はね駒

明治34（1901）年夏、嘉助（柳沢慎吾）が小野寺家にやってきて、家族に幻灯を見せていた。さらに一歩進んだ活動写真を仕事にしたいと嘉助は言いだすが、弘次郎（小林稔侍）はあきれて相手にしない。映写機購入の資金が足りない嘉助は、りん（斉藤由貴）に借金を相談。お金がないりんは、嘉助をみどり（美保純）の元へ連れていく。

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明治34（1901）年5月5日。りん（斉藤由貴）と源造（渡辺謙）の息子・弘（千葉拓実）は3歳になり、家族で端午の節句のお祝いをしていた。弘と遊ぶのが楽しくて仕方ないりんたちをよそに、源造は工場で作った西洋瓦が不良品だと発覚し浮かない顔だった。りんはみどり（美保純）から、源造が高利貸しに借金を頼んでいると聞き心配する。

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明治31（1898）年2月、りん（斉藤由貴）は元気な男の子を出産。弘次郎（小林稔侍）とやえ（樹木希林）は仏壇に向かい、難産の末亡くなったりんの妹・みつに報告する。皆でお七夜を祝っていると、名古屋から突然いち（山田昌）が訪ねてくる。「子どもの名前は自分たちがもう決めた」と言ういちに、源造（渡辺謙）は猛反対する。

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12月、妊娠8か月となったりん（斉藤由貴）は、英語塾通いと家事の両立で疲れており、源造（渡辺謙）がせき込んでいるのも気付かないほど。ある日、津田（伊藤榮子）がアメリカ人客を連れて塾を訪れることになり、りんも同席することに。貴重な機会に喜ぶりんだったが、帰りが遅れ買い物もできず、家族に迷惑をかけてしまう。

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りん（斉藤由貴）は、再び英語を学びたいと明華英学塾の門をたたく。そこでりんは、女子英語教育の先駆者・津田むめ（伊藤榮子）と出会う。「オールラウンド・ウーマン」という津田の理想に感銘を受けたりんは、家族に幅広い教養を身に付け、家事とも両立させると熱弁。英語塾通いで家族に迷惑をかけないようにと張り切る。

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りん（斉藤由貴）は源造（渡辺謙）たちが寝た後、夜更けまで資料の翻訳に取り組んでいた。翌朝、りんは源造に資料の翻訳を続けたいと依頼。一度は断られてしまうが、その夜も勝手に資料を持ち出しては翻訳を進めるりんの様子に、源造は翻訳を続けることを承諾する。そしてりんは、源造と話し合い次なる一手を決断する。

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りん（斉藤由貴）は源造（渡辺謙）の仕事を手伝おうと、西洋瓦の資料に書かれた英文の翻訳に取り組む。だが、翻訳に熱中しすぎるあまり、やえ（樹木希林）に頼まれていた夕食の準備を忘れてしまう。家族だけでなく、下宿人の花田（光石研）、後藤（斉藤暁）、浦野（矢島健一）も待ちくたびれていた。そんな中、源造が帰宅してくる。

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妊娠5カ月となったりん（斉藤由貴）は、やえ（樹木希林）と一緒に水天宮へ岩田帯をもらいに出かける。その帰りに彌七（ガッツ石松）の家へ立ち寄ると、彌七はついにきわ（永島暎子）と同居し、生命保険の取り扱い所を開設していた。一方、源造（渡辺謙）は外国への輸出も視野に入れながら西洋瓦の製造販売に取り組み始める。

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3人の下宿人が引っ越してきたことで、小野寺家の朝は一気に慌ただしくなる。そんな中、こと（丹阿弥谷津子）はこれから産まれてくるりん（斉藤由貴）の赤ちゃんに着せる産着を一人悠然と縫っていた。りんから今までで一番うれしかったことを尋ねられたことは、「ひ孫の産着を縫っている今が一番うれしい時」とほほ笑む。

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こと（丹阿弥谷津子）と買い物に出たままなかなか戻らなかったりん（斉藤由貴）は、帰宅するなり源造（渡辺謙）に妊娠したことを告白。源造は驚きのあまり動揺するも、実感がわき喜びを爆発させる。胸中複雑な弘次郎（小林稔侍）に、やえ（樹木希林）は「りんが母親に…」としみじみ語る。そんな中、3人の下宿人が引っ越してくる。

