安田大サーカスのクロちゃんの半生をドラマ化したParaviオリジナル 人生ドラマ劇場「クロちゃんずラブ~やっぱり、愛だしん~」が、Paraviにて独占配信中。クロちゃんを演じるのは、昔からクロちゃんが好きだったと語る俳優・野村周平。作中では、細かい動作や特徴的なハイトーンボイスまで再現し、その演技力が評価されている。だが、どう演じるかは制作スタッフも悩み、撮影を迎えてから形にしていったという。どのように制作を進めていったのか、またクロちゃんとのエピソードなど、撮影の裏側について聞いた。
オファーを受けた理由は「クロちゃんが好きだったから」
――クロちゃん役はどのような経緯でオファーがあったのでしょうか。
もうそのまんまです。クロちゃんの半生がドラマ化されるんですって言われて「何?どういうこと?」みたいな。「クロちゃんってまだそんな長く生きてなくない?」っていう感じでしたね。
――オファーを受けた時の、率直なお気持ちを聞かせてください。
うれしかったですが「なんで俺?」とは思いました。でも受けたのは、やっぱり元々クロちゃんが好きだったからかな。あとはもう台本も訳がわからなすぎておもしろいなと。「こんなぶっ飛んだ人いる?」みたいな。ただ、それが面白くなりそうでしたし、これをしっかり演じたらめちゃくちゃ面白いものになるなって感じたので、受けてよかったです。
――ドラマを拝見して、声や話し方などもすごく似ていることに衝撃を受けたのですが、役作りでこだわったことはありますか?
実はそこは衣装合わせの時から迷っていたんです。どこまで本物のクロちゃんに寄せるのか、寄せないのか、どうしますかって話をしていました。そのまま初日の撮影を迎えて、それでもまだみんなで悩んでいて、監督も「僕もどうしようかなと思って」って仰っていて。
「でも、やっぱ声は高い方がいいんじゃない?」と決まってからは、声の変化や、口の動きをクロちゃんに寄せていきました。アヒル口にして、ぶりっこにしとけば大体クロちゃんになれたので、頑張ってぶりっこになりました。
――体重もかなり増やしたんですか?
測ってないですが、見た目は太りました。でもこれが許されるんだったらずっとこれがいいなって思います(笑)。体型を気にする必要がないから、食いたいもの食って、ビールも遠慮なく飲んでいられるんですもん。クロちゃん役としてだと、テレビに映って太ってても、この人すごいなって言われるんですよ。こんな自由にやらせていただける仕事は初めてでしたね。