おんな城主 直虎のあらすじ一覧
今川に振り回される日々からの脱却と井伊家を存続させるために、政次(高橋一生)と共に奮闘してきた直虎(柴咲コウ)だが、政次を失い、放心状態に。一方、信玄(松平健)に今川館を焼き打ちされた氏真(尾上松也)は、正室の春(西原亜希)を連れて命からがら逃げ出し、掛川城にこもっていた。家康(阿部サダヲ)は氏真を討つべく、井伊谷を通過して遠江の諸城を落とし、掛川城に迫る。ところが、信玄の駿河侵攻に対し、娘の春を氏真に嫁がせていた北条氏康(鶴田忍)の怒りが爆発。北条が武田への攻撃を開始したため、今川勢は息を吹き返し、徳川軍も苦戦を強いられることに。戦の波は、方久(ムロツヨシ)や龍雲丸(柳楽優弥)らのいる気賀にも波及し、やがて民衆を巻き込む大惨事に。知らせを受けた直虎はがくぜんとし、南渓和尚(小林薫)や傑山(市原隼人)らと共に気賀に駆け付ける。
永禄11(1568)年12月13日。家康(阿部サダヲ)と内通していた直虎(柴咲コウ)と政次(高橋一生)は、約束通り、徳川軍の井伊谷への進駐を受け入れようとする。だがその裏で、徳川軍の先導役を買って出ていた近藤康用(橋本じゅん)が井伊谷の乗っ取りを画策。井伊谷城の門前で徳川軍を待っていた直虎は、近藤の態度にどこか不自然さを感じながらも、共に開門を待つ。程なく政次が徳川軍の使者・酒井忠次(みのすけ)の指示に従い、井伊谷城を開門。すると同時に、徳川軍に向かって暗闇から無数の矢が放たれる。直虎は、近藤の謀略と気付いて閉門するよう叫ぶも、時すでに遅かった。近藤は予定通り応戦し、弓を引いた罪を政次に押し付ける。直虎は政次の潔白を主張するも、ろうに押し込められてしまう。そこに家康が現れ、直虎と相対する。
信玄(松平健)が駿府に攻め入る10日前、家康(阿部サダヲ)は浜名湖岸の国衆たちの調略を試みるも難航する。そんな中、井伊家の取りつぶしを耳にした家康は、近藤(橋本じゅん)ら3人の今川の目付役に調略を仕掛け、共に政次(高橋一生)を討ち取るべしと持ち掛ける。一方、直虎(柴咲コウ)は家康に手紙を書き、政次と手を組んで今川を欺いていることを明かす。そして徳川の遠江侵攻に協力する代わりに、井伊家再興のため国衆に加えてほしいと懇願。家康は快諾し、近藤らには味方に付いた折に真相を話せばよいと調略も進める。家康からの書状を受け取った直虎は安堵し、政次に知らせる。やがて永禄11(1568)年12月、武田軍が今川領に侵入し、破竹の勢いで進軍。北条に援軍を頼む氏真(尾上松也)だが、武田側に寝返る家臣が続出し、窮地に陥る。
徳政令に反対する甚兵衛(山本學)らが、関口氏経(矢島健一)の滞在する寺に押し掛ける。直虎(柴咲コウ)は政次(高橋一生)を信じ、言われるままに徳政令を受け入れ、井伊谷を手放す。関口は騒動を鎮めた政次の働きを買い、氏真(尾上松也)に政次を味方に付けるよう進言する。館を追われた直虎は、一族や家臣と共に川名の隠し里に身を潜める。そこで直虎は、今川と徳川の戦では、徳川に付いて井伊を再興すると宣言。さらに、「政次は全てを承知で、井伊を守るために敵のふりをしている」と明かす。直之(矢本悠馬)はなおも政次を疑うが、直虎は井伊家の再興を成功させればよいと言い含める。一方、武田に追い込まれていら立つ氏真は、関口に井伊家の断絶を命じる。政次は関口から、城代を任せる代わりに虎松(寺田心)の首を取るよう命じられ、受諾する。
