言葉ではない気持ちの表現。「じゃあ、どうすると!?」
――お市は戦国一の美女と言われた女性なのはご存知ですか?
知ってます。舞台化発表の会見に彦摩呂さんと出させていただいて、その時に「戦国一の美女と言わるお市役の~」って紹介されたんです。そこで初めて知って、「うわあ、えらい呼ばれた方されてしまったなあ」って思いました。れいな、「美女」なんて言われたことないけん(笑)。
――織田と浅井の両サイドに入る重要な役ですが、どちらかで気持ちの受け止め方も変わってきますか?
あると思うんですけど、今はそこまでの余裕がなくて、「どっちが織田でどっちが浅井だっけ?」って感じで稽古をしている最中です。まだシーンごとの稽古だから、ごっちゃになるんですよね。なんですけど、お市の気持ちがよく描かれているのは浅井編の方かなって個人的には思います。あまり言っちゃうとアレなんですけど、織田編の方では、いつお市が殿(浅井)のことを好きになったのかが描かれてなくて、でも浅井編の方になると、一気に殿を好きになっていって、だけどお兄ちゃん(信長)も好きだし、というのが溢れてくるんですね。
――ダブルストーリーならではのところですね。
でもでも、難しいなと思うのが、台詞として「私は複雑です」みたいなのがないところなんですよ。例えば浅井に対して「心配でございます」みたいな台詞があったとして、でも、感情としては信長のことも心配なのにそういうことを言っている、みたいなやつです。そこに「私の心は複雑です」っていう言葉(吐露)がないから、「これ、どうやったらお市の心が伝わるのかな?」って、すごく頭が痛いです。
――台詞の言い方次第ですね。
輿入れの時もそうなんですけど、割り切っているけど、本当は納得したくないという気持ちがあるんですね。「分かりました」と飲み込んだけど、本当は嫌だよっていう気持ちもあると言われて。それを“田中れいな”としてやったら、「あー、はいはいはい。分かった分かりました」って、こんなんですよ。
で、「こういうことですか?」って聞いたら「違う」って瞬間返されて(笑)。分かったって言ってるのに反抗的な態度っていうのは、「あ、分かってないじゃん」っていうものだと思うんですけど、昔の時代の人は違うっぽくて。「じゃあ、どうすると!?」ってなってます、今(笑)。
――自分にないところの表現ですね。
ホントに! 現代の話だったらそれでありなんですよね、きっと。「あー、分かった、分かった。行けばいいんでしょ」みたいな。でもそうではないって言われたし、まだちゃんと答えが出てないです。
――そこが本番でどう表現されるのか注目してます。
頑張ります。頑張るしかないけん。
5月17日(木)~5月28日(日) 全16公演
SIDE織田、SIDE浅井を回替わりで公演
劇場:CBGKシブゲキ!!(東京都渋谷区道玄坂渋谷プライム6階)
【HP】https://nobunaga-stage.com/
【Twitter】@nobunagastage
■田中れいな公式Instagram
【Instagram】tanakareina.lovendor
■田中れいな公式ブログ
【blog】https://ameblo.jp/tanakareina-blog/
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