![「コントと音楽 vol.02『他人関係』」](https://thetv.jp/i/nw/244078/1538636.jpg?w=1284)
振り切った生の芝居
全身で表現する芝居が生の醍醐味の一つ。中川は大きなリアクションの中に繊細な表情や動きを忍ばせて、冷静さは保ちながらもアドレナリンの出まくったエネルギッシュな演技を見せた。テンポのいい軽妙な会話に、コントの一場面で見せた前野朋哉とセリフ&動きを完全シンクロさせる芝居、さらに場の空気で表情を変えてみたり、アドリブを繰り出したり、時に客席に絡んだり。初めてとは思えないほど、全てをさらりとやってのけた。
絶妙なコントセンス
考えさせられるようなテーマ性が潜んだコントは、ともすれば尖った空気になりがち。そこを中川は絶妙な間や緩急つけた言い回し、コミカルな動きなどでうまく笑いへとつなげる。清々しいほど振り切った出川哲朗のマネ、突如繰り出す気取ったイケメンの空気、どこかオドオドしたキャラ…。これまでに培ったコントセンスが光っていた。
初めて見せる歌い手の顔
“オチ”となる歌では、バンドを背負い堂々とステージに立った中川。「Timing」(原曲歌:ブラックビスケッツ)、「木綿のハンカチーフ」(原曲歌:太田裕美)に「今宵の月のように」(原曲歌:エレファントカシマシ)、ショーのラストを飾った「田園」(原曲歌:玉置浩二)の4曲に他キャストも交えて歌唱参加。力強くのびやかに、時に柔らかな声で優しく、透き通ったファルセットまで聞かせる。何より自然と体を揺らし、キャストらとアイコンタクトを取りながら、楽しそうに歌う姿が印象的だった。
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