武田との戦を控え、氏真(尾上松也)が国衆に戦の準備を命じる。そんな中、政次(高橋一生)は寿桂尼(浅丘ルリ子)が生前、内通者を洗い出すために国衆を呼び出していたとのうわさを聞き、直虎(柴咲コウ)が疑われているのではと不安に。だが直虎は思い過ごしと笑い飛ばし、張り切って軍備を整えようとする。一方、氏真は寿桂尼の判断に沿い、井伊を取りつぶそうと方久(ムロツヨシ)に協力を迫る。氏真はかつて見送った徳政令の発布を井伊に命じ、方久に借金を返済できない直虎が領地を売るよう仕向けるつもりでいた。方久は気賀の安堵と引き換えに応じざるを得なくなり、安堵状を受け取って気賀に戻る。程なく直虎は、方久が氏真から新しい蔵を建てるよう命じられたと知る。蔵の件を氏真から聞かされていなかった政次は、今川の動きを怪しみ、探りを入れることに。
武田と今川の戦を避けたい直虎(柴咲コウ)は、家康(阿部サダヲ)に書状を送り、上杉と同盟を結ぶよう進言。いずれ武田や織田に攻め込まれることを心配する家康は、瀬名(菜々緒)とも相談し、一考の余地ありと思い至る。程なく、寿桂尼(浅丘ルリ子)が他界。今川がいよいよ追い込まれる中、常慶(和田正人)が家康の返書を携えて直虎を訪ねる。常慶は、家康は上杉と同盟を結ぼうとするも武田の使者から同時に今川に攻め込もうと持ち掛けられ、心が揺らいでいるとみていた。直虎は常慶から今川と徳川のどちらに付くかを問われ、徳川と答える。だが、徳川の家臣たちは直虎が今川方だからこそ上杉との同盟を提唱してきたと考えており、徳川に付く証しとして、しのを人質に要求。常慶は折衷案として自分の実家に嫁がせるよう進言し、直虎は頭を抱える。
方久(ムロツヨシ)が氏真(尾上松也)に掛け合い、直虎(柴咲コウ)は気賀を手中に収める。だが、その裏で氏真は武田義信(オレノグラフィティ)が自害したとの知らせに怒り、寿桂尼(浅丘ルリ子)は義信に嫁がせた氏真の妹・鈴(岸茉莉)を取り戻すべく、武田信玄(松平健)に会いに行く。信玄は義信の死に傷ついたふりをし、言葉巧みに寿桂尼を追い返す。寿桂尼は鈴を返してもらえないことは百も承知で、信玄に面会したのは、北条家に仲裁を頼むためだった。寿桂尼は老骨にむちを打って奔走するも、氏真はないがしろにされたとふてくされ、二人の間に亀裂が生じる。一方、気賀に堀川城が完成し、直虎が祝宴を開く。直虎は方久に城代を任せ、気賀は再び活気を取り戻すように。そんな折、寿桂尼の体調が良くないことを知った政次(高橋一生)が、直虎に戦の準備をするよう進言する。
直虎(柴咲コウ)が方久(ムロツヨシ)から気賀の城主になるよう勧められていた頃、与太夫(本田博太郎)ら町衆が井伊谷を来訪。与太夫らからも大沢基胤(嶋田久作)の代わりに城主になってほしいと頼まれた直虎は戸惑い、政次(高橋一生)に相談の上、方久の策に任せることに。与太夫は方久の策通り、基胤に謝罪。その後、直虎を城主にするべく動いていることを龍雲丸(柳楽優弥)に打ち明け、町から出て行くのを引き留める。一方、方久は関口氏経(矢島健一)を味方に付けようと貢ぎ物を渡し、井伊が気賀の城主になれば関口に恩を返せるはずと駆け引きを始める。そして方久と与太夫は氏真(尾上松也)の館へ。政次の助言通りに持参した香炉を氏真が気に入り、井伊が気賀を治める許可が下りそうになる。だが、武田義信(オレノグラフィティ)の訃報が舞い込み、氏真は激怒して中座する。
龍雲丸(柳楽優弥)らが三河に流れた材木を駿府に運び込んだおかげで、直虎(柴咲コウ)の謀反の疑いが晴れる。氏真(尾上松也)の命令で材木は駿府に留め置かれることに。直虎は意気揚々と井伊谷に戻るが、政次(高橋一生)は、関口氏経(矢島健一)から材木の使い道を教えられる。数日後、井伊の材木が気賀に運ばれ、堀江城主・大沢基胤(嶋田久作)の家臣・中安兵部(吉見一豊)が与太夫(本田博太郎)ら町衆を招集。中安は与太夫らに、氏真の命令で気賀に城を築き、大沢が治めることになったと告げる。築城の話を知った龍雲丸は激怒して井伊谷へ。井伊が裏切ったと直虎に激高する龍雲丸だが、政次にやり込められる。気賀に戻った龍雲丸は与太夫に自分たちで大沢を退けるしかないと話す。そんな中、気賀の行く末を案じる直虎の元に、中安が相談にやって来る。
