九州沖縄ドキュメント ムーブの放送内容一覧
福岡県飯塚市出身の画家・野見山暁治さんは現在100歳(放送当時)。東京練馬のアトリエで独り暮らしを続けながら、今も筆をとる毎日だ。東京美術学校を繰り上げ卒業して召集され、戦地へ。そこでの経験や、多くの学友が戦死したことは野見山さんの心に深く刻まれ、戦後、戦没画学生の作品収集を行った。100歳を迎え、なお飽くことなくキャンバスに向かい続ける野見山さんの今に迫る。
動物愛護団体「咲桃虎」の山下香織代表は、犬や猫を保護して新しい飼い主を見つける活動を13年間続けている。現在(放送当時)、保護している犬猫はあわせて150匹以上。保健所から引き取った犬や捨てられた犬など状況はさまざま。これまで「動物が残酷に生かされている現場」を目の当たりにしてきた。ボランティアスタッフたちと共に、山下さんが救った犬や猫は1000匹を超える。殺処分ゼロを目指して日々奮闘する姿に密着した。
福岡市の中村学園女子高校・剣道部はインターハイで団体4連覇中の強豪校、合い言葉は「姉妹の絆」だ。史上初の5連覇に挑むはずだった2020年の大会は新型コロナの影響で中止に。2年越しの挑戦となった剣道団体史上初の5連覇。しかし、地区大会直前に大黒柱のキャプテンが左手を痛め、竹刀を握れないほどに。どこよりも固い絆で結ばれたチーム力を武器に、逆境を乗り越え悲願達成へ突き進む様子を追う。
1991年6月3日の雲仙・普賢岳の大火砕流惨事で、地元の消防団員や報道関係者など43人が犠牲となった。父親を亡くし夢を叶えられなくなった中学生、取材中に巻き込まれたカメラマン遺族、火砕流で多くの仲間を失った元市役所職員。大火砕流は遺族や被災者の日常を奪い、そして彼らの生き方も変えてしまう。普賢岳災害から2021年(放送当時)で30年。人生の岐路に立たされた人たちが、災害の記憶と命の大切さを伝える。