禍つヴァールハイト-ZUERST-のあらすじ一覧
【最終回】ヘッドキーパーの裏切り者・フリッツがルミナス種子を発動させ、帝都は“光”の柱に貫かれる。その影響で街は廃墟と化し、出現したモンスターは生き残った人々を襲い始めた。そうした脅威を帝都ごと封印するための結界“揺り籠”が発動する中、レオカディオはモンスターへと変貌しつつあるイヌマエルと対峙(たいじ)する。二人の最後のやりとりは、一つの物語の終わりと、一つの物語の始まりを意味していた。
ミネルバからルミナス種子を帝都外に持ち出すよう頼まれたレオカディオ。彼はモンスターに変体したヘルマンの猛攻を逃れ刑務所を脱出し、イヌマエルたちと合流する。そしてマリー・バルトのたくらみを阻止するべく、レオカディオはオリジナルのルミナス種子を奪うため帝国軍本部に、イヌマエルはマリーとヘッドキーパーのつながりを示す証拠を探すため薬品開発機関に潜入を図る。その裏で、イヌマエルの雷華病は着実に進行していた。
帝都中央区を囲む塔の建設に魔物やフリーレンの炎の活性化、新都への遷都計画…全ての事象に深く関わるマリー・バルト上級議員。彼女が反皇帝派の中心人物であることを告げたゲオルグは、イヌマエルたちにマリーの反逆の証拠と“光”を誘引する装置の確保を依頼する。時を同じくして、レオカディオは機密情報違法取得の罪で刑務所へ。その地下にある独房にはシャアケの母・ミネルバがとらわれていた。
“光”を扱う人体実験で生み出された多数のモンスター。その異形の存在が廃病院地下の研究所を抜け出し、ヘッドキーパーの捕縛作戦を行っていた帝国軍や、街の人々に次々と襲い掛かる。各地が混乱を極める中、イヌマエルは仲間のイルマと大急ぎで街を脱出する。しかし二人がようやくたどり着いた郊外の立ち入り禁止区域には、彼らを追うヘルマン隊、さらにモンスターと化したエルフリーデが迫っていた。
ヘルマンの指示で、レオカディオはイヌマエルの妹・シセルが住む村を訪問。イヌマエルが犯した罪を説明し、彼女を帝都まで連行する。その頃、エルフリーデはヘッドキーパーから帝国議会に流入している資金について調べるため、とある廃病院に潜入する。その奥に存在する研究所で、彼女は資金の行方と、帝国全土で脅威になっている魔物に関する資料を目にするのだった。
イヌマエルの機転もあり、ヘッドキーパーの面々は潜伏先の都市から無事に脱出し帝国の追撃を逃れた。彼らは支援者のいるグートハイル領へ向かう途中、魔物の脅威にさらされている村で人捜しを手伝う。その頃、帝都で諜報(ちょうほう)活動を行っていたヘッドキーパーのエルフリーデは帝国議会に侵入。そこで組織内に帝国議員と通じている内通者の存在と怪しげな金の流れを知った彼女は、さらなる調査に乗り出す。
自身の意図に反して、イヌマエルは重火器の違法所持に脱獄、さらに殺人と罪を重ね続け、帝国軍に追われる立場に。状況に流されるまま密輸組織ヘッドキーパーのアルノルト率いるチームと行動をともにすることになった彼は、組織の拠点が存在する地方都市に立ち寄る。一方、目前で幼なじみのザイツを殺されたレオカディオは、帝国軍人として、指名手配されたヘッドキーパーの行方を追う。
魔物の活発化や犯罪の増加、民間人の重火器類の所持禁止決定などにより帝国軍の影響が強まる中、帝国軍人となった青年・レオカディオ。彼は初めて兵営に向かう途中、港の倉庫でイヌマエルという青年を手伝い、荷物の搬入を行う。そこで積み込まれた二つの木箱。その中身が二人の運命、そして帝国の歴史を激変させるものとも知らず、イヌマエルとレオカディオは握手を交わして別れ、それぞれの道を歩み始める。