ワンパンマンのあらすじ
強大な超能力によって敵の砲撃を全てはね返した戦慄(せんりつ)のタツマキ。激闘の末、強敵メルザルガルドの弱点を暴いたアトミック侍たち。地上では事態が徐々に収束に向かい始める。そして全世界が固唾(かたず)を飲んで宇宙船を見上げる中、その内部ではサイタマが暗黒盗賊団『ダークマター』の頭目ボロスと対じしていた。強さを持て余し、対等に戦える相手を求めてはるばる地球までやってきたというボロス。宿命ともいえるそんな敵を相手にサイタマは今度こそ本気を出すことができるのか? 人類の存亡をかけた壮絶な戦いの火ぶたが切って落とされる。
A市上空に飛来した巨大宇宙船から地上に降り立ち、A級ヒーローのイアイアンを一蹴した戦闘員メルザルガルド。アトミック侍、金属バット、シルバーファング、ぷりぷりプリズナーらS級ヒーローが応戦するも、攻撃を受けるそばから肉体が再生するメルザルガルドには致命的なダメージを与えられず、戦いは難航する。一方、巨大宇宙船の内部に単独で進入したサイタマは、敵をなぎ倒し船内を破壊しながら中枢部を目指していた。サイタマの狼藉(ろうぜき)に業を煮やした敵幹部のゲリュガンシュプは、状況を打開するため再び地上への集中砲火をもくろむ。街を一瞬で破壊した悪夢のような惨劇(さんげき)が再びA市に牙をむこうとしていた。
突如、S級ヒーローたちに非常召集がかかった。たまたまシルバーファングの道場を訪れていたサイタマとジェノスもシルバーファングに同行。A市にあるヒーロー協会本部へと足を運ぶと、会議室にはS級ヒーローのそうそうたる面々が集結していた。そんな彼らの前でヒーロー協会の幹部が重い口を開く。100%的中するという予言者のシババワが、半年以内に「地球がヤバい」事態に陥るという予言を遺して亡くなったというのだ。会議室に緊張が漂う中、不意に本部ビルがごう音と共に揺れ、辺りは暗闇に包まれてしまう。やがて非常用電源に切り替わった会議室で彼らを待ち受けていたのは、今の一瞬でA市がほぼ壊滅したという事実であった。
深海王の襲撃を受け、恐怖のるつぼと化していた災害避難所に単身でジェノスが現れた。深海王と互角の戦いを繰り広げる彼の雄姿に避難所の人々は色めき立つが、ジェノスは子供をかばって深海王の吐き出した溶解液をモロにかぶり、形勢は一気に悪化してしまう。無情にもジェノスにトドメを刺そうとする深海王だったが、そこへもう一人のヒーローが現れる。だがそれは無免ライダーだった。C級ヒーローである無免ライダーと深海王とではあまりに実力差があり、人々は落胆する。しかしそれでも無免ライダーは果敢に深海王に立ち向かっていくのだった。
J市の海辺に深海族と名乗る怪人の群れが上陸し、地上へと侵攻を始めた。A級ヒーローのスティンガーが激闘の末に彼らを殲滅(せんめつ)するも、遅れて現れた深海王に一撃でやられてしまう。ニュースを見たサイタマとジェノスは急いでJ市に向かうが、深海王の居場所をなかなか特定できない上に、ひょんなことから2人ははぐれてしまう。そんな中、深海王の行く手を阻んだのは囚人服に身を包んだ謎の大男と、服役中のはずの音速のソニックだった。一方、C級ヒーローの無免ライダーも愛車のジャスティス号を駆り、必死に現場を目指していた。