弱キャラ友崎くんのあらすじ一覧
【最終回】葵は友崎に失望する。人生というゲームを合理的に攻略してきた葵に、異を唱える友崎。友崎の言葉は葵にとって、コントローラーを手放すような事にしか思えなかった。葵と袂を分かったことで、以前のような陰キャに逆戻りする友崎。それでも連絡してきてくれた風香と出掛けることになる。ぎこちなく、飾らない素の自分で風香とデートする友崎。それは誠実である一方、なんの成長もしていないことに気付く。だが風香は今までの、友崎の日々の成長と変化を機敏に感じ取ってくれていた。そうした変化をもたらしたのは誰だったのか。友崎はもう一度、葵と話すことを決意する。
肝試しを通して、揺れる人間関係。くっつけ作戦をもってしても、ゆっくりとしか進展しない優鈴と中村に、一同は苦笑する。その夜、合宿の総括のために葵に呼び出される友崎。だがそこで偶然にも、水沢の隠された一面を知ることになる。キャラクターとプレイヤー、人生というゲームに対し、どちらのスタンスで臨むか。多かれ少なかれ、誰もが抱えている思いだということに友崎は気付く。もやもやしたまま、花火大会に向かう友崎。そこでの課題は、「風香に告白すること」。人生というゲームに対し、答えを出す時が近づいていた。
ついに始まる夏合宿。その裏で進行する、優鈴と中村のくっつけ作戦。加えて、風香とのデートで指摘された、時々喋りにくい、という問題点。友崎の不安と裏腹に、特急は軽快にキャンプ場へ向かう。夏真っ只中、「河原でバーベキュー」という最強レベルのリア充イベントに挑む友崎。料理、テント設営、火起こしといった作業を分担してこなす一同。みんなで協力し、みんなで食べるという体験を経て友崎は、今まで否定的だったリア充イベントも、そんなに悪くないと思うようになる。だが友崎にはこの合宿中に難題が課せられていた。それは、あの中村を「いじる」こと…!
夏休みが始まる。リア充になるためには、夏休み中もたくさんの課題をこなさなければならない。びびりながらも、ゲーマー魂を胸に挑む友崎。だが、葵が掲げる夏休みの目標は、あまりに高く、遠かった…。葵の提案するデートの予行練習から始まり、風香との映画デートの約束、夏合宿の計画と、青春リア充イベントの連続に、友崎は翻弄される。その全ての場面で容赦なく難題を課す葵。そんなある日、葵、水沢、みみみが夏合宿の打ち合わせで友崎の家に来ることに。夏合宿の目的は、どう見ても両思いである優鈴と中村をくっ付けることだった。
生徒会選挙が終わってから、どうもみみみの様子がおかしい。家では夜遅くまで勉強し、部活は朝から頑張り続けている。必要以上に無理しているようで、いつか体を壊してしまうんじゃないかと心配するたま。友崎もまた、選挙を共に戦った仲間として気になって仕方がない。人の心に敏感な風香は、みみみが無理をする原因は、葵にあるであろうことを察していた。友崎は意を決してみみみに話を聞くが、「葵に勝ちたいだけ」と言って笑うみみみ。その気持ちは、友崎にも痛いほどに理解できて、それ故に何も言うことができなかった…。
生徒たちの間を回り票を集め、公約を見直して作戦を練り、できることの全てをやり切って迎えた生徒会選挙、投票日当日。最後の候補者演説が始まる。演説を控えて校内で顔を合わせる友崎と葵。「最近はアタファミでnanashiと対戦できなくて退屈だった」という葵に、「nanashiはずっと、NONEMEと戦っていた」と返す友崎。その言葉に満足し、不敵に笑う葵。これから始まるのはnanashiとNONAME、二人のトッププレイヤーが対決する、生徒会選挙という名のゲームである。圧倒的な力を背景に正攻法で戦う葵に対し、友崎はある奇策を用意していた。
