところが、ジャンゴリラのせいで大地の砂漠化が進み、エレファンのエサである「ゾウカリの木」もすっかり減ってしまった。「星石」さえあれば…悔しがるワタルたちに、ウガンダはオオバドリの居場所を教えるのだった。
キラミンゴから授かった「星石」は、一見するとまるで漬け物石。重たい石を抱え、ワタルたちは汗をふきふき「キラキラマウンテン」を目指す。ところが、ワタルが海火子と勝負しているスキに、「星石」が何者かによって盗まれてしまった! 犯人はザイーラ村の支配者・ナリキーン。大変にガメつい男で、村人たちから水を取り上げたあげく、無理矢理「デイヤモンド」と呼ばれる鉱石を掘らせていた。村の少女・ルビーから事情を聞き、ワタルたちはナリキーンの漬け物貯蔵庫へと急ぐ。ところが、中は漬け物石だらけ。どれが本物の「星石」なのか見分けがつかない。困り果てる一行に、容赦なく襲い掛かる魔神タアバン。
第二星界を救う鍵「星石」を探すうち、デカメレオンが支配するジャングルに迷い込んでしまったワタルたち。そこで敵の伝説の鳥キラミンゴ捕獲作戦の会議に出くわす。そこで幸運にも一行は、伝説の鳥・キラミンゴについての情報を得る。それによれば、キラミンゴが姿を見せるとき星石もまたこの世に現れるというのだ。キラミンゴを捜してジャングルを進むワタルたちだが、そこに何ともヘンテコな鳥が登場。ワタルたちにすっかり懐いた鳥は、「キラキラ〜」と鳴きながら後にくっついてくる。一方、その様子をうかがっていたデカメレオンは、カメレオンのように体色を変化させてワタルたちに接近してきていた…。
第二星界は、おもしろアドベンチャーの世界。アフリカ大陸思わせるこの世界は、かつては緑豊かな美しい場所だった。だが、ドアクダーの配下で第二星界のボス・クレオバトルが現れて以来、水は枯れ、地上は砂漠化の一途をたどっていた。灼熱(しゃくねつ)の太陽の下、水を求めてさまようワタルたちは、砂漠のド真ん中で泉を発見する。近くに住む村人の話では、かつてこの一帯は多くの生き物が暮らす豊かな土地だったという。特に昔から住みついている砂ミミズは、畑を耕すなどして村人たちを助け、共存共栄していた。ところが、クレオバトルの部下・マミーが、心優しい砂ミミズを恐ろしい怪物に変えてしまったのだ。村は砂ミミズが吐き出す大量の砂に埋もれ、あたりは一面の砂漠となってしまっていた。