――アフレコは、どのような雰囲気で行われたのでしょうか。
内藤圭祐:アフレコは、年明け早々でまだコロナが身近ではない時期でしたので、従来通り、キャストの皆さんが一堂に会する形で行いました。収録後に打ち上げを用意していたのですが、キャストの皆さんがブース内にずっと残り、皆さんで楽しそうに写真を撮り合ったりされていて、なかなか出てきませんでした(笑)。それだけ雰囲気の良い収録でした。
シリーズによって、チームの空気感にもそれぞれの特徴が出ていて、それらがうまく融合した感じで、とてもいい組み合わせだったなと思います。
キュアグレースを演じられている悠木碧さんは、キャリアもありますし、抜群にお上手ではあるんですが、「ヒーリングっど・プリキュア」のテレビシリーズが始まったばかりだったこともあって、最初は多少の気負いもあったと思うんです。そんな彼女をはじめとする「ヒーリングっど・プリキュア」の3人を、各シリーズを1年間やり遂げた先輩プリキュアの皆さんが同じブースで見守っているという光景は、とても素敵でした。
――敵キャラクターのリフレインは、平田広明さんが演じられています。
内藤:平田さんにお願いしたのは、深澤監督からの要望が大きかったんです。深澤監督は過去に「ONE PIECE」(フジテレビ系)のディレクターを務められていたこともあって、(サンジ役の)平田さんには全幅の信頼を寄せています。このリフレインは、いわゆる純粋悪ではなく、切なさも秘めた複雑なキャラクターなので、深いお芝居ができる声優さんでなければならない。そこで深澤監督は、平田さんのお名前を挙げたのだと思います。
結果的に、リフレインが抱え持っている悲哀の部分と、13人いるプリキュアを相手に圧倒的な力を示す敵としての強大さという部分、その両方をとてもドラマチックに表現してくださって。平田さんにお願いできて、本当に良かったと思っています。
――もう1人の重要なゲストキャラであるミラクルンを演じているのは、子役として活躍されている稲垣来泉さん。
内藤:ミラクルンというキャラクターは、テレビシリーズの妖精たちとはまた別の存在感が欲しかったので、“天才子役”と言われる稲垣さんにお願いしました。
基本的に「ミラミラ」で会話をするキャラクターなんですけれど、稲垣さんの「ミラミラ」は、ちゃんと場面場面に合わせて、違う感情が表現されているんですよ。ご本人は「アフレコは初めて」とおっしゃってましたが、事前に台本をしっかり読み込んで、いろんなパターンを練習されたんだろうなと。ブースで演じる姿を見ながら、監督と一緒に感動してしまいました(笑)。
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