ジョージはもともと禿げている設定だった
向井がドラマ「池袋ウエストゲートパーク」世代ということで、同ドラマに出演する窪塚洋介が声優を務めるジョージに最も気持ちが盛り上がったと言うと、キャラクターデザインについて監督は、「原作ではアイパッチで、地球で犯罪を犯してロミと逃亡する人物。たぶんストレスをすごい抱えてるやろうと思って、髪の毛が禿げている設定にしたのですが、プロデューサーから反対されました」と裏話を明かした。
また、漫画では描かれていない部分を映像化するにあたって、「アニメ的な仕掛け、工夫をたくさんした。何もないところでひとりぼっちになる怖さなど、見ている人も同じ境遇になってもらいたいと思っていた」と、苦心した部分を語った。
「普段漫画を読んでいる時には動かない脳みその部分がぐるぐる動いた」
ストーリーについて、「『なんでこんな展開なんだろう』と気になって原作に戻ったら『こんなことを描いているんだ!』という衝撃が走った」と語る向井。特に宇宙の闇商人・ズダーバンの「文明が栄えるには、ロミたちが作った星はきれいすぎる」というセリフが身につまされ、「戦争だったり、(人間の)核を探ると欲望とか嫉妬とかいろいろなものがあるけれど、それをすごく言い表しているシーンだと思った」と語った。
そして最後には「僕が普段漫画を読んでいる時には動かない脳みその部分がぐるぐると動いた感覚があった。それぐらい壮大なテーマで、でもすごく身近な問題がいっぱい描かれていて、改めて“漫画の神様”のすごさを感じたし、それを映像化したSTUDIO4℃、西見監督のすごさを感じました」と、普段から漫画、アニメに親しんでいる向井ならではの本作への熱い感想を寄せた。