阿川佐和子、最終回を迎える「サワコの朝」への思いを明かす「結構、いい番組だったでしょ?」
阿川佐和子 コメント「一つだけ大事にしていたことは…」
2011年10月にスタートした「サワコの朝」はついにラストを迎えます。番組が始まった頃、私は「聞く力」という本を出し、なぜか知らないけれど売れてしまって(笑)。一部ではインタビューのエキスパートみたいに認識されましたが、活字と違って、テレビは表情や質問の仕方は編集できないので、「ちっとも聞き方うまくないじゃん」ってバレてしまうのではと、内心焦っていました(笑)。本の中で「聞くことに集中するためにメモは置かない」なんて書いてしまったから、メモも置けないし…(笑)。
この9年半の間、私は週刊誌の対談もあるので、月に最低でも8人の方にインタビューすることを続けてきたおかげで、ずいぶんと鍛錬されました。30分番組ですが、収録は1時間半以上。その間、ゲストと私しかいないので、テレビのトーク番組の割にじっくりお話を聞くことができました。毎回ヒットは打てないけれど、左官屋さん(2020年4月18日放送回、久住有生・左官職人)や、お坊様(20年12月19日放送回、塩沼亮潤大阿闍梨・僧侶)など、あまりテレビで見たことがない方もお招きし、視聴者の方から思わぬ反響をいただけたのがうれしかったですね。
私がこの番組で一つだけ大事にしていたのは、できるだけシンプルな番組を作ること。トークと音楽だけ。余計なVTRや小道具はなるべく加えない。トークに集中する番組がたまにはあってもいいのではと思ったのです。土曜の朝ですからね。ボーッとした気分で観ていただけるような呑気な番組にしたかった。結構、いい番組だったでしょ?9年半もの間、ご視聴いただき本当にありがとうございました!!