吉田類の酒場放浪記

東京・亀有「まかや」を紹介する。開店して20年となる同店。入り口には擦り切れたのれんがかかっているが、マスターは「14万人のお客さんが作った思い出ののれんは捨てられない」と語る。常連客には女性も多い店のお薦めは焼き加減にこだわった「焼き物」。吉田類は１日４本しか提供されない希少部位「さえずり」を堪能する。

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東京・葛飾の金町駅「山吹」を訪れる。金町有数の飲み屋街・金町栄通商店街の一角にある同店。ビールの大瓶をはじめ、やきとんなど定番の焼き物からサイドメニューまで財布に優しい下町価格で提供している。吉田類は店主から締めに「トースト」とピリ辛の「もつ煮アラビアータ」という不思議な組み合わせをお薦めされる。

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神奈川・吉野町「忠勇」を訪れる。1919年創業の同店の初代店主は、かつて存在した「横浜市民酒場組合」の発起人で、ふぐ料理を県内に広めた人物。吉田類は入口に掲げられている二代目おかみがデザインした「トラフグのイラスト」に感心する。店にはトラフグ、ウナギ、スッポンなどの名物が多くあり、吉田もウナギを味わう。

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神奈川・東神奈川「三国屋」を訪れる。元々、酒販店だった同店。現在も壁面の陳列棚に売り物の酒瓶が並び、酒店の雰囲気そのままで飲むことが出来る。三代目の店主が作る料理はバリエーションが豊富で安価。吉田類は店の雰囲気を味わうため缶のハイボールからスタートし、二代目おかみが漬ける「ぬか漬」とともに堪能する。

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神奈川・大倉山「てんぷらいざかや 春よし」を訪れる。すしや天ぷらなどの和食の修行をした山形出身の店主が15年前に始めた同店。宮大工がこだわったという屋台風の内装に感嘆した吉田類は、刺身と天ぷらの“お一人様用の盛り合わせ”を酒とともに味わう。また、締めには店主自慢の「握りすし」を堪能する。

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神奈川・日吉「鳥雄」を紹介する。東京・銀座のクラブでギターの弾き語りをしていた異色の店主が、30年ほど前に始めた同店。関西風おでんと備長炭を使った銘柄鶏の焼鳥を提供しており、特にタレのみで提供するレバーと自家製つくねが人気を集めている。吉田類は店主のギター演奏を聞いた後、締めにおにぎりを堪能。

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宮崎・延岡の「炉端焼 源太」を紹介する。大瀬川と五ヶ瀬川に挟まれた場所に位置する繁華街にある同店は、高千穂出身のオーナーが始めて35年になる炉端焼の店。吉田類は豊富な料理の中から名物の「煮込み」と珍味「ハチの唐揚げ」を味わう。また、地元・北浦で養殖するサバを地元蔵元の日本酒と20度の焼酎で堪能する。

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宮崎・日向を代表する飲み屋街にある「とり美」を訪れる。おかみが常連客として通った串焼きの店を受け継いで18年の同店は、メニューに串焼きのほか、細島産の岩がきなど地元日向灘の幸を豊富にそろえている。吉田は料理の味わいを増してくれる日向市特産のカボスに似た柑橘類「へべす」を、焼きがきなどに絞り堪能する。

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1972年創業の宮崎にある「川き」（「き」は正しくは七が三つ）を紹介する。焼き物と天ぷら、刺身がメインの同店は味と量、そして手頃な価格がモットー。店内のカウンター席の前が一面鮮魚のショーケースになっているのは、炉端焼だった時代の名残だと店主は明かす。吉田類は宮崎特有の20度の芋焼酎とともに人気のハツと豚バラの串焼きを堪能する。

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宮城・都城の「おでんジャングル」を紹介する。同地にはおでんを提供する店が多く、同店は戦後間もなく始めた草分け的存在の店。吉田類は昆布とかつおだしと鶏がらスープで煮込まれた「豚の軟骨煮」や、「おやし」と呼ばれる豆もやしなどの具材を味わう。また、同店が発祥の「キャベツのおでん」も堪能する。