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りん（斉藤由貴）は下宿屋を始めることにするが、応募してきた男性たちは皆逃げ出してしまう。やえ（樹木希林）は面接する弘次郎（小林稔侍）と徳右衛門（山内明）の顔が怖いからだと嘆き、二人は必死で愛想よくふるまおうとする。一方、源造（渡辺謙）は遅くに帰宅した自分と再度夕食を摂ったりんのあまりの食欲に驚く。

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りん（斉藤由貴）は源造（渡辺謙）が暑さと疲労で倒れたことをきっかけに、下宿屋を始めたいと言いだす。弘次郎（小林稔侍）は、妻の仕事がおろそかにならないか心配し、決めるのは主人の源造だと主張。源造は下宿屋には賛成で、その上で家族が安心して下宿人の世話をできるよう、弘次郎に管理責任者を頼みたいと告げる。

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源造（渡辺謙）が埼玉・深谷の瓦工場から帰宅した途端倒れてしまう。りん（斉藤由貴）は看病しながら、源造の体調不良に気づかなかった自分を妻として失格だと責める。病床から起き上がりなおも働こうとする源造を必死で止めたりんは、源造がここまで頑張るのは結婚して自分という守る存在が出来たからではと考える。

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7月、りん（斉藤由貴）は家族が夏バテする中一人食欲旺盛で元気に過ごしていた。一方、西洋瓦を作るという新しい仕事に懸命な源造（渡辺謙）は、猛暑の中でも背広で出かける毎日で疲れ気味。この日も、埼玉・深谷の西洋瓦の工場を客に見学させていたため、帰宅は翌日の昼過ぎだった。そんな中、源造の体に異変が起きる。

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新婚生活6日目。仙台のきわ（永島暎子）が小野寺家を訪ねてくる。彌七（ガッツ石松）を慕うきわは、彌七の店が東京で軌道に乗るまで自分は仙台で頑張り、誘われればいつでも上京するつもりで待っていたが、彌七からただならぬ手紙が届いたという。りん（斉藤由貴）と源造（渡辺謙）が手紙を読み終えると、彌七が姿を現す。

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新婚生活5日目の朝、りん（斉藤由貴）は突然気分が悪くなり手洗いへ向かう。徳右衛門（山内明）は妊娠を疑うが、こと（丹阿弥谷津子）は「5日目では早すぎる」と一笑に付す。りんは源造（渡辺謙）が気遣ってくれないことに気落ちし、結婚してよかったのか悩み始める。そんな中、彌七（ガッツ石松）が小野寺家にやって来る。

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新婚生活4日目の夜、源造（渡辺謙）はなかなか帰ってこなかった。ようやく帰宅した源造は、客人を3人も連れていて、家でまだ酒を飲むと言い出す。若社長の西岡（綾田俊樹）は源造の大事な得意先だというが、泥酔しておりいきなりりんの手を握ってくる始末。りんは源造のため、不愉快な気分を抑えていい妻を演じようとする。

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りん（斉藤由貴）と源造（渡辺謙）の結婚生活3日目。いち（山田昌）は向島で花見をすることになり、徳右衛門（山内明）、こと（丹阿弥谷津子）、やえ（樹木希林）と一緒に出かけていく。りんは家で一人くつろいでいたが、急に腰を痛めた弘次郎（小林稔侍）が帰宅してくる。驚くりんだったが、久々に父子水入らずの時間を過ごす。

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りん（斉藤由貴）と源造（渡辺謙）の新婚生活初日の夜、突然いち（山田昌）が訪ねてきて家に泊まることになる。りんは起床時間やおかずの好みなど、いちのことが分からない中で懸命に頑張るが、失敗続きで源造の昼食用弁当まで作り忘れてしまう。するといちは、りんと一緒に源造の店に弁当を届けに行くと言いだす。

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結婚生活初日、りん（斉藤由貴）はいきなり朝寝坊してしまう。朝食の支度をしていたやえ（樹木希林）からは、「今日からお前はこの家の女主人なのだからしっかりしろ」と早速たしなめられる。一方、弘次郎（小林稔侍）はりんと源造（渡辺謙）の仲むつまじい様子にどぎまぎしてしまう。そして、朝食の際にもある騒動が起きる。

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