齢5000年の草食ドラゴン、いわれなき邪竜認定のあらすじ
【最終回】虚に心の闇をのぞかれたことで闇落ちし、魔力に飲まれて化け物になりかけているレーコ。その圧倒的な力の前に、万策尽きたと逃げ出すアリアンテや水の聖女。しかし、これまで5000年間、真っ先に危険から逃げ出してきた草食ドラゴンだけは、レーコとの出会いを思い出し、彼女を救うために逃げ出さない。しかし、そんな草食ドラゴンにレーコの攻撃がさく裂していく。
町外れに「デカドラ」がいるといううわさを聞いた草食ドラゴンは、少女に連れられ「デカドラ」こと銀竜と初対面する。 しかし、そこにいたのは、レーコとの戯れでもてあそばれて気が狂ってしまった銀竜だった。哀れな銀竜にレーコの非礼をわびる草食ドラゴンだったが、情けない銀竜を見て怒りに震える虚が今度は銀竜に取りついてしまう。
水の聖女では飽き足らず、草食ドラゴンにも取りついた虚は、草食ドラゴンの心の闇をのぞこうとするが、凶暴なはずの草食ドラゴンの闇が全く見つからない。虚に取りつかれたことに気づかない草食ドラゴンとレーコは、水の聖女に誘われてセーレンの祭りに参加することになった。一方その頃、ペリュドーナでは「セーレンに魔竜が現れた」といううわさが飛び交っていた。
強制的に心の闇と向き合わされる水の聖女に、草食ドラゴンは事態を飲み込めない。はるか昔に人間を害する“水魔”だった頃の記憶を思い出し、水魔としての自覚を取り戻した水の聖女は、セーレンの人々を困らせようと、水や泥を用いた攻撃を始めてしまう。
喋るドラゴン“ドラドラ”を誰が最初に見つけられるかを競うゲームをすることになったレーコは、今にも街を破壊し尽くそうとしている銀竜の姿を見つける。「ドラドラ、ボール遊び、やる?」と呼び掛けるレーコは、銀竜をいとも簡単に持ち上げたり、振り回したり、まるでボールのようにもてあそんでしまう。