方久(ムロツヨシ)から材木の買い手が付いたと知らされ、直虎(柴咲コウ)らは大喜び。早速、材木一本一本に「井」の字の焼き印を付け、気賀に運び出す。その後の取引を与太夫(本田博太郎)に託した直虎は、龍雲丸(柳楽優弥)が龍雲党を立ち上げて便利屋稼業を始め、流れ者のまとめ役として貢献していることを知る。一方、武田との塩の商いを禁じる氏真(尾上松也)は、命令に背く商人の取り締まりを強化。その結果、商人たちは役人のいない気賀に移住していく。氏真はそんな商人たちを監視するために気賀に城を築くことを決める。政次(高橋一生)から築城の件を知らされた直虎は、気賀の平和が乱されることを案じる。そんな折、井伊の材木の買い手が徳川に通じていた事が判明。直虎は氏真から謀反の疑いを掛けられ、駿府に呼び出される。
龍雲丸(柳楽優弥)から家臣になることを断られた直虎(柴咲コウ)は、仕方ないと諦める。一方で龍雲丸のようにたくましく生きていけるよう、農民に読み書きや護身術などを教え、その子弟らにも手習いを許す。そんな暮らしが評判となり、井伊谷への移住者が増える。永禄10(1567)年、今川が武田に対して塩の販売を禁じたことで、裏取引が横行。直虎は政情不安の駿府ではなく気賀を通じて材木の商いを行う。一方、氏真(尾上松也)は国衆の離反を防ぐため、今川の重臣の息子・庵原朝昌(山田裕貴)と、左馬助(苅谷俊介)の娘・桜(真凛)の縁談を井伊家に持ち掛ける。報告を受けた直虎は、桜の行く末を案じて悩む。同じ頃、信長(市川海老蔵)が岡崎城に来城。家康は(阿部サダヲ)信長に内密で武田家との婚姻同盟を画策していたが、信長は知っており、くぎを刺される。
近藤康用(橋本じゅん)が政次(高橋一生)の屋敷を訪れ、近藤家の菩提寺の本尊が盗まれたと訴える。近藤は龍雲丸(柳楽優弥)らが犯人と断言し、引き渡しを要求。政次は応じざるを得ず、近藤を連れて直虎(柴咲コウ)の元へ。追い詰められた直虎は承諾するふりをして、直之(矢本悠馬)に先回りさせ、龍雲丸らを逃がそうとする。程なく直虎は龍雲丸らがすでに逃げていたとの報告を受け、安堵する。だが近藤は伐採現場に見張りを置いて龍雲丸らを捜索する。そんな折、南渓和尚(小林薫)は直虎に、代わりの仏像を寄進して近藤と和解するよう勧める。納得のいかない直虎だが、仕方なく南渓和尚と共に近藤を訪ね、謝罪。ところが、直虎と南渓和尚が菩提寺に案内されると、近藤が直虎らの訪問前に隠しておいたはずの本尊が鎮座。慌てふためく近藤を前に、直虎は南渓和尚の仕業と察する。
直虎(柴咲コウ)は、龍雲丸(柳楽優弥)率いる一党の腕を買い、材木の切り出しを請け負わせる。政次(高橋一生)は直虎にあきれながら伐採現場へ。龍雲丸らの腕に感心した政次は、彼らを飼い慣らすことができれば文句はないと認める。直虎は一党が悪事を働かないよう米や酒などを差し入れし、作業にも参加する。そこで龍雲丸と急接近した直虎は、龍雲丸を男として意識してしまい、伐採現場から足が遠のく。一方、井伊が材木の商いを始めたと聞いた近藤康用(橋本じゅん)は、かつて直虎が取り逃がした盗賊が関わっているのではとにらむ。そんな中、モグラ(マキタスポーツ)と力也(真壁刀義)が領民相手に賭場を開き、領民の妻たちが直虎に助けを求める。その後も酒を盗まれたなどの苦情が届く。直虎は直之(矢本悠馬)を連れ、龍雲丸らに事情を聞きに行く。
方久(ムロツヨシ)の案内で直虎(柴咲コウ)らは商人の町・気賀を訪れ、町の顔役で水運業を営む中村屋の主人・与太夫(本田博太郎)に綿布の商いの指南を請う。その帰り道、子供に財布を盗まれた直虎は後を追い掛けるも、親分の力也(真壁刀義)に殴られて気を失い、力也らのすみかに監禁される。目を覚ました直虎は、力也にかしらと呼ばれる龍雲丸(柳楽優弥)に再会。龍雲丸の悪事に激怒する直虎だが、領主こそ大泥棒と言い返される。脱出の機をうかがう直虎は、武具を見つける。一方、方久らは直虎が行方知れずになったことを急いで井伊家に知らせ、与太夫も捜索に協力する。だが、中村屋に身代金を要求する書状が届く。政次(高橋一生)は一時応じるべきと直之(矢本悠馬)らに指示し、南渓和尚に報告。直之と六左衛門(田中美央)は引き渡し場所に向かう。
