べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜のあらすじ一覧
天明4(1784)年1月。蔦重(横浜流星)は大文字屋(伊藤淳史)から、田沼の評判次第では意知(宮沢氷魚)が誰袖を身請けする話がなくなる可能性を聞かされる。一方、治済(生田斗真)は、松前家8代当主・松前道廣(えなりかずき)から蝦夷地の上知を取りやめてほしいと訴えられる。そこで意次(渡辺謙)がひそかに進めていた蝦夷地政策のことを初めて知った治済は、「不快だ」とつぶやく。その頃、田沼の屋敷では江戸城番士・佐野政言(矢本悠馬)の父・政豊(吉見一豊)が「系図を返せ」と暴れ、意次に迫る。意次は系図を池に捨てていて、意知から聞いた政言の引き立ての件も忘れていた。
蔦重(横浜流星)の日本橋出店のため、吉原の主人たちは策を講じる。その結果、日本橋の丸屋を買い取ることにするが、店の娘・てい(橋本愛)は吉原者の蔦重を受け入れず、店の売却を拒否する。蔦重は狂歌師の平秩東作(木村了)や絵師の北尾重政(橋本淳)に、何か打開策はないかと相談する。一方、誰袖(福原遥)は松前藩の抜荷の証拠をつかめていなかった。そんな中、意知(宮沢氷魚)は、次の一手として東作と廣年をつなぎ、琥珀の直取引話で釣ろうとする。
天明3(1783)年。狂歌で人気が爆発した南畝(桐谷健太)の名が江戸中に知れ渡る。そして、蔦重(横浜流星)が手がけて耕書堂から発売した狂歌の指南書「浜のきざこ」が、飛ぶように売れる。青本も好評で耕書堂は江戸で大注目の本屋となり、蔦重も江戸一の目利き“利き者”と呼ばれるようになる。その頃、誰袖(福原遥)は蝦夷地の駆け引きで、商人を通さず直接オロシャから安く琥珀を買い付けてはどうかと、松前藩の家老・松前廣年(ひょうろく)に勧める。
歌麿(染谷将太)の名を売り込む宴会で政演(古川雄大)に激しく嫉妬した春町(岡山天音)は、筆を折ることを決意。蔦重(横浜流星)は春町に何度も執筆を依頼するが、首を縦に振ってもらえない。そんな春町を説得しようと、喜三二(尾美としのり)が歌麿を連れて春町の元を訪れる。一方、花魁の誰袖(福原遥)は意知(宮沢氷魚)に、蝦夷地の件で協力する代わりに身請けを迫る。そして誰袖は松前藩の家老・松前廣年(ひょうろく)に接触を試み、“抜荷”と呼ばれる密貿易の証拠をつかもうとする。
蔦重(横浜流星)は歌麿(染谷将太)と組んで錦絵を売り出すが、さっぱり売れない。そんな蔦重は鶴屋(風間俊介)のお抱え絵師・北尾政演(古川雄大)が書いた青本が売れていることを知り、老舗の本屋との力の差を痛感する。程なく、南畝(桐谷健太)が意次(渡辺謙)の側近で旗本の土山宗次郎(柳俊太郎)の花見の会に、狂歌仲間を連れて現れる。会に出席した蔦重は、その中で変装した意知(宮沢氷魚)らしき人物を見かける。一方、意次は家治(眞島秀和)に、幕府のため蝦夷地の直轄化を考えていると具申する。
狂歌師の大田南畝(桐谷健太)が書いた黄表紙評判記「菊寿草」で、朋誠堂(尾美としのり)の作品「見徳一炊夢」や版元の耕書堂が高く評価されていた。蔦重(横浜流星)は須原屋(里見浩太朗)の仲介で、礼を兼ねて南畝の屋敷を訪ねる。そこで、近頃江戸で人気が出ている“狂歌”を知った蔦重は、南畝から「狂歌の会」へ誘われる。その頃、意次(渡辺謙)は家治(眞島秀和)が次期将軍に一橋家の豊千代を、御台所には種姫(小田愛結)を迎える意向があることを豊千代の父・治済(生田斗真)に伝える。
経営難に陥り店を畳むことにした鱗形屋孫兵衛(片岡愛之助)は、地本問屋のリーダー的存在の鶴屋喜右衛門(風間俊介)や西村屋与八(西村まさ彦)らと今後について協議することに。その席で鱗形屋の専属作家で「金々先生栄花夢」の作者・恋川春町(岡山天音)は、鶴屋の下で書くことが決まる。一方、蔦重(横浜流星)は勢いのある地本問屋たちに対抗するため、春町の獲得に狙いを定める。蔦重は助言をもらうため、須原屋(里見浩太朗)に会いに日本橋へ向かう。
