「言葉」は誰かと繋がるためにうまれた
変化を受け入れることは怖いし、誰もが早々にできるものでもない。時間はかかるだろう。想のように周りにいる人の影響があって初めて気持ちを整頓できたりもする。紬と想は高校の教室に行き、今抱えている気持ちをすべて伝えあった。紬は「佐倉くんが言いたいこと全部言えるまで待つし」、「伝えるの諦めないでほしい」と強く告げた。それは、高校の頃、体育館で聞いた「言葉」というタイトルの想の作文にあったフレーズともリンクする。「言葉がうまれたのはきっと思いの先にいる誰かと繋がるためだ」と。
伝える術は何でもいい。文字や声、スマホなどの機械や手話。何を使ってもいいから、自分の気持ちを大切な相手に伝えることを“諦めないでほしい”。それがこの作品に込められた思いなのではないだろうか。
家族や恋人、大切な友だちや大好きな人が今いる人は全員、できれば2022年中に気持ちを伝えたほうがいい。今、頭に浮かんだその人はきっと、自分に起きた変化なんてきっと気にもせず受け入れてくれる人だろうから。「silent」を見た人の未来が明るいものになるよう願う、そんな作品だった。
◆文=ザテレビジョンドラマ部
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