生徒会選挙が始まる。当選確実と思われた葵に対抗して、立候補するみみみ。そして友崎は、みみみの推薦人になるよう葵から指示される。それは間接的にだが、人生の強キャラ日南葵と対決することを意味していた。葵の推薦人を務めるのは水沢。そのルックスと話術で巧みに人を引き付ける水沢と、圧倒的なコミュニケーション力で生徒たちの心をつかむ葵。トップクラスのリア充コンビの選挙活動を目の当たりにして、勝とうとは身の程知らずかも、と思う友崎。だが、みみみとある思いを共有していたことに気付き、絆を強くする。友崎はみみみのブレーンとなり、選挙活動を開始する。
中村とアタファミで対戦した友崎。それからしばらくして、中村の友人、水沢孝弘に話し掛けられる。リア充でイケメンの水沢が「一体何の用だ?」と訝しむ友崎。だが水沢は、先日中村と対戦した時の友崎の言葉に感銘を受けた、と言う。水沢の素直でスマートな言葉に、友崎は思わずぐっとくる。「今度女子も誘って飯でも行こう、って言われた」という友崎の報告を受け、にやりと笑う葵。気付けば食事どころか、友崎、葵、水沢、優鈴のメンバーで、「中村の誕生日プレゼントを買いにいく」という高難度のイベントになっていた。その上、葵からはさらなる課題が出される。
優鈴にアタファミのコーチをすることになった友崎。優鈴はリア充で、陰キャの友崎とは遠い存在である。アタファミが強くなりたい理由も、要は中村修二に構ってほしいからである。青春してんなー、と思いつつ、友崎はアタファミに関しては一切の妥協を許さない。優鈴をドン引きさせるのも構わずに、アスリート並みの熱弁をふるい、知識と技術を伝授する。優鈴はその熱意に引きつつも、人目を気にせず自分を貫く姿に少しだけ感心した様子で…。優鈴に指導する一方、映画のチケットを握り覚悟を決める友崎。次にクリアすべき課題は「風香をデートに誘うこと」である。
リア充を目指し、友崎は葵と服を買いに出掛けることに。今までファッションなど考えたこともなく、店に入って何をすればいいかも分からない友崎に、厳しくも適格な指導をする葵。その攻略法に感心するが、息付く間もなく難題を課され、うろたえる友崎。リア充への道は、かくも長く険しいものである。そして訪れたハンバーグ店。そこでも懸命に課題をこなす友崎だが、「あれ、友崎くん?」と、声を掛けられる。その店では偶然、風香がバイトしていた。お互いに驚く友崎と風香。一方、仕事に戻る風香を見送り、不敵に笑う葵。何のことか分からない友崎に、葵は「菊池風香こそ攻略ヒロインよ」と言い放つ。
「学校の女子3人に話し掛けること」。NONAMEこと日南葵の出した課題は、友崎にとって過酷なものだった。学園のパーフェクトヒロインである葵から、人生というゲームの攻略法を学ぶことになった友崎。葵の指導に従い、隣の席のリア充女子、泉優鈴に話し掛けるがうまくいかず、近くの席の菊池風香にも情けないところを見せてしまう。そんな中、クラスの人気者でみんなから「みみみ」と呼ばれる七海みなみが、友崎のしゃべり方がツボに入って大笑いし、「たま」こと夏林花火も声を掛けてくる。みみみ、たまと図らずも盛り上がる友崎だが、そこに中村が絡んでくる。
友崎文也は弱キャラである。陰キャで彼女はおろか友達もいない。そんな友崎のもう一つの名は「nanashi」。大人気ゲーム「アタファミ」でのハンドルネームで、日本最高のプレイヤーとして称賛されていた。リア充でクラスの中心人物、中村修二も、アタファミに関してだけは友崎に遠く及ばない。そんなある日、友崎はネット上で「NONAME」というプレイヤーに挑まれる。nanashi相手に善戦するNONAME。ライバルの登場に心躍らせる友崎だが、「オフ会しませんか?」というNONAMEからのメッセージに困惑する。