桃源暗鬼のあらすじ一覧
ひどく荒れた天気に見舞われた羅刹学園。修行を終えた四季らが風呂場で憩いのひと時を過ごしていると、無陀野から避難訓練の実施を告げられる。体育館に集められた四季らは、訓練としてそこで一晩明かすことに。いつもの厳しい課題もなく、一同は警戒しつつも用意された食事を楽しむ。1つだけ余ったプリンをきっかけに、四季と皇后崎のけんかが勃発。実は甘いものが好きな皇后崎が本気で怒って死闘になりかけるが、無陀野に叱られて事なきを得る。その夜、四季らは男女に別れて寝ることに。男子陣は怪談を始めるものの、幽霊が苦手な四季は必死に耐える。すると、不意に照明が消え、皇后崎が指さす先に白い影が浮かび上がる。
鬼神の力“炎鬼”を覚醒させた四季の力は圧倒的だった。巨大な炎に飲み込まれながらも、唾切の鬼への殺意は揺るがない。それは己が操る人形であり、かつて唾切を導いた桃太郎・桃部真中への誓いであった。かろうじて唾切に勝利した四季だが、京都支部は崩壊寸前。四季はすぐさま芽衣を連れて脱出しようとするが、力尽き意識を失ってしまう。一方、無陀野らは蓬を追い詰めていた。無陀野は箱の中に閉じこもった蓬を戦闘不能と判断し、仲間の救助を優先させる。駆け付けた先には、なんと死んだと思われていた花魁坂が四季を治療していた。翌日、意識を取り戻した四季は、多くの犠牲を出しながらも生きて朝を迎えられたことを知る。
京都で鬼と桃太郎の激戦が繰り広げられる中、東京の桃太郎機関本部には五月雨が姿を見せる。五月雨は21部隊隊長・桃巌深夜の挑発を受け流し、“鬼神の子”の1人である四季は自分が殺すと断言する。一方、唾切の目的も鬼神の子である四季の確保であった。研究目的で生きたまま四季を捕らえたい唾切は、四季を徹底的に痛めつける。さらに血を使い切って倒れ伏す四季の眼前で、芽衣を殺そうとする。芽衣は自分を守ろうとした両親の死すら嘲笑される。絶望の底に落とされた彼女に、四季の叫びが届く。四季は血も力も尽き果てた体で、守る力が欲しいと強く望んだ次の瞬間、四季の全身が巨大な炎に包まれる。それは炎の鬼神“炎鬼”の力だった。
四季と対峙した唾切は本気を出すと宣言。“棺桶”を開くと、中から桃太郎が現れる。仲間すら人形にするのかと怒りを露わにする四季に対し、唾切はこの死体が自ら望んで人形になったと明かす。その人形となった桃太郎の力で重力を操り、唾切は四季を追い詰めていく。一方、京都支部に戻った無陀野は、蓬の能力で塞がれた入口を前に対応を考える。無陀野の力で無理やり破壊すると、地盤が崩れて地上にいる人々が巻き込まれてしまう。そこに生徒の遊摺部従児と帆稀が合流。帆稀の力を使って地震を装い、周囲の人々を避難させることに。その頃、皇后崎と蓬の戦闘も繰り広げられる。蓬の戦術に押された皇后崎は、箱の中に閉じ込められてしまう。
四季らはアグリに襲われ、バラバラになってしまう。漣水鶏は血蝕解放を使い、アグリを1匹倒すも、続いて現れたアグリに殺されかける。その光景を目の当たりにしながら、手術岾ロクロは何もできずに怯えるばかり。なぜ自分はこんなにも臆病なのか。思い出すのは、今は亡き初恋の相手・瑠々のこと。彼女がいたからこそ強く在れたロクロが、今の自分では天国で彼女に胸を張って会えないと、戦う覚悟を決める。一方、芽衣と共に逃げた四季も別のアグリと戦っていた。しかし、芽衣は両親と同じく自分も死ぬのだとすべてを諦めてしまっていた。そんな芽衣に、四季は「絶望と戦え!」と告げる。そして自身も戦うべく、芽衣を隠して攻勢に出る。
