松山ケンイチ、ひきこもり当事者の話に共感「“ひきこもる”という形で社会に訴えている」

2020/11/22 12:25 配信

ドラマ

「こもりびと」で主演を務めた松山ケンイチ

11月22日に放送される「NHKスペシャル ドラマ『こもりびと』」(夜9:00-10:13、NHK総合)。取材会が行われ、主演の松山ケンイチが作品への思いなどを語った。
同作は、「NHKスペシャル」班の膨大な取材の蓄積を基に、ひきこもり当事者の声を描いたヒューマンドラマ。重いストレスを抱え、働けなくなったことをきっかけに、10年以上のひきこもり生活を送る主人公・倉田雅夫(松山)。厳格な父・一夫(武田鉄矢)は元教師。地元でも尊敬を集める存在だが、雅夫の存在を世間から隠し、立ち直らせることも諦めていた。しかし、自らの余命宣告を機に、最後にもう一度息子と向き合うことを決意する。

松山は、雅夫を演じた感想を「ほとんどが部屋の中でゲームをしている撮影でした。雅夫が抱えている、傷ついて、再起不能になって部屋から出られなくなるような心理状態を、部屋の中でどのように表現すればいいのかということは、俳優としてはすごく難しいところでした」と語った。

演じるにあたってNHKスペシャル班のドキュメンタリーや、ひきこもり当事者や経験者の声を発信する「ひきPOS」を参考にしたという松山は「膨大な量の取材をされていて、すごいなと思いました。特に『ひきPOS』はおもしろいので、ぜひ皆さんにも読んでいただきたいです。僕には共感できないのかな?と思っていたら、共感するところしかありませんでした。僕自身もそういう部分を持っているし、僕もひきこもりになる可能性はあるのかもしれないと思いました」と明かした。

そして続けて、松山は「ひきこもりの人は、“ひきこもる”という形で社会に訴えているのではないかなと感じました。社会に影響を与える力を持った存在だなと思いました」と語った。