キングダム 第4シリーズのあらすじ一覧
反乱に関係した者たちが罪による処分を受ける中、最も反乱に深くかかわった呂不韋に関しては、これまで国の中枢にいたことから精査すべきことも多くいまだに裁くことができない。そんな中、信はえいせいから中華統一に向けた今後の構想について聞く。一見、無謀とも思える計画に驚きを隠せない信だが、本格的な中華統一のため、「六大将軍を復活させる」と言うえいせいの言葉に奮い立つ。
咸陽での戦いが終わり秦王・えいせいと相国・呂不韋の権勢争いもついに決着がつき、秦国は新たな時代を迎える。反乱の首謀者として捕らえられたろうあいは、これまでの経緯を包み隠さず自供し刑に処される事となったが、そこへ突如太后が現れ自身の罪を語ると、ろうあいとともに刑を受ける事を望む。しかしこれを聞き入れないえいせい。すると太后は思わぬ事を口走り、その場にいた者すべてを驚かせる。
中華統一によって国を一つにし、戦国時代を終わらせることを目指すえいせいに対し、呂不韋は「戦う動機は人それぞれにあり、人の世から戦はなくならない」と告げる。しかしえいせいは「世の中をより良い方向へと進めることこそが為政者の役目である」と述べ、人の心の本質とそれを教えてくれた恩人のことを語る。一方咸陽では、秦国への復讐に燃えるじゅうてき公率いる軍に押し込まれた秦軍が、劣勢を覆すことができずにいた。
加冠の儀を終えたえいせいは、咸陽の戦いで決まるこの先の未来を見据え呂不韋と対峙する。呂不韋はえいせいの抱く“中華統一”という宿願を「血の通った人間の歩む道ではない」と一刀両断し、自身が考える“天下の起源”と“人”について語る。その頃咸陽では、秦軍が反乱軍の猛攻に苦戦を強いられる中、後宮で暮らす宮女・向はえいせいの血を引く我が子・麗を守り抜く決意をし、親友・陽らとともに安全な場所に避難を急ぐ。
反乱鎮圧軍と合流した飛信隊とさいの兵たちが、攻城戦の只中にある咸陽に到着した。しかし、守備が手薄となっていたところを狙われた咸陽は、敵軍と通じる者たちによる裏切りもあり、すでに都の中には敵が攻め入り、信たち鎮圧軍も大軍に阻まれ近づくことができない。一方、えいせいの加冠の儀を見届けた昌文君は、窮地にある咸陽へ急ぎ向かおうとするが、その昌文君に思いもよらない人物が声をかける。
王都・咸陽に迫る危機に気づいた飛信隊が、咸陽の近く渭水(いすい)に辿り着いた。川を渡れば王都はすぐそこ。そんな飛信隊の前に、かつて合従軍との戦の折、大王・えいせいとともに戦った民兵を含むさいの兵たちが援軍として現れる。大王の危機に奮起したさいの兵たちと咸陽を目指し、舟で渭水を渡る飛信隊しかし、これを迎え撃つべく対岸を押さえた敵の激しい攻撃により、渡河は困難を極めた。
秦国の旧都・雍に国内外から多くの要人が集まり、いよいよ第31代秦王・えいせいの加冠の儀が執り行われることとなった。目の前に現れたえいせいの姿に皆が息を呑む中、式典は厳かに進んで行く。その最中、何らかの方法によって函谷関をすり抜けたあいこく軍が王都・咸陽に迫っているとの急報が入り、式典の中止を告げる相国・呂不韋だが、えいせいはこれを制し、続行することを宣言する。
三大宮家の後見により、山陽一帯の統治に着手し始めた太后、ろうあいら後宮勢力は、山陽を越え、秦国最北の地太原にて「一帯を“あいこく”とする。」と宣言。宮廷内に激震が走るも、政治とは無縁の者たちによる建国は当初、頓挫するものと考えられた。しかしあいこくは順調に建国を進め、この機に乗じた楚軍が秦国に向け侵攻を始める。あいこくと楚国による密約が確定的となる中、呂不韋は落ち着き、この事態を見つめていた。
魏軍本陣に向け進撃を続ける玉鳳隊の前に、魏火龍・紫伯率いる軍が立ちはだかる。知と武勇を併せ持つ紫伯は、優れた戦術で玉鳳隊を翻弄。度重なる死地での戦いを強いられた生い立ちにより極みへと達した槍で、次々と玉鳳隊員を葬ってゆく。これを目の当たりにした関常は、乱戦を解きすぐさま隊を離脱するよう王賁に進言。だが王賁は、自らが立てた作戦遂行のためこのまま敵将・紫伯を討つと言う。
乱戦の最中、河了貂が凱孟軍の本陣へと連れ去られた。敵に捕らえられた軍師・河了貂の救出を優先するのか、作戦を続行するかで意見が分かれる飛信隊。そんな中、きょうかいは、河了貂救出のために一つだけ試す手立てがあると言う。一方、初日で躓いた飛信隊とは対照的に、王賁の玉鳳隊は、元々の高い戦闘力に加え、新たに玉鳳隊に加入した王翦将軍の側近の一人・関常率いる千人隊の働きもあり、快進撃を続けていた。
王賁の進言により、秦は騰配下の録嗚未軍、玉鳳隊、飛信隊の三軍を主攻に、魏軍の布陣の僅かな隙を攻める策に出る。主攻の一つとして魏軍本陣を目指し突き進む飛信隊は、戦力差を克服するため軍師・河了貂の指揮で敵第一陣を徹底的に叩く。対する魏軍の将軍・凱孟が自ら前線に現れ飛信隊隊長・信に一騎打ちを持ちかける。魏国が誇る剛将であり、かつて戦場にその名を轟かせた、魏火龍の一人・凱孟に、信が挑む。