NNNドキュメント’21の放送内容一覧
絵本を通して平和を訴える少女の思いを紹介する。JR広島駅近くにある朽ちたポンプは76年前に被爆したもので、そのポンプを一人で保存する活動をしてきた被爆2世がいる。そんなポンプに残されたメモを見て少女が絵本を制作。少女の絵本を読んだ被爆者が被爆体験を語り、平和への思いがつながる。
性被害の影響に苦しみながらも社会へと歩みだす二人の女性に密着する。大学生の女性は高校時代の性被害を仲間に告白し、自分にしか語れないメッセージを伝える。元上司から性被害に遭った写真家の女性は、自分自身や同じ性被害者の心情をフィルムで表現。彼女は、「あの日から世界はモノクロ」だと語る。
京都アニメーション放火殺人事件で、警察が犠牲者の名前を発表した際、遺族は実名報道に反対の意向を示した。だが、マスコミはその意向に反し実名を報じ、社会から多くの批判の声が上がった。この事件が投げ掛けた問いを、遺族や報道関係者の証言からひもとき、遺族とマスコミのあるべき姿を考える。
昔ながらの近所付き合いを大切にしている防災士の竹川さんに密着。懐の深い母親のような人柄を慕い、周囲にはいつも人が集まっていた。だが、がんを患い余命宣告を受ける。そんな中、在宅医療を選択した竹川さんの元を近所の仲間たちが訪ねる。番組では、竹川さんが訴え続けたことに迫る。
「中学校の1クラスに二人程度」いる、家族の世話や介護を担う“ヤングケアラー”という実態に迫る。苦しみを周囲に打ち明けられず孤立し、長期にわたる介護が、学業や人間関係、就職活動と大人になるまで深刻な影響を及ぼすケースもあった。当事者が語る真実から支援につながるヒントを探る。
広島地方裁判所の第一刑事部の、通称“イチケイ”と呼ばれる部署で働く4年目の判事補に密着。ニュースに映る裁判官はいつも無表情だが、その裏側にカメラを向けると意外な姿が見えてくる。まだ主な裁判を一人で担当できない“見習い裁判官”はどう向き合うのか、知られざる裁判官の日常を追う。
“読み書き障害”といわれる“ディスレクシア”を取り上げる。「学習は文字から」という社会の習慣から生まれた障害で、当事者は学習のチャンスや学校生活さえ奪われることもある。しかし、紙と鉛筆以外の学習ツールで、彼らの可能性は広がる。番組では二人の青年の経験から、学習の多様化を考える。
長崎・雲仙普賢岳の大火砕流から30年、現場を取材。多くの報道関係者を亡くした取材拠点「定点」は、地元住民のマスコミに対する感情もあり、ほぼ当時のままになっていた。複雑な思いを抱えてきた地元遺族と、「命を守る報道」を模索してきた記者。「定点」を巡る思いと語り継ぐべき災害の教訓を考える。
「魚沼産コシヒカリ」の産地である新潟・南魚沼。かつて貧しさから抜け出すためにおいしい米を追い求めた人々の努力がありブランド米は誕生した。しかし今、米離れが進んでいる。番組では先人の思いを受け継ぐ魚沼の農家を長期取材し、日本の生産者、農家の中に流れる米作りへの思いに迫る。
ネット上で匿名の悪質な書き込みに悩む人々が絶えない中、書き込んだ相手を捜し出すため沈黙していた被害者が動きだす。番組では、2020年5月に被害を受けた男性に密着。プロバイダーとの攻防や長期の民事裁判を通して、見えない存在だった相手の個人情報にたどり着くまでの一部始終を取材する。
「ギャンブル依存の弟を何とかしてほしい」という電話をきっかけに、取材を開始。すると、年金を使い果たし食べる物にも事欠く高齢男性の姿があった。ほか、元高校教師でパチンコに2000万円つぎ込んだ男性に密着する。男性は、依存症の治療中に糖尿病の影響により両目の視力をほぼ失ってしまう。
10年前、飲酒運転の車に当時高校生の息子を奪われた女性の活動に迫る。女性は、事故直後から飲酒運転の撲滅を訴えた。積み重ねた講演は1200回余りで、さまざまな思いを訴えてきた。2020年、新型コロナウイルスの影響で活動が止まると、女性は息子からねぎらいの言葉を掛けられた気がしたという。
新型コロナウイルス感染拡大により、広島の夜の街も影響を受けた。中区の繁華街に51年前から店を出す鉄板焼き店・中ちゃんや、野菜や魚を仕入れる店も同様に影響を受けていた。感染拡大の原因といわれた夜の街。広島県による営業時間短縮要請は終わったが、客足は戻るのかと不安もある“中ちゃん”に密着。
1967年に茨城・利根町布川で起きた強盗殺人事件「布川事件」で、強盗殺人犯として逮捕された男性の半生に迫る。男性は、無期懲役判決で29年間投獄された。仮釈放から14年後に無罪となったが、今度はがんにより余命1年の宣告を受けた。残された時間で冤罪被害者を支援する活動を行う男性の姿を追う。
東日本大震災で児童74人が死亡・行方不明になった宮城・石巻の市立大川小学校。10年がたち、何が変わったのか。司法は、学校と石巻市の事前防災の不備を指摘し、組織的過失を認めた仙台高裁判決が確定。当時、別の学校の教諭だった遺族は県内の校長らに、悲劇をせめて教訓にと呼び掛ける。
在留する外国人が報酬を伴う技能実習、または研修を行う外国人技能実習制度で日本を訪れる外国人に密着する。日本の技能を途上国の若者が学び、母国の発展に寄与することが目的だが、技能実習生は少子高齢化が進む日本で、労働力不足を補う存在にもなっている。夢を抱き日本に来た若者に話を聞く。
滋賀・木之本町にある県立伊香高等学校野球部。先天性の脳性まひという障害がある男子マネジャーは、入部のきっかけはエースの一言だったと明かす。2020年は新型コロナウイルスの影響で、全国高等学校野球選手権大会は中止になるも、白球を追いかける球児の姿があった。そんな彼らが見つけた人生の選択や、絆に迫る。
福島中央テレビが視聴者に赤ちゃんの誕生を伝える「きぼう〜ふくしまのめばえ〜」を特集。震災と原発事故によって子育てに葛藤する親の姿をきっかけに、「福島で生まれる命は私たちみんなの希望」との思いから東日本大震災の翌年から始まった。震災後、不安が残る中、子育てに奮闘した親たちの姿に迫る。