援護部隊総隊長・花魁坂京夜と皇后崎が、京都支部に侵入した唾切と蓬に遭遇する。花魁坂は、伝令の指示を出して皇后崎を撤退させる。対する蓬は、桃の力で巨大な黒い箱を造り出し、京都支部を丸ごと閉じ込めてしまう。時を同じくして、四季らと合流した皇后崎もまた逃げ道が閉ざされたことを知る。そこに唾切が放った怪物・アグリが姿を現す。次々と鬼たちに襲い掛かるアグリに援護部隊は混乱に陥る。小さな部屋に逃げ込んだ漣水鶏と手術岾ロクロだが、1体のアグリが襲ってくる。戦意を失っているロクロに自分だけが頼りだと言われた水鶏は、持ち前の尽くしたがりな性分を発揮。血蝕解放を使い、真正面からアグリを迎え撃つ。
運び込まれた鬼の遺体には、唾切の細菌が仕込まれていた。唾切の能力により操られた遺体が、かつての仲間たちに襲い掛かる。戦闘能力を持たない援護部隊やけが人に対抗する手段はなく、京都支部は壊滅の危機に陥る。戦闘は不利だと察知した花魁坂は、避難を決断する。一方、四季は仲間たちと共に死者と戦って避難を手伝うが、一度死んだ仲間を殺さなければならない状況に激しい怒りを覚える。同じ頃、京都では無陀野率いる鬼の部隊が唾切らと対峙していた。事態を知った無陀野は、部隊を京都支部へ戻そうとするものの、蓬の能力で造り出した巨大な箱に閉じ込められてしまう。さらに唾切が造り出した怪物・アグリによって箱ごと爆破される。
鬼機関京都支部の危機を知った無陀野は、四季らを連れて救援に向かう。京都では、桃太郎機関戦闘部隊の隊長・桃宮唾切が副隊長・桃草蓬らと共に、鬼たちを襲撃。恐ろしい計画を進めようとしていた。一方、鬼機関の京都支部では、大量に運び込まれてくる負傷者の治療に追われていた。無陀野は、四季らを援護部隊総隊長・花魁坂京夜に預け、自身は桃太郎の襲撃を防ぐべく前線へと赴く。皇后崎らが救護の手伝いを始める中、四季は保護された少女・芽衣の面倒を見るようにと頼まれる。桃太郎機関の襲撃により両親と離れ離れになった芽衣に、四季は明るく声をかける。だが、ほどなくして、運ばれてきた遺体の中に芽衣の両親を見つけてしまう。
血蝕解放を成功させた四季は、造り出した銃で血の巨人を倒すが、血を使いすぎたせいで行動不能に。一方、皇后崎は倒れた四季や帆稀を顧みることなく「鬼役を殺せば即卒業」という特別ルールにのっとり、無陀野に挑む。しかし、鬼の血の力を使わない無陀野に傷一つ付けられぬまま、負けてしまう。残り時間はわずかとなり、勝利条件であるボールを見つけだすのは難しい。それでも四季は諦めず、皇后崎と手を組もうと提案し、無陀野から見事ボールを奪い取ることに成功する。ボールを手に入れた皇后崎は、一度は勝利を独占しようとするものの、借りを作りたくないと四季の元に戻る。その時“獏速通信”の獏・むっくんがとある報せを運んでくる。
羅刹学園への入学初日。四季ら新入生は、無陀野と“鬼ごっこ”をすることに。負けたら即退学というルールでありながら、四季は同じ1組目に選ばれた皇后崎迅の挑発に乗り、開始早々戦い始める。皇后崎が使う鬼の力“血蝕解放”に苦戦する四季は、自分も鬼の力を使おうとするもうまくいかない。追い詰められ悔しい思いをする四季と、勝ちを確信しとどめを刺そうとする皇后崎。そんな2人の間に、突然同じ組の屏風ヶ浦帆稀が飛び出してくる。自分をかばってケガをした四季を目の当たりにし、ショックを受けた帆稀は、制御の効かない“血の巨人”を発動させてしまう。血の巨人は強く、四季と皇后崎は防戦一方を強いられる。






















