スポーツニッポン新聞社および毎日新聞社主催の将棋の棋戦でタイトル戦のひとつに王将戦がある。
その王将戦の番ごとの勝者は、スポーツニッポンの紙面掲載用に記念撮影を行うのだが、パティシエにふんしてロールケーキをつくったり、安来節を踊ったりとユニークな写真が多く、将棋ファンの間では王将戦の隠れた醍醐味(だいごみ)として知られている。
本編では、殿様の格好をした陸が載ったスポーツニッポンがちらりと登場する。
1980年代はじめ、各地の将棋大会を席巻した「恐怖の赤ヘル少年」。人混みの中でも両親が見つけやすいようにと広島カープの帽子をかぶった、少年時代の羽生九段の伝説として語り継がれている。
場面写真には、その「恐怖の赤ヘル少年」をほうふつとさせる後ろ姿が確認できる。この少年は一体何者で、どのようなシーンなのか、今はまだ分からないが、夢中で将棋を指すその後ろ姿からは、将棋の本来の楽しさを感じさせる。
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