MFゴーストのあらすじ一覧
【最終回】予選を控えた日。恋の母・真由子は、ひょんなことからカナタのある能力に気付く。それは亡き母親から受け継いだ、映像を正確に記憶できる能力で、レースにも生かされているとカナタは打ち明ける。他人に知られることを避けていたカナタにとって、真由子は唯一の理解者となった。そして予選6日目を迎え、カナタはオガタと相葉に見守られ86で出走する。コースレコードを記録した沢渡のタイムに、カナタが迫る。
第2戦・芦ノ湖GTの開催が迫り、カナタは86のアップデートを確かめるためテストランを試みる。マシンの戦闘力は大きく向上しており、カナタは奥山の手腕にうなる。だがその時、青いアルピーヌが鮮やかに86を抜き去って行く。前回のレースに参加しなかった4人目の男、沢渡光輝だった。かつて欧州でカナタと出会っていた沢渡はライバル心を燃やす。そして予選が始まり、天才と言われた沢渡はその実力を覚醒させる。
熱戦から一夜明けて、カナタはつかの間の日常に戻る。一方、恋は自分がMFGエンジェルスのナンバーセブンだとカナタに打ち明けようとするが、緒方の邪魔が入って機会を逃してしまう。緒方は86を強化するために、オートショップスパイラルの奥山を招いていた。カナタの強い希望で、パワーユニットには手を着けない形でのアップデートが決まり、そんなカナタの走りへの姿勢に、師匠である藤原拓海の影響を奥山は垣間見る。
カナタはハンニネン、テイラーを霧の中で抜き去る驚異の走りで9位に踊り出る。一方、最終のカマボコストレートでは、上位陣が時速300キロオーバーのドッグファイトを繰り広げ、勢い余った相葉は痛恨のミスを犯す。一方、カナタはストレート突入と同時にテイラーのポルシェに先行を許すが、最終コーナーで1対1のブレーキング勝負を挑む。サイドバイサイドで並ぶ86とポルシェ。恋が見守る目前で、長いレースの決着がつこうとしていた。
セクター3の最後のダウンヒルに突入したカナタの走りに、またも注目フラグが立つ。水を得た魚のように駆け下る86は、ヤジキタ兄妹を抜き去り、さらにハンニネンのレクサスをも前方に捉える。その先はデスエリアで視界を奪われるが、カナタは前車とのタイム差のカウントを緒方に依頼する。音声カウントを頼りに、カナタは霧の中で見えないライバルを相手に疾走する。刻一刻と縮まるタイムは、勝負を懸ける時を告げていた。
決勝レースは最終の2周目に入り、視聴者も盛り上がる。だが、今回は参戦していない前年4位の男、沢渡光輝はデートに熱心でレースの中継にも興味はなさそうな様子。同じ頃、カナタはヒルクライムで13位に後退していた。86のタイヤマネジメントを気にするオガタに対し、カナタはさらなる上の順位を目指すと宣言する。ヤジキタ兄妹との攻防を繰り返しつつ、カナタはついにダウンヒルに到達する。
“霧のデスエリア”を抜けたカナタは順位を11位まで上げ、その走りの師匠は悲運のラリースト・藤原拓海だと明かされる。予選で苦戦したロングストレート、通称“カマボコストレート”が待ち構え、相葉のGT-Rが、坂本のアウディR8と大馬力マシン同士の死闘を繰り広げる。そんな中で、カナタが選んだのはスリップストリームの利用。ヤジキタ兄妹のロータスとアルファロメオの背後につき、三段ロケットで駆け抜けるという戦法だった。
カナタは600馬力級のモンスターマシンたちを相手に最後尾から機会をうかがう。ダウンヒルに差し掛かった所から、再びカナタと86の真価が発揮される。ヤジキタ兄妹がかわした前園のシビックを抜き去り、カナタは14位へ順位を上げる。前方ではフェラーリを駆る赤羽と、ランボルギーニを操る大石の因縁の対決。さらに、シュツットガルトからの刺客、ベッケンバウアーのポルシェケイマンが、前年王者・石神のカレラGT3を捉えていた。
カナタはなんとか決勝レースへの出場を決めるが、恋は予選後に思わずカナタに平手打ちしてしまったことに後悔していた。だが、顔を合わせたカナタは恋がエンジェルスであることに気付いていなかった。恋と鎌倉を散策しつつ、カナタは父と亡き母の写真が撮られた場所を探し、恋はそんなカナタへ思いを募らせていく。そして迎えた決勝当日、“神フィフティーン”と呼ばれるライバルたちと共に、いよいよカナタと86が出走する。
視界の効かないデスエリアを鮮やかに駆け抜ける86。MFG運営を務める史浩は、カナタのドライビングテクニックに、かつて共に戦った、ある男とマシンの姿を重ね合わせる。デスエリアを抜けたカナタは最終ストレートに差し掛かるが、ここで86よりはるかにパワーに勝るライバルたちのタイムが背後に迫り来る。カナタはフィニッシュラインに向けて、コンマ1秒の勝負に挑む。
MFG第1戦、カナタは小田原パイクスピークの予選に出走する。セクター1のヒルクライムで、早くもカナタの駆る86に注目フラグが点灯する。セクター3のダウンヒルに突入したカナタは、初参戦ながらも驚異の走りを見せ、予選通過の15位を射程圏内に捉える。「残り26台」と告げるオガタの言葉に、カナタは沈黙で応えて集中する。だが、その行く手には霧に包まれた箱根のゴーストタウン“デスエリア”が待ち構えていた。
世界で人気を博すモータースポーツであるMFGに英国からの挑戦者、カナタ・リヴィントンが参戦。カナタはメカニックの緒方、頼れる先輩の相葉と出会い、レースの準備を進める。一方、ホームステイ先の家族の恋に、カナタは日本に来たもう一つの目的を打ち明ける。予選当日、彼が選んだマシンは他と比べて非力なマシンであるトヨタ86GTだった。MFGエンジェルスとして参加する恋は、カナタの出走を知り驚く。