新幹線変形ロボ シンカリオンZのあらすじ一覧
ある日、スマットを操作していたアブトが突然叫びだす。聞けば、スマットと運転士たちのZギアには、訪れた駅を自動で記録する「シンカリゲッター」というアプリがインストールされていて、アブトがいない間に完全制覇目前になっているという。残るは、アプト式の区間もある静岡県・大井川鐵道の各駅のみ。最後は自分の足で記録する、と意気込むアブトとともに、シンとスマットも旅を楽しむ。
横川の自宅に帰ったアブトを待っていたのは、学校欠席中に溜まった山積みの宿題だった。シンとスマットにも手伝ってもらい、猛烈な勢いで宿題をこなしていくアブト。彼らは夏休みの自由研究のテーマを見つけるため、碓氷峠鉄道文化むらへ向かう。一方、大宮支部で回収したダークシンカリオンの解析を進めた結果、ダークシンカリオンには恐るべき「回路」が組み込まれていることが判明する。
ダークシンカリオンに敗れて宇宙を漂っていたE5はやぶさは、テオティの戦士たちに回収された。シンの無事を喜ぶ一方で、敵であるはずのテオティが助けてくれたことを不思議に思うヤマカサたち。そこに、アブトの父・トコナミが現れ、シンはなぜダークシンカリオンを作ったのかとトコナミを問い詰める。トコナミはシンに一枚の写真を見せ、自分が地球で過ごした日々のことをシンに語り始める。
ある夜、メーテルが無線を聞いていると、不思議な音とともに正体不明の飛行物体が落下してきた。機関車のような外見をしたその飛行物体は、かつてシンカリオンが戦った機械兵器・ヴァルドル。長い間宇宙をさ迷ってきたのか、車体はひどく劣化していた。ヴァルドルが発し続ける不思議な音には何か意味があると考えるメーテルを応援するため、シンとタイジュはE5はやぶさとE7かがやきで北海道支部に向かう。
東京駅中央迎撃システムのフィールド内で対峙するシンカリオンZたちとダークシンカリオン。シンたちが必死で呼びかけるものの、様子がおかしいアブトは問答無用でダークシンカリオンを操り、襲い掛かってくる。戦いの中、怒りと無力感にのまれついにトレランティアを爆発させるアブト。父・トコナミの祈りもむなしく、脅威の力を持つ「ダークシンカリオン デビルモード」が覚醒してしまう。
追い込まれたヴァルトムがテオティの王を手にかけて「王の力」を奪い取り、現場を目撃したセツラをさらって地球へと逃走。それを知ったアブトは、セツラを救出するためにダークシンカリオンで地球に急行する。その頃、日本では福岡県宝満山に落下した不自然な隕石のニュースが話題になっていた。現地の調査に赴いたヤマカサはそこでアブトの姿を見かけ、驚いて後を追おうとする。
シンとシマカゼが「超Z合体」の特訓に励む一方で、北の地に戻ったソウギョクはまたしても宇宙に向けたあてのない定時通信を続けていた。誰からも返事がもらえず、定時通信をやめてしまおうと考えるソウギョク。だが、そんな彼の無線を北海道で聞いている一人の少女がいた。彼女の名前は月野メーテル。「シンカリオンZ H5はやぶさ」の運転士候補生である彼女は、とある人物に促されてソウギョクとの対話を試みようとする。
チームシンカリオンに新たな力が加わろうとしていた。その名も、E5はやぶさとドクターイエローによる「超Z合体」。超進化研究所が総力をあげて開発した最高の機体性能を誇る。しかし、「超Z合体」を成功させるには、運転士であるシンとシマカゼの適合率が96%以上、かつ二人の差が0.1%以内という厳しい条件をクリアする必要がある。シンとシマカゼは早速二人の息を合わせるための特訓を始める。
遠野で見つかった地下空間の調査のため、現地へ向かうタイジュと大石。お互いに読書好きということが分かり意気投合した二人は、これから行く岩手県が宮沢賢治のふるさとという話題で盛り上がる。道中、新幹線の中でうたた寝したタイジュは、宮沢賢治の『銀河鉄道の夜』の光景によく似た夢を見る。すると、その夢に金色の髪をした不思議な少女が現れて、タイジュに何かを語りかけようとしてきた。
徳島県大歩危(おおぼけ)、岩手県遠野。妖怪にゆかりの深い二ヵ所に新たな地下空間が見つかり、大興奮のシン。その直後、大歩危付近に子泣きじじいに似た姿の巨大怪物体が出現した。折しも、愛媛県西条市ではハナビの父・タネビたちが翌日の花火大会の準備を進めている。対応を迫られる超進化研究所だが、四国にはシンカリオンZが走行できる線路がない。果たして、E6こまちを大歩危に送り込む方法はあるのか。
横川の地下空間でダークシンカリオンに乗るアブトと再会したシン。シンとスマットは彼と対話しようと必死に呼び掛けるが、アブトからの返事はなく、戦いにもつれこんでしまう。一方、上野の地下空間ではドクターイエローとカンナギが対峙(たいじ)していた。カンナギは「ダークシンカリオンがあるかぎり、人類はテオティを止められない」と言い残して姿を消し、E5とダークシンカリオンの戦いに介入し始める。
「鉄道の日」にちなんだイベントを開催中の鉄道博物館に、アブトの母・シラユキがやって来た。シラユキからアブトへの伝言を受け取ったシンは、なんとかしてアブトと連絡を取ろうとさまざまな方法を試す。そんな中、同じくアブトとの対話の方法を模索していた島に誘われて、シンは名古屋支部で行われる新型シンカリオンの実働テストを見学することに。果たしてそのシンカリオンとは…?