Fairy gone フェアリーゴーンのあらすじ一覧
公都ハプシュタットでの戦いは陽動作戦で、ディーゼの真の狙いは、皇帝と首相ゴルバーンのいる首都ロンダキアだった。リスカーが手だれの傭兵集団を率いてロンダキアを急襲し、統一軍は壊滅的な打撃を受ける。マーリヤ、セルジュ、クラーラ、そして妖精武器“ヴェロスティール”を手にしたフリーは、リスカーを追い、宮殿へと突入する。
突如、ディーゼが統一ゼスキアからの独立を宣言し、挙兵した。ウルフランの暗躍、人工妖精の暴走、首相暗殺未遂、リスカーによる列車襲撃。全ては此処へと至るべく描かれた絵図であり、独立戦争のための準備だった。統一軍もこれに即応、公都ハプシュタットへと鎮圧部隊を派遣する。ドロテア局長であり“七騎士”の一人であるネイン・アウラ―も鎮圧部隊に合流する。一方で、マーリヤ、フリーたちは首都ロンダキアに駆け戻るが――。
襲撃者の正体は、妖精武器“ガドファクス”を持つ伝説の妖精兵、ビーヴィー・リスカーだった。統一戦争で活躍した代表的な妖精兵“七騎士”の一人でもあるリスカーを前に、ドロテアは圧倒される。仲間を殺され、フラタニルを奪われ、リスカーは消えた。自分のせいで、みんなが不幸になる。改めて自身を見失ったマーリヤは、かつて親代わりに育ててくれた義侠団の首領・ジングルを訪ねるのだった。
首相暗殺は未遂に終わり、暗殺を阻止したハイブランツ公ディーゼは、褒賞としてこの世に七振りしかない“妖精武器”の所有を認められることとなった。国宝でもある妖精武器“フラタニル”とともに、ディーゼの護送を命じられたフリー、マーリヤ、オズ、リリーたちは専用列車へと乗り込む。そこへ襲撃者が現れ──。
クラーラを心配するセルジュ、フリーも合流するが、マーリヤたちの奇襲作戦は成功し、“黒の四”を入手。一方、新型の人工妖精の暴走事故は、式典での配備を見送るという形で決着していた。式典当日、天壇に立つ首相ゴルバーン。そして、大公シュヴァルツ・ディーゼとレイ・ドーンの2人。レイは、マーリヤとヴェロニカの故郷を焼き払った張本人。そんなレイを眼光鋭く捉える、ヴェロニカ。群衆の声援が高まる中、事件が起きる。
再び新型人工妖精の暴走事故が起こり、究明が進まないまま、内部犯行を疑う上層部同士の対立も激化していた。フリーは情報屋を使って、独自に調査を進めるが、決定的な証拠はつかめずにいた。また、“黒の四”を落札した黒幕に関しての情報を得ていたマーリヤらだったが、男は政府にも太いつながりを持つ権力者で、容易に手が出せない。そこへ見透かしたようにスウィーティーが現れ、とある協力を持ち掛ける。
皇帝、首相、二人の大公を迎え、盛大に行われる終戦記念式典が迫りつつある最中、試験配備されていた、軍の新型人工妖精の暴走事故が起こる。調査にあたるドロテアの面々。妖精の保全や、行政を担当する妖精省、軍を管轄する軍部省も、事態を重く見て動き出す。さらに黒の妖精書“黒の四”に関する新たな情報が入り、マーリヤは同僚のクラーラと共に手掛かりとなる男を追う。
追い詰められたマーリヤの前に現れたのは、ヴェロニカだった。妖精“ブラッドドーター”を操って戦う彼女。激しい戦闘に手が出せず、己の無力さに歯噛みするマーリヤだったが、その悔しさが最高潮に達したその時、“アッシュクラッド”が現れて暴走する。高熱が吹き荒れ、辺りは炎に巻かれてしまう。一方、フリーも強力な刺客と対峙していた。
スウィーティーもまた、黒の妖精書が狙いだった。妖精“スクライカー”を操り、黒の妖精書を奪い去ろうとするが、マーリヤの捨て身の攻撃により、撃退に成功する。だが、本部へと戻るべく食事を摂っていたところ、彼女の差し向けた掃除屋に襲われ、マーリヤは絶体絶命の窮地に追い詰められる。
大戦が終わり9年。マーリヤ・ノエルは違法に妖精を取引するオークションで、幼なじみのヴェロニカ・ソーンと再会する。だが彼女は、二人の故郷を焼いた男への復讐者と成り果てていた。潜入捜査をしていた違法妖精取締機関「ドロテア」のフリー・アンダーバーと戦うヴェロニカを、マーリヤは止めようとし──。