神の雫のあらすじ一覧
“第六の使徒”が読み上げられる。本間が“第六の使徒”だと主張したイタリアワイン「バローロ」からヒントを得た雫は、“宇宙のようなワイン”を探しにみやびと共に飛鳥を訪れる。偶然見つけたイタリアワインのレストランバーの店主・レオナルドと話すうちに、とある詩歌にたどり着く。一方、“第六の使徒”の描写から、広隆寺の弥勒菩薩ではないかと察した一青は京都へ向かい、霊宝殿にて弥勒菩薩と対峙する。寺を後にした一青の前に、3年ぶりの再会となる母・仄香が現れる。拒絶する一青に対し、仄香は「ただ通い詰めて仏像を見ているだけでは“第六の使徒”を見つけることはできない」と忠告する。
雫と一青は“第五の使徒”のヒントを得るため、マッターホルンの頂上をそれぞれ別ルートで目指し始める。しかし、二人はあっという間に悪天候に変化する魔の山の本性を体現する。アンディの先導で、迂回ルートの長い道のりを進む雫に対し、一青は天候の影響をまともに受けるヘルンリルートでハイペースに進む。いよいよ身動きが取れないほどの吹雪に直面し、ガイドのハウワーは一青に「これ以上は無理だ」と下山を促す。だが、一青はマッターホルンに登ることは「命より大事なんだ…」と訴え、1人で登ることを決意。一層強くなる吹雪の中、一青は母・仄香の幻聴が聞こえ始める。
富士山の見える豊多香の別荘で「第五の使徒」が読み上げられる。ロベールは聞くなり、雫と一青に「命を懸ける覚悟をしておけ」と警告する。「第五の使徒」が指しているのはマッターホルンだと察した2人はスイスへと渡る。マッターホルン麓の街・ツェルマットに到着した雫は、途中に出会ったCA・真紀と共に登山ガイドを探すが難航する。望みをかけて入ったワインバーのような最後の一軒でも、店主のアンディから「山を分かっている登山家しかガイドしない」と断られてしまう。雫が、諦めようとした時、「どこの国のワインか当てられたらガイドを引き受けてやってもいい」とワインを渡される。
雫と一青の策略により、神咲家別荘の地下カーヴからワインを盗んだ犯人が判明する。だが、その犯人には気の毒な事情があった。そんな中、銘柄の分からなくなった数千本ものワインが眠っているとの情報が舞い込む。そのコレクションの鑑定を3日以内にすることができれば、犯人を救えるという。雫とローランは互いの得意分野を生かすため、香りで鑑定を進める。一方、みやびと一青はキャップシールやコルク、ワインの保存状態からワインを特定していくことに。作業を進める中、一青はみやびの仕事ぶりやワインへの熱心な姿勢を高く評価し、スカウトする。
神咲家別荘の地下カーヴから、5本のワインが盗まれる事件が発生。全て二度と手に入らない貴重なワインで、合わせて1000万円以上の価値があるという。犯行が可能なタイミングで屋敷を訪れた容疑者は4人で、何とその中にはロベールも含まれていた。神咲邸に駆け付けた雫と一青は、盗まれたワインがどれほどのものかを知るため、豊多香が2人に残した100年以上前の“シャトー・マルゴー”を試飲することに。あまりの味わいに圧倒された2人は、事件を解決しワインを犯人から取り戻すことに合意する。ロベール以外の3人を軽井沢の別荘に招待し、犯人のあぶり出しが始まる。
“第四の使徒”は“初恋”が主題となる記述だった。一青は、人捜しで横浜のあるバーまで赴き、ジャックという人物と再会する。一方、ワイン事業部では音楽家・真壁宗助から、豪華客船をステージにしたワインと音楽のイベントでワインのコーディネイトをしてほしいと雫宛に依頼が入る。“初恋”をテーマにした演奏会で、日本人のヴァイオリニスト・秋想名誰の音楽にふさわしいワインを探すことに。雫は偶然にも、15年前にフランスで想名誰と会っていた。雫にとって“忘れるはずがない”彼女の音色は、当時以上になぜか寂しく聴こえていた。
再び訪れた“第三の使徒”を巡る対決の日。雫と一青、二人が同時にテイスティングに臨むと勝敗は思わぬ結末を迎える。多忙な日常に戻った一青は、“失敗は決して許されない”会食の予定を控えていた。ローランはこの重要なワインの管理を任される。しかし、長年パトロンとして支えてきた自分を差し置いて一青に目をかけられているローランをよく思っていないマキが、裏から手をまわして劣化したワインを出させる。一方、一青の足を引っ張った責任を感じたローランは、自分が一青のそばにいるべきではないと考え、帰国することを決意する。
雫と一青は、“第三の使徒”と信じるワインを神咲邸に持ち込む。だが、二人は判断を誤りロベールから「両者資格なし」と宣告を受ける。「もう一度チャンスを」と食い下がる二人を見かねたロベールは、3日間の猶予を与える。“ジゴンダス”を飲んだ雫は、“第三の使徒”“郷愁”のワインは「グルナッシュの古木というより老木」から造られたワインだと確信する。高杉のスーパーで該当するワインを試飲する中、ワインのコルクで造られた古木のオブジェから“第三の使徒”を嗅ぎ取る。一方、一青は“第三の使徒”のヒントを求め、たった一人で3日間を遊園地で過ごす。一青はコーヒーカップを見ているうちに、幼少期の記憶へと引き戻されていく。