青本の作者を探していた蔦重(横浜流星)は、絵師の北川豊章(加藤虎ノ介)が描いた数枚の絵を見比べるうちに、ある考えが浮かぶ。早速、長屋で暮らす豊章を訪ねるが、そこで出会ったのは捨吉と名乗る男性(染谷将太)だった。程なく、蔦重は朋誠堂喜三二(尾美としのり)に新作青本の執筆を依頼する。女郎屋に連泊できる“居続け”という特別待遇の下で書き始めた喜三二だったが、しばらくして筆がピタリと止まる事態が起きてしまう。
安永9(1780)年正月。蔦重(横浜流星)は青本など10冊もの新作を刊行し、耕書堂の認知度は一気に高まる。そんな中、蔦重は松葉屋の花魁のうつせみ(小野花梨)と共に吉原を脱走した新之助(井之脇海)と久々に再会を果たす。再会を喜ぶ蔦重は新之助との会話の中で、子供が読み書きを覚える手習いのための本“往来物”に興味を持つ。その頃、意次(渡辺謙)は12年の歳月をかけて落成した相良城を視察するため、田沼家の用人・三浦庄司(原田泰造)と共にお国入りする。
11代将軍になることを期待されながらも、18歳の若さで謎の死を遂げた家基(奥智哉)の一件は、確固たる証拠も出ぬまま幕引きとなる。意次(渡辺謙)は源内(安田顕)を屋敷に呼び、これ以上の詮索は控えるようにと告げて礼金を渡す。しかし、納得できない源内は憤慨し、金を置いてその場を立ち去る。程なく、蔦重(横浜流星)は源内の住む“不吉の家”と呼ばれる屋敷を訪ね、正月に出す新作の執筆を依頼する。そこで蔦重は、キツネに取りつかれたような様子で奇妙な言動を繰り返す源内の様子を気にする。その後、蔦重や意次らの元に、源内が人を斬ったとの知らせが入る。蔦重は源内を救うため、意次の屋敷へと急ぐ。
蔦重(横浜流星)は、留四郎(水沢林太郎)から鱗形屋(片岡愛之助)が再び偽板で「節用集」を売って奉行所に捕まったと知らされる。何でも鱗形屋は各所に借金を重ね、その証文の一つが高利貸しを営む鳥山検校(市原隼人)を頭とする金貸しの座頭に流れたという。追い詰められた鱗形屋は苦し紛れに罪を犯して金を工面していた。一方、江戸城でも旗本の娘が借金のかたに売られていることが問題視され、意次(渡辺謙)は平蔵(中村隼人)に座頭金の事情を探るよう命じる。
安永6(1777)年の年明け。吉原の主人たちに呼ばれた蔦重(横浜流星)は、昨年準備不足だった俄祭りを今年も開催するに当たり、盛り上がる仕掛けを考えるよう命じられる。そんな中、駿河屋(高橋克実)らと対立する若木屋(本宮泰風)が、祭りの主導権を握るため錦絵を使った企画で先手を打ってくる。一方、源内(安田顕)を訪ねた蔦重は、祭りの内情を本に面白おかしく書いてほしいと頼む。だが、他の仕事で対応が厳しい源内は朋誠堂喜三二という人物を薦めてくる。
瀬川(小芝風花)の身請けが決まり落ち込む蔦重(横浜流星)だが、最後の花魁道中に合わせて吉原の主人たちから錦絵本の制作を命じられる。世話になった瀬川のために一肌脱ぐことにした蔦重は、市中へ調査に出掛ける。すると自分の本が市中の本屋で取り扱い禁止になり、廃棄されているのを目撃。吉原を心配する蔦重は、源内(安田顕)からやりたいことを存分にやればよいと助言される。 その頃江戸城では、将軍・家治(眞島秀和)が種姫(小田愛結)についてある計画を意次(渡辺謙)に明かす。
市中の地本問屋たちが吉原と手を切ると言い出す。蔦重(横浜流星)はその影響で新たな吉原細見などを作っても、江戸市中で売ることができなくなり、さらに、それが原因で吉原の客足が鈍ると危惧される。そんな中、蔦重は鳥山(市原隼人)が瀬川(小芝風花)を身請けしたがっていると聞く。そこで初めて瀬川に対する気持ちに気付いた蔦重は、ある行動に出る。一方、新之助(井之脇海)は思いを寄せるうつせみ(小野花梨)を連れて吉原を抜け出そうと、大胆な計画を立てる。




























