とある科学の超電磁砲Tのあらすじ
【最終回】「魂の憑依」のカラクリを暴き、飛行船の上で「ドッペルゲンガー」と対峙(たいじ)する美琴。魂を持たない存在として生まれたことへの絶望と、人間への復讐(ふくしゅう)を口にする「ドッペルゲンガー」は自らの似姿を造り出して美琴を襲う。しかし美琴はその攻撃がブラフであること、そして「ドッペルゲンガー」の真の目的に気付いていた。美琴の言葉を拒絶し、飛行船と共に落ちていく「ドッペルゲンガー」。その先には、操歯と、研究所所長の姿があった。美琴の口から告げられる「ドッペルゲンガー」の真実を前に崩れ落ちる所長に、操歯はこの実験を続けることはできないと告げる――。
「魂の憑依」によってがれきを取り込み、巨大な姿になった「ドッペルゲンガー」。圧倒的な質量で立ちはだかる巨獣に、美琴は砂鉄の巨像を作り上げて対抗する。砂鉄の特性を生かして徐々に「ドッペルゲンガー」の巨獣を解体していく美琴に対して、燃料タンクを市街地に落とし破壊しようとする「ドッペルゲンガー」。間一髪、空中で燃料タンクを爆破し被害を防いだ美琴だったが、「ドッペルゲンガー」のその行動には、美琴の攻撃を逆手に取った別の目的――研究データをバックアップしている秘匿された飛行船の存在を探し当てる目的があった。一方、操歯も事件に決着をつけるべく「ドッペルゲンガー」の元に向かっており――。
実験に参加した切実な目的と、「ドッペルゲンガー」を生み出してしまった責任。たった一人でそれらを抱えこみ解決しようとしていた操歯に、美琴は過去の事件での自分の姿を重ねてしまう。意を決して操歯の元に戻った美琴は、「ドッペルゲンガー」捕獲任務に就いていた「屍喰部隊(スカベンジャー)」と鉢合わせる。彼女らによると「ドッペルゲンガー」は体の損傷を補うため、周囲の物質を取り込む性質を持つという。操歯の恐れていた「魂の拡散と憑依」が実際に起こっていた可能性を知り、美琴は彼女らと共同戦線を張ることに。一方で、「屍喰部隊」のリーダーは美琴と手を組むことで任務達成を狙っていた。
一つの体から二人のサイボーグを生み出す研究――「魂の生成」実験の実態を探る美琴。しかし研究機関への潜入を試みる彼女の目前で、操歯涼子そっくりのサイボーグ――「ドッペルゲンガー」が施設から逃走してしまう。操歯に直接コンタクトを取った美琴は、彼女から「ドッペルゲンガー」に秘められた危険性と、その解決のために「インディアンポーカー」が作られたことを聞かされるが、何か釈然としないまま美琴は立ち去っていく操歯を見送るのだった。だが、美琴と別れた操歯の前には逃走していた「ドッペルゲンガー」が姿を現していた。そして時を同じくして、暗部組織「屍喰部隊(スカベンジャー)」が「ドッペルゲンガー」を狙って襲撃を掛ける――!
常盤台中学をはじめとした「学舎の園」、そして大手企業の秘匿情報の漏えいが多発。その原因は「インディアンポーカー」で見た夢と考えられ、対策が取られるものの、大きな効果は上がらずにいた。一方、「インディアンポーカー」の技術に「才人工房(クローンドリー)」の気配を感じ取った食蜂は独自に調査を開始。その裏に操歯涼子という研究者と、彼女が関わっている研究機関の存在を突き止める。しかし、そこで行われていた実験は「インディアンポーカー」とは関係のない、奇妙なものだった。そんな事情を知らされた美琴は、食蜂からその研究機関の調査を、とある交換条件と共に持ち掛けられる――。