“第二の使徒”に関する記述が発表される。雫と一青は、手掛かりである“モナ・リザ”をヒントに探し始める。神咲邸を訪れた雫は、ミステリー作家の夏八木舞子と再会。夏八木は雫に、真っ黒のエチケットが貼られた奇妙なワインが届いたことを明かす。ワインに添えられていた手紙には、「ワインの正体が分からなければ、命はない」という脅迫状ともとれる内容が記載されており、雫はこの謎に挑むことに。後日、夏八木の家を訪れた雫は土産としてワインを渡すと、「セカンドワインは飲まない」と夏八木に拒まれてしまう。一方、一青は“第二の使徒”を探すためには“渇き”が必要だと考え、タクラマカン砂漠で日系の女性・ローランと出会う。
雫らは、有名なワインだけが一流ではないことを高杉に証明するため、ワイン探しに奔走する。雫は一青を頼り、ビッグ・ヴィンテージでありながら平凡な出来のマルゴー75年を見つけることに成功する。同じ年の格下シャトーでマルゴーを上回るワインを探すべくロベールを訪ねると、ワインスクールに手紙を持っていくよう指示を受ける。スクールに到着した雫らは、テイスティングに使用された500種類以上のボルドーワインの残りを試飲する。だが、納得いく最後の一本は見つからない。そんな中、高杉から連絡を受けたみやびは2人で食事をすることに。みやびは、学生時代から変わってしまった高杉に何があったのかを問い詰める。
ワイン事業部に、大口契約のチャンスが舞い込む。その取引先は、みやびの中学の同級生で初恋相手・高杉だった。高杉は、一流の食材や酒を専門的に扱うスーパーマーケットを開くため、一級シャトー、マルゴーを筆頭に有名高級ワイン限定でそろえてほしいと注文する。だが、雫と本間はワインの価値を値段や知名度だけで測る高杉の考えに納得がいかない。そこでみやびは高杉に対し、自分たちで選んだワインと高杉が言う高級ワインを飲み比べて判断してほしいと嘆願する。一方、高杉からは、もしマルゴーに程遠いワインを提案されたらみやびを自分の会社に引き抜くという条件を課し、要求を受け入れる。
ワイン事業部に、イタリアワインのみを保管するセラーを持つほどイタリアワイン好きな本間長介が配属される。しかも、香りをかぐだけでイタリアワインとフランスワインをかぎ分ける嗅覚を持っているという。配属されてまもなく、本間は太陽ビールワイン事業部ではイタリアワインのみ扱うことにすると宣言。勝手な方針にいら立った雫は、本間に激しく反抗する。2人の様子を見かねた河原毛とみやびは、イタリアワインとフランスワインの試飲会を実施を提案する。雫が試飲会で出すワインを考える中、ワインを次々とたたき割っている男性を目撃する。事情を聞くと、一青による酷評の記事のせいで彼の店から客や従業員が消えたと知る。
雫は、“第一の使徒”の手掛かりとなった画家・水澤カオリの失われた記憶の中のワインを探す。カオリが夫に止められていたブルゴーニュのワインにヒントがあると考えた雫は美島のフランス料理店でソムリエに扮し、客が頼んだワインをテイスティングすることに。そこで音楽家の真壁宗助が頼んだワインを口にした雫は、あることに気付く。後日、夫を連れて再び店を訪れたカオリは、雫がサーブしたワインを飲んで失っていた記憶を取り戻す。雫はこのワインが“第一の使徒”だと確信する。一方、一青も99%間違いないと自信に満ちた“第一の使徒”を探し出す。2人はあえて試飲せず、それぞれが“第一の使徒”と考えるワインを神咲邸に持ち寄る。
雫は、ワイン事業部への異動を決意。一方、みやびもアドバイザーとしてワイン事業部で働くことに。“神の雫”と“十二使徒”を探すと決意した雫は、豊多香の相続を担当する弁護士・霧生涼子の元を訪れ、預けていた遺言状を読んでいく。そこに現れた一青は雫に、“十二使徒”の一つに関する記述を2人同時にひも解いていくのはどうかと提案。雫も同意すると、2人は霧生から“第一の使徒”の記述を聞く。手掛かりがつかめない雫は街を散策していると、花の香りに誘われ画廊の前に立つ。そこで雫は。記憶喪失の画家・水澤カオリによる一本のワインの心象風景を描いた絵を目にする。雫は、それが“第一の使徒”のイメージそのものの絵だと感じる。
雫とみやびは、アンリ・ジャイエの“クロ・パラントゥ”99年の代わりとなるワインを探すため、銀座に向かう。みやびの行きつけのワインバーのオーナーソムリエ・藤枝史郎からの紹介で、ある人物に会いに公園を訪れる。その人物は、雫が人並以上の嗅覚を持つと察知すると、土の中に埋まっていた“一本”を差し出す。その頃、店ではオーナー社長の美島壮一郎が、商談相手であるアンヌ・ギルマールと15年ぶりの再会を果たす。美島は、雫とみやびが用意した代わりのワインを飲むと、アンヌの本当の気持ちに気付く。遺言状を渡されてから1週間後、一青と共に“別れのワイン”を口にした雫は、亡き母を思い出し涙を流す。
ある日、太陽ビール営業部で働く神咲雫は、新設のワイン事業部への異動を命じられる。雫は世界的なワイン評論家の神咲豊多香の息子でありながら、ワインを飲んだことがなかった。予期せぬ内示に困惑していた雫の元に、豊多香の訃報が届く。豊多香は、雫と豊多香の養子であり若き天才ワイン評論家の遠峰一青に遺言状を残しこの世を去る。そこには、彼が選んだ偉大なる12本のワインとその頂点に立つ幻の1本“神の雫”を、銘柄および生産年まで言い当てた者に遺産の全てを譲り渡すと記されていた。ワインの知識がない雫は、偶然知り合ったソムリエ見習いの紫野原みやびに助けを求める。



























