劇場版「アイドルマスター」異例の再上映&クロスメディア!その魅力を探る
大人気の“アイドルプロデュース体験ゲーム”「アイドルマスター」(通称「アイマス」)を原作にしたTVアニメの劇場版「THE IDOLM@STER MOVIE 輝きの向こう側へ!」。芸能事務所“765プロ”所属のアイドル13人と、彼女たちに憧れるアイドル候補生7人の成長を丁寧に綴った物語は、'14年1月より39館で公開、興行成績6億7千万円超を記録した。そんな同作が、9月19日から「VideoM@ster版」として全国40館で上映されている。公開から9か月、観客を再び映画館へ引き寄せる「アイマス」の魅力とは?
10月10日(金)まで上映中の「VideoM@ster版」は、10月8日(水)に発売される同作のブルーレイ&DVD向けに作画、画質の向上等が施されたバージョン。映画で例えるなら、旧三部作にデジタル加工、CG追加処理された「スター・ウォーズ」の特別編のような立ち位置だ。興行的には、アカデミー賞ノミネート作品の再上映の例はあるものの、パッケージ発売間近の映画の再上映は異例。だが、初日舞台挨拶が平日にも関わらず満席になるなど上映は好調に滑り出している。とはいえ“映画としての魅力”なしでは、熱狂的なファンといえども再びの鑑賞には難色を示すはず。
では、本作の“映画としての魅力”は何か? 最たるものはクライマックスのライブシーンだろう。無数のサイリウムが輝くアリーナで、主題歌「M@STERPIECE」を5分30秒にわたりフルコーラス披露するアイドルたち。ランウェイで歌い踊る彼女たちを縦横無尽のカメラワークで追っていく――。音響設備の整ったスクリーンで観る臨場感あふれるシーンに、ファンならずとも興奮を覚えるはずだ。それこそ映画館ならではの体験であり、何度も観たくなる理由でもある。また、5月に発売されたゲームの最新作「アイドルマスター ワンフォーオール」をきっかけに「アイマス」を知ったファンにも、再上映は映画をスクリーンで楽しむ絶好のチャンスだろう。
そのゲームとのクロスメディア展開で、映画の世界観はいまも広がり続けている。9月20日、東京ゲームショウで声優陣による「~ワンフォーオール」ステージイベントが催され、映画に登場したアイドル候補生が同ゲームのゲストキャラクターとして加わることが告知された。また、GREEで展開中のソーシャルゲーム「アイドルマスター ミリオンライブ!」では、アイドル候補生7人の映画では語られなかったエピソードが無料視聴できる。ゲームからアニメ、映画へと広がり、映画の感動をイベントやゲームで追体験する――。「アイマス」はコンテンツの枠を超えて、ますます輝きを増していく。