――「さくらの親子丼」が放送中ですが、人気シリーズの第3弾に出演が決まった時の気持ちは?
正直、うれしい気持ちよりも不安の方が大きかったです。今回、オーディションを受けて役を頂いたんですけど、真由子だけじゃなくて他の役でも受けました。
自分の中で、真由子役だけ腑に落ちなくて、というか、「真由子ってどういう性格で、どんな子なんだろう?」ってキャラをつかみ切れてないままオーディションを受けたので、真由子役に決まったと聞いた時も「どういう子として演じていけばいいのかな?」って。
――では、決まってからどういう子なのか役づくりをしていったわけですね。
はい。クランクインの時、監督にも相談しました。真由子は中学までバスケを熱心にやっていて、すごくいい子だったけど、あることをキッカケに家出をして、風俗で働き、薬物に手を出して少年院にまで入っていて。
中身はいい子なんだけど、怒りとか悲しみとか、喜怒哀楽がはっきりしていて、それが表に出やすい子なんだなって思いました。
――良くも悪くも表に感情が出てしまう。
そうなんです。だからぶつかる時は思い切りぶつかっちゃうし、悲しい時は思い切り泣くし。真由子って泣くシーンが多いんです。台本を読んだら、「泣く」「泣く」「泣く」って、泣き過ぎだろ!って(笑)。
演技で泣くシーンがあるのは今回が初めてだったので、プレッシャーで撮影の前の夜はなかなか眠れなかったです。当日もドキドキ緊張しながら挑みました。
――うまくいきましたか?
真矢ミキさんから「泣くということにとらわれず、ちゃんと役としての感情を持っていれば、それが解き放たれるから」っていう言葉を頂いて、それを意識してやってみました。
――真由子との共通点とか共感できるところは?
演じていくにつれて、真由子は根がしっかりしているなと思いました。私がしっかりしているかどうかは分からないんですけど(笑)、決めたことはちゃんとやる“行動力”があるところは似てるのかなって思いました。
――井本さんも、思いたったらすぐに行動を?
私、すごくハマりやすいんです(笑)。自粛期間にちょっとボディーメークさせたいなと思って「筋トレをやろう! くびれを作りたい!」と思って気軽な気持ちで腹筋とか筋トレを始めたら、それが続いてくびれもできました。
――真由子は子どもシェルター「ハチドリの家」で共同生活を送っていますが、共演者も同世代が多いですよね。
はい。撮影がすごく楽しいです。みんなと仲良くなりました。夏美(西本まりん)とのシーンが多いので、特によくおしゃべりしています。
――共同生活に憧れますか?
私、中学3年生まで京都で過ごして、高校に進学する時に家族と一緒に東京に引っ越してきたので、母がいないとたぶんやっていけないんじゃないかと思うんです(笑)。
まだひとり暮らしとかできないだろうなぁって。でも、シェアハウスとか憧れますね。友達と一緒に生活するのも楽しそうだなって。
――「さくらの親子丼」も11月7日(土)に第4話が放送となります。見どころを教えてください。
子どもシェルターは実際にある施設ですし、親から虐待を受けてシェルターで暮らしているという子がいるというのも現実にあります。これまでのシリーズよりも壮絶な過去のある子が多いような気がしますし、いろいろ考えさせられるドラマです。
夜遅い放送なので、録画してお子さまと一緒に見ていただきたい作品でもありますね。生きることに対するメッセージがあふれていますから。そして、第4話は山場があります。私が演じる真由子の秘密が明かされる重要な回なのでぜひ見てください!
――ちなみに、親子丼は好きですか?
大好きです! 丼物は自分では作らないんですけど、撮影でも親子丼を頂いて食べました。本当においしいんですよ。このドラマは土曜の夜に放送なので、次の日、皆さんは親子丼が食べたくなってるはずです!(笑)