NNNドキュメント’21の放送内容一覧
「農」に生きる一人の女性の13年間の軌跡を描く。2007年、広大な田んぼを祖父から受け継いだ美樹さん。家族とぶつかり、模索をしながら、自分なりの米作りを追求してきた。家族と共に「農」のある暮らしを追い求め、土と向き合うことに「自分らしさ」を見出し、人生を切り開いてゆく美樹さんの“素敵な生き方”に迫る。
土石流被害を拡大させた「盛り土」の“深い闇”とその責任に迫る。2021年7月3日、静岡・熱海市伊豆山を大規模な土石流が襲った。まるで津波と化し、人を、町を、日常を奪った。危険性が認識されていたにもかかわらず、長年に渡って見過ごされてきた盛り土のあまりにもずさんな管理実態が明かされる。
福岡・小竹町の兵士・庶民の戦争資料館を紹介する。戦時中に日本兵などが使っていた遺品を展示し、最大の特徴は“触れられること”。戦争を経験した父親の遺志を継ぎ、戦後生まれの長男が館長を務める。戦争を知らない世代が、平和のバトンをどうつないでいくのか、遺品を通じて戦争の現実を伝える。
日本で初めて「死刑えん罪」が証明された免田事件に迫る。人生の半分を拘置所の中で死刑と隣り合わせに生き、2020年12月に息を引き取った元死刑囚・免田栄さん。死刑におびえながら獄中でつづった膨大な手紙や手記が残っている。戦後日本の司法制度を根本から変えたといわれる免田事件を振り返る。
生まれながらにして、希少難病を発症した男性の20年間の闘病生活を紹介する。感染症を発端に全身に激しい炎症が起きる難病を患う菴連也さんは、薬による副作用と慢性的な炎症を乗り越えてきた。20年間、感染症の恐怖と向き合ってきた連也さんに、コロナ禍はどのように映っているのか問い掛ける。
中国地方の高校で初めて創部した広島県立佐伯高校の「女子硬式野球部」の活動を紹介する。全国から集まった14人が練習に打ち込む中、佐伯高校は学校存続の危機に立たされていた。しかし、彼女たちは「公立高校女子野球部のモデルになること」を目標に、公式戦初勝利を目指し、夏の大会に挑む。
新型コロナウイルスの影響で、廃業に追い込まれた石川・片山津温泉の老舗旅館を取材。旅館を営む森本社長は「運転資金で精いっぱい」と先が見えない状況を懸念。だが、「価格競争に陥ったバブル崩壊後の過ちを繰り返してはいけない」という思いを胸に、厳しい状況に苦悩しながらも前に進もうとする。
大阪の府立箕面高校の強豪ダンス部・通称「みのだん」の活動に密着する。副部長を務めるリュウキさんは幼い頃からダンスを続けてきたエースで、日本一を決める大会「ハイダン」を目指し、仲間と共に練習に励んでいた。しかし、新型コロナウイルスの猛威によって出場辞退を余儀なくされる。
92歳の父親の退職金と年金を頼りに暮らす54歳の敬子さんに密着する。彼女は、自分の置かれている状況にふがいなさを感じながらも、“社会が怖い”という葛藤に苦しんでいた。しかし、父親が亡くなったことを機に引きこもりから脱却。自立するため、敬子さんは54歳にして初の1人暮らしを始める。
戦地から家族へ絵手紙を送り続けた一人の兵士の思いに迫る。太平洋戦争の戦時下、福岡市でちょうちん店を営んでいた男性は、家族を守るため戦地へ向かうも家族の元へ戻ることはなかった。だが、男性が送った400通にも及ぶ便りは、孫へと受け継がれ平和を伝えるメッセージとして今も生き続けている。
“沖縄戦を指揮した司令官の孫”という宿命を背負いながら生きる男性に密着。「沖縄戦における全責任は祖父にあると思っています」と語る男性は、多くの犠牲者が出た76年前の沖縄戦を指揮した司令官の孫。彼は沖縄戦に巻き込まれた住民の思いを受け止め、祖父の残した戦争の責任を探し続ける。
障害を抱えながらも決して諦めず、どんなことにも挑戦する女性に5年間密着。5年前、ネイリストの女性が交通事故に遭い、車いす生活となった。彼女は「人生で大事なものは一つもなくしたくない」と言い、障害があっても関係なく自分のやりたいことを追い続けてきた。そんな彼女に変化が訪れる。
13年間、お年寄りと向き合ってきたインドネシア人の青年に密着する。2008年の経済連携協定に基づき、介護福祉士候補生として来日した彼は介護士資格を取得し、長い歳月、超高齢化が進む日本の介護の一端を担ってきた。そして、売り手市場となっている日本の介護現場に、あるビジネスを見いだす。
コロナ禍の中、存在意義を求めてもがく大道芸人たちに密着。富山の大道芸人の会社では、イベントの仕事がほぼゼロに追い込まれる。そんな中、社長がひらめいたプロジェクトが「ご当地ヒーロー」。不要不急が問われるエンターテインメント業界で「笑顔」をキーワードに大道芸人たちの取り組みに迫る。
車いすバスケットボールに情熱を注ぐ、一人の少年に密着する。生まれつき両足に障害のある少年は、足を切断する手術を受ける。両足を失った彼に“自由な時間”を与えてくれたのは車いすバスケだった。彼は「障害がある人たちにスポーツの持つ力を伝えたい」という思いを胸に、あることに挑戦する。
大阪教育大学附属池田小学校の乱入殺傷事件から20年。8人の子供が犠牲になった事件の後、全国の小学校では設備の安全や子供を守るためのマニュアル、研修などが導入されてきた。しかし、幼い命が犠牲になる事件が後を絶たない。事件当時、在校生だったディレクターが現状と課題を取材する。
瀬戸内海で船を使い大掛かりなごみ拾いに取り組む男性に密着する。男性は、「潮や風など自然の力で集められたごみスポットのごみを拾い続ければ、海のごみはなくなる」と言う。瀬戸内海にプラスチックごみの脅威が及ぶ中、男性はプラスチックごみが積み重なったスポットに向かい、収集を続ける。
広島・平和公園でガイドをするアメリカ人のメアリー・ポピオさんは「原爆を世界に伝えてほしい」という言葉とともに、被爆3世の仲間と平和を訴える。2020年からはオンラインで世界に“ヒロシマ”を伝えてきた。祖国はなぜ原爆を投下したのか。そこには、根強く残る原爆肯定論があった。
2020年4月、新型コロナウイルスによる初の緊急事態宣言が発出され、東京の新規感染者数は100人を超えようとしていた。番組では、東京都内の小学校の6年1組に長期密着し、コロナ禍における学校の異変を記録していく。コロナ禍で教師も児童たちも「自分たちでできることって何だろう?」と考える。