幻日のヨハネ -SUNSHINE in the MIRROR-のあらすじ一覧
晴れやかな門出は一変してしまう。“異変”は収まるどころか、加速しているようにすら見え、ヨハネは解決できたとうぬぼれていた自分を責め、つえを川に投げ捨て、心を閉ざしてしまう。かつてない規模で“異変”に侵食されていく町の対策に追われるダイヤは、川面を見つめるライラプスに出合う。一方、ヨハネを心配したチカたちは、ヨハネを元気づけるため、“異変”により中断されたパーティーの続きを開催しようと計画する。
楽しかった夏祭りの余韻に浸り、だらけきった時間を過ごすヨハネにあきれたライラプスは「今日は大事な日だから」と言い残して出掛けてしまう。気になったヨハネはライラプスを尾行するが、道中でリコやルビィとの会話に夢中になっている間に見失ってしまう。ライラプスの捜索はうわさがうわさを呼び、町ぐるみの大騒動に発展していく。一方、ヨハネは見覚えのある公園にたどり着く。そこは幼い日の記憶を呼び覚ます、思い出の場所だった。
今年も夏祭りが始まり、ヌマヅを挙げての一大イベントに町中は活気で満ちていた。ヨハネたちは夏祭りのステージで歌うことに“異変”解決の糸口を見出していた。町の人々と触れ合いながら初めて友人と過ごす夏祭りを満喫していたヨハネだったが、ふとした間に杖を紛失してしまう。ステージ本番を間近に控え、あの杖がないと歌うことができないと焦るヨハネは友人の手を借り、懸命な捜索が始まる。
ルビィは、9人の親睦を深めるために“女子会”を提案する。ヨハネにとって初めてとなる女子会は、ダイヤが手配した宿泊施設で1泊することに。その仕切りを任されることになったヨハネは一人で張り切るも、重圧からくる連日の疲労と緊張から、女子会の最中に倒れてしまう。目を覚ましたヨハネは、気張りすぎていた自分自身を省みて、肩の力を抜き、今度こそ気の置けない女子会を満喫する。そして迫る夏祭りのライブに向け、ヨハネは“ある決意”をする。
空は妖しく紫に染まり、切り株のステージに雷鳴がとどろく。突如牙をむいた“異変”のさなか、ヨハネとマリはリコに出会う。3人はリコの研究室に集まり、“異変”が動物たちに与える影響や“異変”にまつわる“心の音”の存在について情報を交換する。解決への糸口をつかんだ3人は、さらなる情報を求めてダイヤのいるヌマヅ行政局を訪れることに。それぞれ異なる視点からの考察を交えながら3人はまとまっていくが、リコはどこか浮かない表情をしていた。
ヨハネは他者との違いに怯え、外の世界を決めつけ、一人閉じこもるマリの姿にいつかの自分を重ね見る。そうと気付けば放ってはおけず、自分に何かできることはないかと仲間と言葉を交わすうちに、ヨハネの心にある気持ちが芽生える。みんなにマリを知ってほしいという思いだけでなく、人とのつながりは怖くて、うっとうしくて、厄介なものばかりじゃないということをマリに知ってほしいと立ち上がる。出会った仲間たちの言葉に背中を押され、ヨハネは再びワーシマー島に上陸する。
「あなたならヌマヅを救えるかもしれない」というマリの謎めいた言葉を思い返している中、呼び鈴が鳴る。ドアを開けるとそこにいたのはハナマルと、 配達人メッセンジャーのヨウだった。初対面のヨウと二人きりになってしまったヨハネは、流れで配達の仕事を手伝うことに。大切な荷物を通して人と人とをつないでいった二人がたどり着いた最後の配達先は、“リサイクル・クイーン”と呼ばれる少女・カナンの工房だった。
凶暴化した鹿たちに襲われるヨハネの前に“ミリオンダラー”と名乗る3人組がさっそうと現れる。素晴らしいチームワークで鹿たちの暴走を次々と鎮めていくが、長引く戦いの中で徐々に劣勢となっていく。そこへ赤い影“スカーレット・デルタ”が現れ、いがみ合いながらも力を合わせてピンチを乗り越える。ヨハネは不思議な光を放った杖の謎を探るべく、ライラプスと共に洋上に浮かぶ孤島・ワーシマー島に上陸する。そこに待っていたのは、人々から“魔王”と呼ばれる少女・マリだった。