舘ひろし“刑事定年”で「終わった人」に!? 黒木瞳とは20年ぶり共演
大河ドラマ「毛利元就」(1997年、NHK総合)など、数々ヒット作の脚本を手掛けてきた内館牧子原作によるベストセラー小説「終わった人」が、2018年に映画化されることが分かった。
大手銀行のエリートコースを外され、子会社へ出向となりそのまま定年を迎え、世間から“終わった人”と思われるようになった主人公・田代壮介役に舘ひろし。かつての輝きを失った夫と向き合えない美容師の頑固妻・千草役を黒木瞳が演じる。
なお、2人が共演するのは1996年に放送された渡辺淳一ドラマスペシャル「無影燈」(テレビ東京系)以来、実に20年ぶりとなる。
本作のメガホンを取るのは「リング」や「仄暗い水の底から」など、日本ホラー界の名匠・中田秀夫監督。今回は初めてのコメディー映画に挑戦する。
実はメロドラマが好きだという中田監督自らが、原作にほれ込み企画。本作を「本当に撮りたかった作品」と語り、登場人物の人情・愛情があふれる温かい空気感と、シニカルな喜劇が絶妙にマッチした作品に仕上げる。
舘が演じる田代は、原作ではエリート街道から転落し、仕事に未練を残したまま定年を迎え「ジジィ扱いすんな!」と、ダサくもがむしゃらにもがく、どこか憎めない男性。
一方、黒木が演じるその妻・千草は、そんな夫にあきれ、相手にすらしないが、実はしっかりその様子を気に掛けている頑固でも心優しい女性だ。この心理描写の多い夫婦関係を、中田監督はハートフルな大人の上質コメディーに描き上げる。
ストーリー
大手銀行の出世コースから 子会社に出向、転籍させられ、そのまま定年を迎えた田代壮介(舘)。仕事一筋だった彼は途方に暮れた。美容師の妻・千草(黒木)は、後ろ向きな発言しかできなくなった壮介に距離を取り始める。
このまま老け込むのはまずいと感じた彼は、スポーツジムで体を鍛え直すことに。しかし、満たされない。「俺はまだ終われない。どんな仕事でもいいから働きたい」と職探しをするが、いくら高学歴とはいえ特技もない定年後の男に職などそうない。
だが、ある人物との出会いが、彼の運命の歯車を回すのだった…。
2018年、全国ロードショー