割り切れないトモの複雑な心
やはりトモのそれは一種の試し行動だったのだろう。どんなに好きと言われても、それは一時的な感情に過ぎず、いつか冷めてしまうものだという前提がトモの中にある。だからこそ、最低な行動を繰り返し、コースケに嫌われて「やっぱりそんなもんだよね」と自分を納得させようとしたのだ。
だけど、コースケはバカ真面目に家までやってきて、トモの全てを受け入れようとした。そんなコースケの涙と鼻水にまみれたティッシュを見て、トモは愛おしく思う。これって好きってこと?そう思い始めたトモだったが、コースケがスミレとキスしたことを正直に打ち明けたことで彼女の気持ちは一気に氷点下まで冷え切る。
結局のところ、トモはもう傷つきたくないのだ。トモもコースケのことを憎からず思っているが、純粋な彼氏彼女になっても相手の気持ちまで縛れるわけではない。だったから最初からお金の関係で、あとは何の縛りもないサブスク彼女と利用者でいる方が、トモにとっては楽に思えたのだろう。でも、スミレとコースケのキスに悶々とする気持ちを隠せない彼女は、やっぱりそれだけで割り切れる性格ではないように見える。
そんなうじうじとしたトモを尻目に、第6話ではなーちゃんが一途なコースケに目をつける。突然のモテ期が到来したコースケは、最終的にどんな決断を下すのだろうか。
■文/苫とり子
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