映画「思春期ごっこ」公開!未来穂香&青山美郷SPインタビュー
未来穂香と青山美郷が主演する映画「思春期ごっこ」が、8月23日(土)に東京・新宿武蔵野館で公開。さらに10月4日(土)には大阪・シネヌーヴォ、今秋には京都・立誠シネマ、広島・横川シネマなど全国での順次公開を予定している。
「思春期ごっこ」は大の仲良しだった女子中学生・鷹音(未来)と三佳(青山)の二人が、奈美江(川村ゆきえ)との出会いを機に少しずつ関係性が変化させていく様子を丹念に描いた青春映画。25歳の映画作家・倉本雷大が監督と脚本を務め、さらに写真家の青山裕企氏が作品のメインビジュアルを撮りおろすなど、若き才能が結集したフレッシュさあふれる作品だ。
また、本編のスピンオフとして前日譚を描いたDVD「水色の楽園」も発売。ある日、誰もいない学校に忍び込んだ二人がプールや屋上で遊ぶ、仲睦まじい姿が収められている。
そこで今回は、主演を務めた未来と青山にインタビューを敢行。「思春期ごっこ」と「水色の楽園」の撮影時のエピソードや作品の見どころを語ってもらった。
□「女子は、仲の良い子が自分以外の子と遊んでいるだけでけっこう気になる」
――「思春期ごっこ」の撮影はいつごろ行われていたんですか?
未来 ちょうど1年前ぐらいです。でも、1年前と比べると自分も変わったなって思います。あのときの私はトゲトゲしていたところがあったんです。その時ちょうど高校二年生で「今の私は自分でなんでもできる!」と思い込んでいたので(笑)、自分の強がっている感じも鷹音に出ているなって。
青山 ふふふ。
――最初にストーリーを読んだときの印象はいかがでしたか?
未来 じつは最初は不安でした。脚本を見せてもらって「この繊細な女子中学生の心境の変化を私は演じ切れるのか」と思いました。
青山 うん、私もリアルすぎてビックリしました。ささいなすれ違いを重ねてどんどん大変なことになるのは、「女子あるある」だと思うんです。
――作中では三佳が自らの憧れの人である奈美江(川村ゆきえ)と出会い心引かれることで、鷹音と三佳の関係に大きな変化が訪れます。
未来 中学生にとって、奈美江さんみたいな大人の女性は「自分が持っていない何か」を持っているんですよ。そこに憧れちゃうんですよね。だから、三佳が奈美江さんに惹かれる理由はとてもわかります。でも、鷹音が三佳を奈美江さんに取られた気分になって、嫉妬するのもわかるし…。
青山 女子は、仲の良い子が自分以外の子と遊んでいるだけでけっこう気になるんですよ。だから私も、どちらの気持ちもすごくわかります。でもそれ以上に、私としては川村ゆきえさんのたたずまいが本当に素敵で…初めてご一緒させていただいたんですが、すぐに川村さんに引き込まれたというか。三佳と同じように身も心も委ねさせてもらっていました。
――役に入るときから、役柄に感情移入できたんですね。
未来 そう、だから逆に私たちだけのシーンには変な緊張感があったよね。
青山 たしかに。独特な空気感になっていました。ちょっと関係がこじれているころのシーンなんか特にそう。
未来 撮影中は二人の間に壁があったよね。役としての二人の壁が自然に作れていたのかもしれないです。
――なるほど。「思春期ごっこ」は女子校を舞台にしたお話ということで、共演者は同世代の女の子が多いですが、現場ではどんなお話をされていましたか?
青山 それはもう、二人でいるときと違ってすごく賑やかでした。荻野可鈴(二人のクラスメイト・あゆみ役)ちゃんは、ずっとしゃべっていたような気がします(笑)。
未来 可鈴もそうだけど現場に知り合いも多かったから、女子が集まると自然とそうなっちゃいますね(笑)。でも可鈴もオンとオフはしっかりしていて、私たちを明るい気持ちにさせてくれて。そういうフォローもみなさんにたくさんしていただいたので、嬉しかったです。撮影の合間にみんなと「ここの気持ち、わかるよね~」みたいなことはずっと言い合っていました。
□「未来穂香と青山美郷」が出ているスピンオフDVD
――本編のスピンオフDVD「水色の楽園」では二人がお互いの夢を知り、心を通わせあうという前日譚が描かれます。監督からは演技についてどんな指示がありましたか?
未来 ほとんど自由にやらせてもらえました。監督は「ここでは鷹音と三佳というより、未来穂香と青山美郷でやってほしい」という感じだったんですよ。
青山 演技もほとんどアドリブでした。撮影したのが本編のクランクインの前だったので、それこそ私は自分と三佳という役をすり合わせながら演技していました。
未来 そうだったんだ。私は逆に役柄はほとんど考えずにやってたなあ。でも「水色の楽園」があったからクランクインから自然に役柄に入っていけたのはあるかもね。
青山 そうだね。いろんな見方ができる作品になっているんじゃないかなって思います。
―――そのお話を聞くと、「この二人は未来さんと青山さんなのか、鷹音と三佳なのか」と想像しながら見ることもできますね。
未来 私から見たら、かなり未来穂香なんですよね(笑)。例えば両親は見たら私が遊んでいるようにしか見えないだろうし、でも私を知らない方が見たら鷹音として見てくださるだろうし…「水色の楽園」の私たちがみなさんにどう見えるか楽しみですね。
青山 「水色の楽園」では二人でいろんなことやっているんですけど、後半になると二人の心がどんどんからみあってきて、その変化にもぜひ注目してほしいです。
―――では最後に「思春期ごっこ」の見どころを教えてください!
未来 「思春期ごっこ」は嫉妬とか憧れとか、女子中学生のリアルな感情が本当に繊細に描かかれている作品だと思います。女の子どうしの関係性は、少しの嫉妬からどういうふうにズレていってしまうのか、嫉妬の先に待っていることは何か、というところに注目してほしいです。
青山 観る方によって感じ方が違う作品かと思います。女性から観たら共感してくださる方がいらっしゃると思いますし、男性からみたら「面倒くさいな」と思う方もいらっしゃるかもしれない。なので男女問わず様々な年齢層の方にも「思春期ごっこ」を観ていだだきたいです。
映画「思春期ごっこ」の予告編は公式ホームページ(http://www.sishunki-g.com/)で紹介されている。
8月23日(土)より新宿武蔵野館ほか全国ロードショー
監督:倉本雷大、写真:青山裕企
出演:未来穂香 青山美郷、逢沢りな(特別出演)、伊藤梨沙子、荻野可鈴、井之上史織、本宮初芽、浅見姫香、タカオユキ、真山明大、川村ゆきえ
【HP】www.sishunki-g.com/
DVD「水色の楽園」
発売中
価格:3000円(税別)
収録時間:本編約30分+特典約30分(メイキング)
発売:バップ