![テレビアニメ「ゆびさきと恋々」第10話より](https://thetv.jp/i/nw/1186731/12809661.jpg?w=1284)
桜志の切なすぎる恋に視聴者涙
後日、大学で桜志が逸臣を待ち構えていた。最初から好戦的な態度の桜志に対し、「友好的にいこうや」と肩を組む逸臣。そのまま抵抗する桜志を強引に連れ去る。2人きりになると、好きなパンは? 好きな学食は? サークルは?と質問攻め。桜志に「関わりたくない」とまで言われても、逸臣は一切怯まない。それどころか、何でも言うことを聞くという条件で桜志を自分のバイト先に連れ出すのだった。
逸臣に対抗するようにビールを飲んだ桜志は酔いつぶれ、お店で寝てしまう。夢で見たのは過去の記憶だ。子供の頃、姉の実桜(CV:庄司宇芽香)に連れられ、夏休みに毎日盆踊りの練習に通っていた桜志。そこで出会ったのが雪だった。
お祭りの日、桜志は雪と初めて手話で会話する。桜志は実桜が持っていた本でいつの間にか手話を覚えていたのだった。きっと繰り返し練習したのだろう。それなのに最初に伝える言葉が「アホ」とは、素直じゃない桜志らしい。けれど、そんな言葉でさえも、雪はみんなが花火を見上げる中、桜志の方を見て受け取ってくれる。
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「まるで 自分たちだけの暗号みたいで そこから生まれる表情も感情も 口で話すのと何も変わりはないのに特別に見えて 手話に どんどんハマっていった」
その感情を人は恋と呼ぶのかもしれない。けれど、桜志にとってはどこにもカテゴライズして欲しくないほど大切に長年温めてきたものなのだ。それなのに突然現れた逸臣に雪の心も視線も奪われてしまった。
「いつ どこで出会ったとしても いいなって思って俺は雪を選んでいくんだよ」と逸臣。過ごした長さは関係ない。それはきっと桜志も分かっている。それでも抑えられない苦しみを、痛みを、桜志は怒りでしか表現することができなかった。けれど、逸臣の大きな器に怒りを全て受け止められ、いつの間にか桜志の目から涙が溢れる。自分をグリグリと撫でてくる逸臣の手をはねのけ、「もし あいつを泣かせたりするようなことあったら…そんときは男がいようが関係ねえから!」と凄む桜志。
雪を誰にも奪われたくない気持ちを自覚し、本当のスタートを切った桜志に、視聴者から「桜志の誰にも言えなかった雪への気持ちを吐き出してるのが本当不器用で胸が熱くなる」「バカだな、桜志。一緒に泣いてやるよ」「面倒くさいヤツだけど憎めない」「頑張れ!桜志くん!!!」と心を寄せるコメントが上がる一方、ライバルにも寛容な逸臣に「桜志の事すら受け止めて“お前の事嫌いになれない”と言えてしまうんだから勝てないよね」「逸臣さん、万人にモテるんだろうな。器がでかい」「顔も中身もイケメンすぎる」という声が上がった。
◆文=苫とり子
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