100分ｄｅ名著

馬や牛はその外形や解剖学的な差異で分類される。だが、同種の馬の中でも環境や関係や歴史が違えば、野生馬・競走馬・家畜と、異なった生態を生きていく。古来より、ものごとの本質は“形”とされてきたが、あらかじめ固定された「形」ではなく、それぞれの環境で独自にのばしうる「力」として本質をとらえることで見えてくるスピノザ独自の人間観に迫る。

• 伊集院光
• 安部みちこ
• 國分功一郎
• 白井晃

17世紀の哲学者・スピノザ著の「エチカ」をひもとく。第1回は「善悪」を取り上げ、あまりに革新で難解とされるスピノザの思考法に伊集院光らが迫る。

• 伊集院光
• 安部みちこ
• 國分功一郎
• 白井晃

足元に潜んでいる宝物に気付く方法について考える。たび重なる不幸に対してアンは、大学進学を諦める決断を下す。地元で教師になることで、目が不自由になったマリラを支え、グリーンゲーブルスを守っていくという決断だった。講師の茂木健一郎は、それを、与えられた使命を受けとめる「肯定的な諦め」という。

• 伊集院光
• 安部みちこ
• 上白石萌音
• 茂木健一郎

モンゴメリ著の「赤毛のアン」を解説。第3回は、主人公・アンの「ひたむきな行動」を通して、偶然の出会いのかけがえのなさなど豊かな知恵を学ぶ。

• 伊集院光
• 安部みちこ
• 上白石萌音
• 茂木健一郎

アンは天性の明るさを持っていたが、「赤毛」という大きなコンプレックスがあった。そんなアンは、赤毛嫌さに行商人にだまされて髪を染めるが、なんと緑色になってしまう。元々の赤毛がかけがえのないことに気付くアンのエピソードを基に、欠点に向き合って生きる人々の姿を通して、異なる個性をどのように育み、尊重していけばよいのかを考える。

• 伊集院光
• 安部みちこ
• 上白石萌音
• 茂木健一郎

モンゴメリ著の「赤毛のアン」を脳科学者の茂木健一郎の解説を基に読み解く。第1回は、人間にとっての想像力の大切さを考える。朗読は上白石萌音。

• 伊集院光
• 安部みちこ
• 上白石萌音
• 茂木健一郎

ウンベルト・エーコの「薔薇の名前」を紹介。第4回は結末などのシーンから、人間の知へのおごりに対する警告や言語に翻弄される宿命を読み解く。

• 伊集院光
• 島津有理子
• 三上博史
• 小口貴子

ウンベルト・エーコ「薔薇の名前」を特集する第3回。教皇側から派遣された異端審問官・ギーが修道院に乗り込んでくる。彼は異端派たちを強引にも犯人に仕立て上げ火刑に処す。その勢いをかって皇帝側を会議で断罪し、教皇側と皇帝側の調停は決裂してしまう。講師役は和田忠彦教授、朗読は三上博史が担当する。

• 伊集院光
• 島津有理子
• 三上博史
• 小口貴子

• 伊集院光
• 島津有理子
• 三上博史
• 小口貴子

• 伊集院光
• 島津有理子
• 三上博史
• 小口貴子

仏教研究により、日本における「私」のあり方を明らかにしていった河合隼雄。西欧の自我とは違い、日本での「私」は自他が浸透し合った流動的な存在だという。第４回は「私とは何か？」という人間にとって根源的な問いに仏教と臨床心理学の双方から光を当て、「人間は他者とどう関わっていけばよいのか」を学ぶ。

• 伊集院光
• 島津有理子
• 要潤
• 河合俊雄

• 伊集院光
• 島津有理子
• 要潤
• 河合俊雄

• 伊集院光
• 島津有理子
• 河合俊雄
• 要潤

“こころの医師”と呼ばれていた臨床心理学者・河合隼雄の著書を4週にわたりひもとく。初回は「ユング心理学入門」の前半を取り上げる。心の問題を解決するには、相手を客観的に観察するのではなく、その問題に主体的に関わる必要があるという河合の考えから、コンプレックスとの向き合い方を学ぶ。

• 伊集院光
• 島津有理子
• 河合俊雄
• 要潤

アルベール・カミュ著「ペスト」を取り上げる最終回。友人の発病、妻の訃報と、最後までリウーを打ちのめし続ける「不条理」。それでもなおリウーは後世のためにこれら全ての記録を自ら記し残していこうと決意する。思想家の内田樹氏を交えて、カミュ思想の根幹にある「反抗」の意味を明らかにする。

• 伊集院光
• 島津有理子
• 川口覚
• 内田樹
• 中条省平
• 小口貴子

アルベール・カミュ著「ペスト」を取り上げる3回目。神の存在を否定する医師リウーは神父に対し「罪なき子どもが死ぬような世界を自分は愛せない。私はそれと闘い続ける」と宣言し、信条を超えて助け合うことを誓う。人は「神」という存在なしに人間の尊厳を守れるのかというカミュの問いを考える。

• 伊集院光
• 島津有理子
• 川口覚
• 中条省平
• 小口貴子

アルベール・カミュ著「ペスト」を取り上げる2回目。ペストのまん延の中で、市民たちは「現在」という時間の中に閉じ込められる。一方、保健隊を結成しペストとの闘いを続ける医師リウーを支えたのは、自分の職務を果たすことへの義務感だった。人々を絶望的な状況に立ち向かわせる「希望の源」について考える。

• 伊集院光
• 島津有理子
• 中条省平
• 川口覚
• 小口貴子
• 羽室満

アルベール・カミュ著「ペスト」を取り上げる。講師は学習院大学教授の中条省平氏。小説の舞台は、北アフリカの港湾都市オラン市。突如ペストの猛威にさらされ、次々と罪なき人々が命を失っていく。第１回は、やがて多くの人々を動かす医師リウーたちの姿を通して、極限状況に置かれた人間たちの可能性を考える。

• 伊集院光
• 島津有理子
• 中条省平
• 川口覚

神谷美恵子独自の宗教観について解説する。神谷はひとが生きがいについて考え抜くと宗教的なものになる傾向を“目に見えぬ人間の心のあり方”と呼ぶ。困難に直面する人々は自分を超えた大きな力に身を委ねて立ち向かう力を得ているという神谷の考え方から、人間の根底を支えるものとは何か考える。

• 伊集院光
• 島津有理子
• 美村里江
• 徳田章

• 伊集院光
• 島津有理子
• 美村里江
• 徳田章