私の推しは悪役令嬢。のあらすじ一覧
オルソー兄妹が捕縛され、平民運動は下火になる。互いを愛する気持ちにつけこまれたとは言え、ランバートとレーネが犯したのは国家反逆罪。二人の死罪は免れないとされていたが、クレア、そしてセインの助命嘆願を国王が受け入れ、国外追放となる。しかし、幼い頃から一緒だったレーネと別れ、クレアの気持ちは沈んでいた。そんなクレアのもとに、一通の手紙が届く。その手紙の差出人はマナリア=スースという、クレアが“お姉さま”と慕う幼なじみだった。
力を持った豪族が王室や貴族となり、平民から税を徴収し領地の安寧に努めてきたバウアー王国では、魔法の台頭によりその均衡が崩れてきていた。能力主義を掲げるロセイユ国王によって、“貴族も平民も平等”をうたっていた学院だったが、それでも差別は存在し、不満を持った学院生が平等を求めて平民運動を起こしていた。貴族と平民の間に緊張感が漂う中、ユーの側仕えであるディードが、平民運動家の学院生に魔法で大けがを負わせてしまう。
レイは教養、礼法、魔法力の試験を受ける。測定不能判定が出たレイの魔法力は、学院に通う生徒たちを驚かせた。彼女の魔法力は5段階でトップの“超”で、さらに“地”、“水”、“火”、“風”のうち、一人が1つの属性を持つのが一般的な世界で、レイは極めて特異な“地”と“水”の2つ属性持ち“デュアルキャスター”だった。クレアとの賭けに勝利し、学園を去らずに済んだレイは、さらにクレアに近づくべく、クレア付きのメイドの面接を受ける。