LOST SONGのあらすじ
王都を守るバズラの裏を巧みにかいたレオボルトたちだったが、歌の力を兵器にするバズラの暴虐をとどめるのは至難の業だった。苦しい戦いが続き、さらには終滅の歌も歌われ、すべてが無意味 になるかと思われた。星は刻々と大地に近づき、絶望が王都を包んでいく。しかし、その中にあっても、若き騎士と少年は諦めず、ついにその切っ先で敵を貫く。癒しの歌もまた希望を奏で、誰も聴いたことのない歌が星歌祭のステージに響く。そして…。
この星の運命を決する星歌祭が近づく。野望に燃えるバズラはフィーニスを従え、飛空船にて王都へ戻った。再びヴァイゼンの研究所に集まったリン、アル、ポニー、アリュー、モニカ、レオボルトたちは、灰の街でリンが知ったフィーニスの恐ろしい目的と計画を聞く。絶望的な未来を前に、一人一人が自分の想いを明確にし、愛する人を守りたい強い意志を示す。図形譜に仕組まれたものがなんであれ、すべては明日決するだろう。天空の獅子団は王都を目指し、大空へ飛び立った。
歌の力を躊躇なく戦いに使い、自身の権勢欲のみに従う男・バズラ。いまや将軍の座にまで登り詰めたかつての傭兵は、灰の街で歌う女・リンの姿をとらえ、勝利の歓喜に震える。意識を失った少女の前には、あくまでも彼に立ちふさがる目障りなレオボルトがいるのみだ。若い騎士を片付けるのはたやすいだろう。抜け目なく繰り出されたバズラの一撃だったが…。ぎりぎりのタイミングでリン楽団と傭兵仲間が駆けつけ、間一髪、絶体絶命の危機は回避された。
常に霧が立ち込める灰の街で、歌奏兵器とフィーニスを見つけたリンたち。まずは歌奏兵器をなんとかしようと、ポニー、アリュー、モニカの3人は王都軍相手に一芝居打つことに。また、最初は隠れていたリンだったが、これまで幾度も自分の耳にこだましていた助けを求める叫びにこたえようと、霧の中へ歩み出す。そして、導かれたように、大地に刺さった古の剣にリンが触れたとき、彼女は自分とフィーニスとこの星の運命すべてを理解する。
すべてが終わり滅びたはずの場所で、歌姫の奇跡は我が身への大いなる呪いとなった。果てしなく繰り返される運命の輪は、決して消えることのない情愛によって、徐々に世界に影響を与え、変わらない世界を少しずつ少しずつ変えていったが…。再び愛しい人に見つめられ、最後の希望を捨て去った歌姫は、究極の破滅を望む。何百回、何千回、何万回と見届けてきた、愚かな悲劇を終わらせるために。最後の星歌祭のときが近づいている…。