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宮崎の「たかさご」を紹介。同店は宮崎一の歓楽街「西橘通り」にある大衆酒場。メニューには「地鶏のもも焼き」や「冷や汁」など、宮崎名物も豊富にそろっている。また、100周年を迎えた蔵元が出した宮崎限定の芋焼酎もあり、吉田類は芋焼酎のソーダ割りを手始めに、特産の「へべす」のスライスを入れたロックなどを楽しむ。

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神奈川・新杉田の「三角屋」を訪れる。屋号の通り、国道16号線沿いの角地にある同店は、客席との間合いが近い。外の看板には「やきとり・串揚げ」とあるが、常連客は思い思いにさまざまなメニューを注文する。裏メニューがほとんどだという中、吉田類もメニューにない料理を注文する。

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神奈川・横浜の屏風浦駅近くにある「鰻屋」を紹介する。ウナギと焼き鳥の二枚看板の同店は、夫婦二人で切り盛りしてきた酒場。毎夜地元民で賑わう店内には、創業以来40年据え置きの値段で提供している焼き鳥を持ち帰る客もいる。吉田類はマスターの秘技で１枚のウナギから同時に焼き上げられた蒲焼と白焼きを堪能する。

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千葉・船橋の京成船橋駅近くにある「やきとり大松」を紹介。同店は母娘で伝統の味を守り続けており、正肉とレバーは鳥取産銘柄鶏の「大山どり」を使用するなど肉質にこだわりを持って営んでいる。また、カウンターの大皿料理や船橋市場から仕入れる魚介料理も人気の理由。吉田類は締めに“いつもの焼きおにぎり”を味わう。

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千葉・船橋の「番屋」を紹介する。創業36年になる同店は、全国の地酒40〜50銘柄を常時そろえている。店内にカウンター席はないが、囲炉裏を囲む席が風情を誘う。屋号の「番屋」は海辺にある漁師の作業小屋のことで、その名に違わず店の看板メニューは、船橋市場から仕入れる魚料理。吉田は、戻りガツオに舌つづみを打つ。

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東京・江古田駅の近くにある、縄のれんが目印の店へ。大皿料理をはじめ、常連客を飽きさせたくないとの思いからメニューの多くが日替わり。吉田類は大皿料理から「じゃがバター塩辛セット」を注文。「ホッとできるような店であればうれしい」と話すママの言葉通り、吉田はうまい酒とさかなで癒やしの時を過ごす。

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東京・石神井公園駅の近くにある、昭和の香りを残した創業40年の焼き鳥店へ。店内に入ると、ちょっと変わった「し」の字型のカウンターがあり、20人ほど座ることができる。焼き鳥はもちろん、地元・練馬の季節野菜もおいしいということで、吉田類は焼き茄子を注文。採れたてならではのみずみずしさを味わう。

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東京・武蔵小山駅近くにある、1963年に先代おかみが始めたもつ焼きの店へ。ゆったりとくつろげるコの字カウンターの上には二代目おかみの手料理が大皿に盛られる。カウンターの冷蔵庫の中に並ぶ魚介類は、鮮魚店並みの質と量を誇る。吉田類は煮込みともつ焼を食べた後、天然マグロに舌鼓を打つ。

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東京・等々力渓谷に程近い住宅街にたたずむ、男所帯で営む地域密着型の大衆酒場へ。宮城県出身の店主が創業して20年。カウンターの大皿に盛られた惣菜と、冷蔵ケースに並ぶ季節の魚介料理を看板にしている。運が良ければ本マグロのかぶと焼にありつける。吉田類も、最上のほほ肉を頬張ることに成功する。

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東京・千歳烏山駅すぐ、4人ほどが座れるカウンター席とテーブル席が4つのこぢんまりした店へ。切り盛りするのは、軽妙なトークが自慢のマスターと、全ての料理を担当するママさん。吉田類はおすすめの大皿料理で、すっかりママさんの味付けのとりこに。ほか常連客一番人気のママさん特製餃子などをいただく。

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