直親(三浦春午)の娘と名乗る高瀬(高橋ひかる)が井伊谷に現れ、直虎(柴咲コウ)は動揺を隠しつつ面会する。高瀬は農民だった母が死に際に、父親は亀之丞で井伊谷にいると言ったと告白する。複雑な心境の直虎だが、高瀬が直親の実の娘か否かを調べることにし、しの(貫地谷しほり)にはひとまず黙っておく。だが、その騒動を偶然知った虎松(寺田心)と亥之助(荒井雄斗)が、しのとなつ(山口紗弥加)に話してしまう。直虎の予想に反して、しのは高瀬を受け入れ、逆に直虎を直親に裏切られた哀れな女とあざ笑う。一方、なつから話を聞いた政次(高橋一生)は、武田領内の里出身である高瀬は間者の可能性があると直虎に進言。直虎は武田の内情を探ろうとするも、常慶(和田正人)が不在で手立てがない。そんな折、高瀬の鼻歌から、直虎は高瀬が直親の娘だと確信する。
近隣の領主・近藤康用(橋本じゅん)が直虎(柴咲コウ)に、井伊領との境にある山の木が盗伐されたと抗議してくる。近藤は井伊領の新しい民の仕業と主張する。程なく井伊領の木も同様に盗まれている事が判明し、直虎らは盗人を捕まえることに。その頃、政次(高橋一生)は方久(ムロツヨシ)と共に駿府へ。政次は武田との同盟関係が不安定な今川の様子を確認し、寿桂尼(浅丘ルリ子)が病から回復している事を知る。一方、方久は不機嫌な氏真(尾上松也)から火縄銃の製造をせかされる。程なく直虎ら一行は、近藤の手の者たちが山中で複数の盗人と格闘している現場に遭遇。中野直之(矢本悠馬)は傑山(市原隼人)に直虎の護衛を任せ、遠方から吹き矢を操る男を見事に捕らえる。盗人たちが逃げる中、唯一捕らえた男が龍雲丸(柳楽優弥)と分かり、直虎はがくぜんとする。
直虎(柴咲コウ)が火縄銃の製造に着手したと知った政次(高橋一生)は、謀反の疑いがあると今川に報告されたくなければ虎松(寺田心)の後見役を降りろと迫る。直虎は逃れようもなく、政次と共に駿府へ。道中、直虎は後見であることを認めてくれた寿桂尼(浅丘ルリ子)に会って何とか切り抜けようと考えていた。ところが今川の館に着くと、方久(ムロツヨシ)が門から悠然と出てくる。方久はひと足先に氏真(尾上松也)に会い、直虎の命令だと言って、造りかけの銃を持ち込んでいた。方久の機転に救われた直虎だが、領主としてあまりにふがいないと落ち込む。そんな直虎に南渓和尚(小林薫)が、先人の考えが記された書物を読むように勧める。直虎はその書物を読みふけるうちに、「敵を欺くにはまず味方から」という言葉と出合い、政次の本心を察する。
中野直之(矢本悠馬)が方久(ムロツヨシ)に頼んで取り寄せた“種子島”と呼ばれる火縄銃を直虎(柴咲コウ)の前で実演し、戦に備えてそろえるべきだと進言する。だが非常に高価なため、直虎は刀鍛冶の村で造らせようと提案。方久は無謀と反対するも、直虎は刀職人を訪ね、試作品に取り掛かってもらうことに。政次(高橋一生)に知られないよう注意するが、亥之助(荒井雄斗)が弾丸を偶然拾い、政次に渡してしまう。一方、南渓和尚(小林薫)が直虎に、虎松(寺田心)の修行を始めると告げる。直虎が様子を見に行くと、囲碁の修行で家臣の子供たちが虎松に遠慮してわざと負けていた。直虎は子供たちに手加減しないようにと命じる。すると、負けっ放しになってしまった虎松は次の日から修行に来なくなる。直虎は屋敷に乗り込み虎松にハッパを掛けるが、しの(貫地谷しほり)と口論になる。




























