私の推しは悪役令嬢。のあらすじ
オルソー兄妹が捕縛され、平民運動は下火になる。互いを愛する気持ちにつけこまれたとは言え、ランバートとレーネが犯したのは国家反逆罪。二人の死罪は免れないとされていたが、クレア、そしてセインの助命嘆願を国王が受け入れ、国外追放となる。しかし、幼い頃から一緒だったレーネと別れ、クレアの気持ちは沈んでいた。そんなクレアのもとに、一通の手紙が届く。その手紙の差出人はマナリア=スースという、クレアが“お姉さま”と慕う幼なじみだった。
力を持った豪族が王室や貴族となり、平民から税を徴収し領地の安寧に努めてきたバウアー王国では、魔法の台頭によりその均衡が崩れてきていた。能力主義を掲げるロセイユ国王によって、“貴族も平民も平等”をうたっていた学院だったが、それでも差別は存在し、不満を持った学院生が平等を求めて平民運動を起こしていた。貴族と平民の間に緊張感が漂う中、ユーの側仕えであるディードが、平民運動家の学院生に魔法で大けがを負わせてしまう。