「出川さんは、さんまさんとテレ東の間を取り持つ“奇跡のキューピッド”」【テレビ東京プロデューサー・平山大吾】
驚いたのは、出川さんって、こんなにも好感度タレントだったのかと
――「充電」は、初回から手応えはあったのでしょうか?
「ありましたね。驚いたのは、出川さんとロケしているとこんなにもミラクルが起きるのかということと、出川さんってこんなにも好感度タレントだったのかということ。出川さんはよく『こっちが壁を作らなければ、向こうも壁を作らない』と言うんです。『おう、出川~』と呼び捨てにされて、強引に肩を組まれても、可哀想に映らないタレントはなかなかいない(笑)。そんな生来の人柄の良さがあるからこそ、思いがけない面白い展開も起こるんだと思います」
――出川さんの発言を一言一句文字に起こすテロップなど、編集へのこだわりも感じます。
「テロップは、出川さんの噛んでるリアルな感じを面白く出すにはどうしたらいいんだろうと考えた末、あの形になりました。つまり、言い間違えたり、つっかえたりしているところも全て文字にしてしまおうと。また、雰囲気を出すために細かくカットを割っているのもポイントで。うちの局だと、『土曜スペシャル』(1986年~テレビ東京系)が1番組でテロップは1200枚くらいなんですが、『充電』は4000枚ほど。コメントテロップの編集だけで丸3日。これはもう、かなりなレベルなんですが、うちには優秀なテロップの編集マンがいるので、本当に助かってます(笑)」
――そして昨年春から、ゴールデンの土曜夜8時台に進出。「めちゃ×2イケてるッ!」(1996~2018年フジテレビ系)に視聴率で上回ったこともニュースとなりましたね。
「土曜の夜8時といえば、『めちゃイケ』はもちろん、これまでも、『8時だョ!全員集合』(1969~1985年TBS系)、『オレたちひょうきん族』(1981~1989年フジテレビ系)といった大人気番組が放送されていた時間帯ですから。『めちゃイケ』に勝ったというよりも、“バラエティーの表通り”の時間帯で結果を残せたことがうれしかったです。正直、最初は1クールで終わるんだろうなと思っていたので…(笑)。それが何とか1年間続き、たくさんの方々に支持していただけているという現状は、本当にありがたいと思っています」
――ゲストは、出川さんと仲の良い芸人さんが多いですよね。出川さんとゲストの仲睦まじい姿にも心癒やされます(笑)。
「よゐこの有野晋哉さんに来ていただいたとき(7月7日放送)は、奇しくも相方の濱口優さんが結婚を発表した翌日だったんです。それで出川さんが、ロケ中に濱口さんに何度か連絡を取っていたら、まさかの、濱口さんがロケ地まで来ていただいたっていう(笑)。そういうことができるのも、出川さんと仲のいい方々がゲストに来てくれているからこそ、なんでしょうね。ただ一方では、緊張する出川さんもすごく面白いので、今後はゲストの人選にももっと幅を持たせたい、という意識もあります」