ダンジョンに出会いを求めるのは間違っているだろうかIIのあらすじ
オラリオを襲撃中のアレスに捕らえられてしまったヘスティア。アイズやアスフィの協力もあり、ヘスティアの元にたどり着いたベルだが、不慮の事故により、ベル、ヘスティア、そしてアイズは谷底の濁流にのまれてしまう──。ベルたちが流れ着いた先は、山間の集落・エダス村。強大なモンスターの庇護(ひご)に預かる平和な村で、ベルとアイズは、体調を崩したヘスティアの看病、そしてアレスの動向を警戒しつつ、村の世話になることに。ヘスティアの回復を見守る日々の中、村では豊穣を祈願する祭の日が近づいていた──。
女神イシュタルの天界への強制送還をもって歓楽街の一角は壊滅。春姫も晴れて解放され、「ヘスティア・ファミリア」へ改宗コンバージョンも決まった。そんな中、国家系派閥「アレス・ファミリア」によるオラリオ襲撃の一報がもたらされるものの…圧倒的な戦力を有する迷宮都市が普段の営みを乱すことはなく。ベルも穏やかな日常を送っていたが、ほんのささいな言葉の行き違いから、ヘスティアが本拠地ホームを飛び出してしまう――。
捨て身の行動により命が開いた血路に飛び込み、殺生石を砕いたベル。その状況にあってなお、救いを求めようとはしない春姫に、ベルは思いの丈を叩きつける。春姫の本当の願いを聞かせてほしいと。詠唱された「階位昇華(レベルブースト)」の妖術が加護を与えた先はベル・クラネル。偽りなき願いを叫ぶ春姫を背に、ベルは第一級冒険者たるフリュネを迎え撃つ。同刻、紅く燃え盛る歓楽街の一角。その中心にはオラリオ最強の冒険者、そして――最強を束ねる美の女神フレイヤの姿が――。
術者の生命と引き換えに、狐人(ルナール)が持つ妖術を無制限に使用可能とするアイテム「殺生石」。「階位昇華(レベルブースト)」という破格の妖術を有する春姫の過酷な運命を知り、立ち尽くすベル。脆い覚悟をアイシャに見透かされ、言い返すことすらできなかった。 ベルが憧れ、そうありたいと願う英雄の姿とは――なすべき行動を思った時、ベルの右手が白い輝きを放ち始める。「春姫の英雄」になることを誓ったベルは立ち上がり、再度「イシュタル・ファミリア」の本拠地(ホーム)へ乗り込む――たった一人の少女を救うために。
春姫を身請けするため、ダンジョンに潜り、モンスターを狩り続けるベルたち。しかし、ダンジョン内の食料庫(パントリー)で突如襲撃してきた「イシュタル・ファミリア」により、ベルと命は捕らわれの身となってしまう。拘束され、監禁された状態で目を覚ましたベル。眼の前には、肉欲をむき出しにし、ベルを慰み者にせんとするフリュネの姿が。恐ろしい第一級冒険者に手篭めにされ、廃人となるまで絞り尽くされる――悪夢すら生易しいと思えてしまう現実からベルを救ったのは、またしても春姫だった――。