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2011年3月30日スタート 毎週月曜夜10:25/NHK Eテレ
最終回は、“世界初の推理小説”「モルグ街の殺人」を読み解く。パリの密室で、母と娘が殺される事件が発生。この謎を解明するため、世界文学史上初の名探偵・デュパンが登場。彼が告げた犯人像には、当時アメリカ南部を席巻していた黒人差別の状況が反映されていた。人種差別問題や資本主義に潜む根深い問題に迫る。
第3回は「黒猫」を読み解く。アルコールの痛飲により精神をむしばまれた男は、飼っていた黒猫を発作的に殺してしまうが、その猫の呪いを受けるかのように破滅していく。禁酒運動が盛んだった時代のアメリカで執筆された同作から、抑え付けるほどゆがんだ形で噴出してしまう欲望の恐ろしさについて考察する。
第2回は、「アッシャー家の崩壊」を取り上げ、執筆背景と合わせて掘り下げる。“ゴシック風ホラーの傑作”と称される同作は散文と詩が融合した作品で、雑誌編集者としてさまざまなジャンルを横断し続けたポーを象徴するような物語。そんな新たな文学表現の可能性を切り開いた、ポーの創造力の秘密に迫る。
第1回は、ポーの人生と創作過程を象徴する「アーサー・ゴードン・ピムの冒険」を読み解く。SFの起源の一つともされる同作の主人公・ピムは、冒険心を抑えきれず捕鯨船に潜み密航する。多くの壁にぶつかる旅自体がポーの人生と重なる同作を通じ、「ポーにとって文学とは何か」という根源的なテーマを解き明かす。
第4回は、日蓮の「死生観」を通じて病や死とどう向き合っていけばいいのかに迫る。日蓮の提唱した「生死不二」という考え方によると、波が生まれたり消えたりしても海そのものは変わらず存在するのと同じように、生も死もその時々の現れ方に過ぎないという。そこで、真の意味で人生を全うすることについて考える。
第3回は、日蓮が女性たちの心に寄り添って書いた手紙を通して、弱い立場の人々に寄り添うことの大切さを考える。日蓮は、当時不浄のものとして差別されていたことで自己卑下しがちな女性たちに、法華経に説かれる「女人成仏」の原理を丁寧に説明。女性こそ救われるべき存在と力づけていた日蓮の思いを読み解く。
第2回は、日蓮の深い人間洞察を通して、職場や家族関係での苦悩や葛藤など厳しい現実を生き抜く知恵を学ぶ。日蓮は法華経への信仰を重んじながらも、なすすべのない障害にぶつかった人に対し、それぞれの状況を分析して、その人がその立場で生かされる解決法を指導。そんな日蓮の教えを植木雅俊氏が解説する。
第1回は、日蓮の生涯や人となりを紹介しながら、彼の深い人間観、人生観に迫る。命の絶対的平等性と尊厳性を擁護する「法華経」こそが末法の世の庶民を救う経典であると確信した日蓮。支配層には不都合な教えであり布教すれば迫害されることを知りつつ、法華経の行者としての生涯を貫いた彼の思想を明かす。
第4回は「明るい方へ」「このみち」などから、私たちに生きる励ましと勇気を与える金子みすゞの詩の力を読み解く。弟の雅輔が大切に保管していたみすゞの手書きの詩512作を基に、昭和59(1984)年、死後50年以上たって、初めてみすゞ全集が刊行された。国語教科書にも掲載され、平成にみすゞは大ブームとなる。
第3回は、苦境の中で金子みすゞが真剣に向き合った人間の「孤独」と「死」、「希望の喪失」を描いた詩を読解する。時代の流れの中で、童謡詩を載せた雑誌は次々に廃刊となり、みすゞは発表の場を失う。自らを生かす希望だった詩と表現を失っていたところに結婚生活の不幸や健康問題も重なり、みすゞは自ら死を選ぶ。
「金子みすゞ詩集」を取り上げる。第2回は、西條八十の影響を受け、“視点を逆転”させて書いた「蜂と神さま」「私と小鳥と鈴と」などの代表作から、みすゞの表現の巧みさや独特の想像力と、その魅力を紹介。みすゞは20歳になると、港町の山口・下関に出て書店員となり、雑誌の懸賞欄に童謡詩を投稿するようになる。
「金子みすゞ詩集」を取り上げる。第1回は、「大漁」「おさかな」「積もった雪」の初期の作品から、みすゞの10代を振り返る。山口・仙崎の書店の娘として生まれたみすゞは、「赤い鳥」などの児童の文芸誌に掲載された童謡詩を愛読して育ち、漁師町の風景の中で小さな命を慈しむ優しい心や詩心を育む。
経済思想研究者、文学研究者、政治学者、小説家らが「自分がお薦めするパンデミック論」の名著を解説する。コロナ禍によって暮らしや行動様式が一変し、社会や経済システムが圧迫されている状況にどう立ち向かうべきか、各分野の専門家がそれぞれの視点から難解な名著を分かりやすく読み解いていく。
作家・ヘミングウェイ誕生の瞬間に立ち会い、人間が創造力を持つには何が必要か、青春時代は人間にとってどんな意味を持つのかを探る。ヘミングウェイと世界文学史を彩る巨匠たちの交流や小説修業の様子が描かれた「移動祝祭日」から、彼の創造力がどのように培われたのかに迫っていく。
ヘミングウェイの「敗れざる者」を紹介。負傷が癒え退院した闘牛士・マヌエルは、再び闘牛の舞台へ立ちたいと願う。苦戦の中、何度も牛に跳ね上げられ宙を舞い続けながらも、渾身の力を込めた剣で終止符を打ったマヌエル。人間は死に最も近づいた時にこそ、その命が輝くというヘミングウェイの死生観に迫る。
第4回は、ル・ボンが群衆心理の暴走に対して描いた処方箋を読み解き、「思考し問い続けること」の大切さについて深く考えていく。群衆心理の暴走にブレーキをかける方法を考えたル・ボンは、人間の資質を定める「教育」にその可能性を求め、「判断力・経験・創意・気概を育てる職業教育を拡大せよ」と説く。
「群衆心理」を操るものへのル・ボンの警告を通して、為政者やメディアに群衆心理をコントロールされないためにはどうしたらいいかを考える。ル・ボンは、彼らが精緻な論理などを打ち捨て、「断言」「反復」「感染」という手法を使って群衆たちに「紋切り型のイメージ」や「粗雑な陰謀論」などを流布していくと主張する。
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2026年8月31日12:00