シキザクラのあらすじ
【最終回】姿を表した真の敵シュテンは欲望のままに、現世もオニも、世界の全てを呑み込み我が物にせんとしていた。シュテンに取り込まれた翔はシュテンの中で失われたはずの過去の小原町、両親と再会し、戦う理由を失いかける。一方の逢花もまた、幼い頃の逢花に戻っていた。現実では仲間たちが、圧倒的な力を持つシュテンを相手に絶望的な戦いを続けていた。その戦いをテレビ中継で見守る市井の人々。これまでシロ組と関わった者が、シロ組に救われた人々が、声をあげ応援する。
ついにシキザクラの儀式が始まった。全てのオニを消し去るため、現世を救うため身を捧げる覚悟を決めた逢花はシキザクラの地で、巫女装束に身を包み舞う。一方、吉平の原付で小原町を目指す翔だが、儀式が行われている小原町は既に隠世に呑みこまれオニであふれていた。シキザクラの儀式を守り、人々を救うためシロ組とクロ組はオニと戦う。翔はイバラの力ではなく、ほかの仲間のように自分の力だけでパワードスーツを装着していた。シキザクラの儀式が終われば、逢花は命を落とす。儀式が進む中、真の黒幕が動き出す。
右近は春子を同類と見込んで、己の野望を打ち明け、春子は楓を守るため右近と手を組むことに。一方、翔は夢の中でイバラの過去の戦いを知る。イバラが翔に何かを伝えようとしているのだ。シキザクラの儀式を行えば、全てのオニを隠世に送りかえすことができるが、儀式を行った巫女が犠牲になってしまう。逢花を失いたくない翔は、逢花に生きて欲しいと望むが、逢花は既に覚悟を決めていた。深夜、翔と逢花のもとを訪れた紅緒に逢花は渡さないとたんかを切る翔。逢花を守るため、翔と紅緒の死闘が始まる。
謎のオニによる攻撃でイバラのブレスレットは砕け散った。気を失った翔は、戦国時代の巫女と、その父親“明神縁樹”の夢を見る…それはイバラの過去の記憶だった。目覚めた翔は、イバラと会話ができなくなり、オニと戦う力を失ってしまった事を知る。そんな中、逢花を狙ってオニの市役所侵攻が始まるり、市役所の防衛には成功したもののオニの勢力は以前よりはるかに力を増していた。一方、小原町でシキザクラが開花し、もはや猶予はないとして正臣はシキザクラの儀式を始めると宣言。翔は逢花の小さな願いをかなえるため、逢花の手をひいて走り出す。
涼の父は涼の母・美鈴を守るために真蛇と戦い、命を落とした。真蛇に対する怒りを燃やす涼に危うさを感じる美鈴。そんな中、動き出した真蛇を追っていた紅緒は、真蛇の次の狙いが逢花であると知る。紅緒の心配もつゆ知らず、翔、吉平とともに豊田市で休日を満喫していた逢花に合流する涼と、クロ組の三人。紅緒はシロ組に逢花の護衛をまかせ一左と共に真蛇を追うことにする。涼は宿敵である真蛇と対決するため紅緒に同行を申し出るが「雑念は刃を鈍らせる」と拒否される。任務と悲願に引き裂かれる涼だったが、真の脅威が逢花に迫っていた。