オーバーロードIIIのあらすじ
アインズの超位魔法は一瞬で数万の兵の命を奪い、召喚された魔物たちは戦場を蹂躙する。圧倒的な恐怖は王国軍どころか味方の帝国軍すら混乱させ、統率を失った兵たちは散り散りになって逃げ出す。悲鳴と絶叫が響き渡る中、王国戦士長としてアインズに一騎打ちを求めるガゼフ。それは蘇生すら拒否する真に命懸けの戦いの申し出であった。その強い意志に心を動かされたアインズは、ガゼフの求めに応じる。
カッツェ平野に王国軍およそ24万、帝国軍6万が布陣している。数こそ王国側が圧倒しているものの、帝国軍は職業軍人の精鋭ぞろい。常ならばすぐに攻め込んでくるのだが今は静かに待機している。そんな帝国軍の様子をガゼフとレエブン候が訝しんでいると、デスナイトたちを従えたアインズが姿を現し、超位魔法を展開する。その恐ろしさを悟ったガゼフたちは即座に撤退を決断するが……。
王国の第一王子・バルブロは、後継ぎの座を確固たるものとする華々しい武功を欲していたものの、与えられた任務はアインズと親交があるというカルネ村の調査だった。渋々村に向かったバルブロは、村人たちを捕らえて戦場に連れて行けば、アインズとの交渉に使えると思いつく。ところが、カルネ村は厳重な柵で囲われていて、すぐには門を開こうとしない。苛立ったバルブロは、兵たちに攻撃を命じる。
バハルス帝国がリ・エスティーゼ王国に対し、ナザリックを国として認めて同盟を結んだ旨を宣言した。さらに、王国の領土であるエ・ランテル近郊がナザリックのものであると主張する。王国の貴族たちの反応はさまざまだったが、帝国は毎年王国に攻め込み、小競り合いのような戦争を仕掛けてきた。今回の宣言もその口実と判断されようとする中、アインズの力を知るガゼフは警告を発し、戦いを避ける道を進言する。
バハルス帝国の都にアウラとマーレが乗り込み、ワーカーたちを送り込んだ皇帝ジルクニフに謝罪を求める。周囲が慌てふためく中、ジルクニフは冷静に返答し、自らアインズのもとに赴いて釈明すると約束する。そして数日後、ナザリック地下大墳墓にやってきたジルクニフは、美しいメイドたちの“もてなし”に驚愕。アインズが有する力や富、魔法技術など全てが人知を超えたものだと悟る。